始まり
アキにぃ!!と近所の3人組がやってくる。一人はボーイッシュなフィル、ちなみに髪は茶髪。もう一人は黒髪で腰まであるユキ。紺色のセミロングのアリア。そして俺、アキは15歳、この子達は5歳だ。それでも遊んでくれる俺にちょこまかとついてくる。俺は農作業をしている。この村は王都の近くの比較的ゆるい村だ。
「アキにぃ!遊ぼうぜ!!」フィル
「遊ぼうぜ!!」アリア
「遊びましょう!!」ユキ
「待ってろ、今作業終わらせるから」
「早くしろよな!」フィル
「そうだぞ!」アリア
「待ってます」ユキ
「はいはいっと、あ、そうだ手伝うか?ご褒美やるぞ?」
「「「やる!(やります!)」」」
「ふふふ、じゃあ雑草抜きな?端っこからやってくれよ?俺は剪定するから、任せたぞ?」
「「「はーい!」」」
おし、終わり、あいつらはどうかな?黙々と抜きまくってる。だいぶ進んだな・・・休憩にするか。
「お~し、お前らジュースを出してやる、俺の家に行くぞ?休憩だ」
「「「わーーい!」」」
「ジュース!!」フィル
「ジュースジュース!!」アリア
「ジュースです!」ユキ
「はいはい、お菓子も出してやるか、クッキーでいいか?」
「「「おう!(うん!)(はい!)」」」
「お前らクッキー好きだもんな?食いすぎるなよ?昼飯入んなくなるからな」
「「「はーい!」」」
家に着いた。
「お邪魔しまーす!」フィル
「お邪魔でーす!」アリア
「お邪魔しますでーす」ユキ
「おう!入れ入れ、うちは土足禁止な」
「「「はーい!」」」
「おいおい、靴ちゃんとしまえよ?わかんなくなるぞ?」
「「「へーい!(はーい!)」」」
「上がったら手洗えよ?ほらこの水球に手入れろ」
「「「すごい!!」」」
「いつの間に!」フィル
「すげー!詠唱してねぇ!!」アリア
「すごいです!!」ユキ
「このくらいできるようになるさ、イメージが大事だな、うんうん」
「「「へぇー!!」」」
「じゃあ、待ってろ。今ジュースとお菓子持って来るから」
「「「はーい!!」」」
「これがジュースな?パチパチするから苦手だったら飲まなくていいからな?残せよ?」
「「「おお!!」」」
「透明なグラス!」フィル
「かっこいい!」アリア
「すごい綺麗!」ユキ
「ほらほら、飲んでみ?甘いぞ?」
「甘いのか!!?」フィル
「甘い!!旨い!!大人の味!!」アリア
「ほんとだ、美味しい!」ユキ
「甘い!!」フィル
「ほらほらクッキーな?」
「「「わーい!!」」」
「旨い!!」フィル
「これは神のお菓子だ!!」アリア
「やっぱり美味しい!」ユキ
「ほらほら溢してるぞ?ちゃんと一口で食べろよ?小さく作ったんだから」
「女の子は大きな口開けないんだぞ!」フィル
「そうそう!!」アリア
「恥ずかしいです!」ユキ
「いっちょ前に乙女ってか?わかったわかった、皿の上で食えよ?三枚あるだろ?」
「「「は~い!」」」
「そういえば今日は何しに来たんだ?」
「あ!!そうだった!!狩に行こうぜ狩!」フィル
「お前たちにはまだまだ早いぞ?畑仕事でもしてろ」
「ええ~!!アキにぃとならいけると思ったのに!!」フィル
「お前らも行こうとしてたのか?危ないだろ?」
「「でも~!!」」
「でもじゃない。お転婆なのは何も言わんが危険なことはするなよ?」
「「「は~い」」」
「昼飯ご馳走してやるから、もうちょっと働いてけ、いいか?」
「「旨い物!?」」
「ああ、そうそう、多分好きな奴だ」
「「ひゃっほう!!」」
「やったー!」ユキ
「じゃあ、雑草抜き頼んだぞ?」
「「「はーい!!」」」
「俺は飯作って待ってるから終わったら戻って来いよ?」
「「「はーい!」」」
「行こうぜ!」フィル
「おう!」アリア
「うん!」ユキ
「怪我すんなよ?」
「「「は~い」」」
さてと、俺はナポリタン作りでもするか。2時間ほどして帰って来た。俺は麺から作り、トマトソース、ウィンナー、ピーマン玉ねぎ、にんじんと切っていく。それでもまだまだ帰ってこないので麺を軽くゆでとく。あとは炒めるだけだな。具材も火を通しておく。あとはチーズを用意してっと。俺はそのまま外に行きあいつらがどうしてるか見てみた。3人固まって殲滅作戦をしていた。もう終わるな。俺は一声かけて戻った。そして炒め始める。母さんの分もだ。母さんも別の畑で仕事してる。父さんは宿屋の仕事をしてる。一人で回せるとのことで俺と母さんは畑仕事をしている。というより、交代で近所の奥さん方が宿を手伝ってくれている。持ち回りだ。皆若い。エネルギッシュだ。
この村では酪農もやっている。空いた畑でクローバーなどを育てているそれを食べるのだ。牧草も育てている。まもなく3人が帰って来た。出来たナポリタンを囲炉裏の周りに置く。
「「「わぁーー!美味しそう!(旨そう!!)」」」
「ほらほら手洗って!石鹸つかいな」
「「「石鹸!!?」」」
「高級なのに!?」フィル
「いいの!?アキにぃ!?」アリア
「い、良いんですか!?」ユキ
「いい、いい、まだたくさんあるしな、一個ずつ持ってくか?」
「「「うん!!!(はい!)」」」
「アキさんそんなに高級な物私たちにあげちゃっていいんですか?」ユキ
「そのうち手に入るようになるしな、製法を教えるつもりだし大丈夫大丈夫!」
「「「製法!!?」」」
「ああ、作り方知ってんだよ、今度一緒に作るか?」
「「「うん!!(はい!)」」」
「やったやったぁ!石鹸!!」フィル
「いい匂い♪」アリア
「綺麗に落ちてすっきり!いい匂いです!」ユキ
「はいはい、ご飯冷めちゃうぞ?」
「「「旨そう!!(美味しそう!)」」」
「あ、ピーマン・・・・・」フィル
「好き嫌いすんなよ?」
「ええ~!アキにぃ食ってぇ~~~!?」フィル
「駄目だ、食べてみて駄目なら貰ってやる、良いから食ってみろ」
「「「はぁ~い!!」」」
「旨い!!ピーマンも食える!!」フィル
「そうだろうそうだろう?ははははは!」
「旨い!!こりゃあどうなってんだ?」フィル
「旨い!」アリア
「美味しいです!!トマトが抜群です!」ユキ
「ほらほら口元が汚れてるぞ?」
「ぬお!!?まじだ!!赤い!!吸血鬼だぁ!!ガオォーーーー!!」フィル
「やめてぇーーー!!」アリア
「ふふふ、私も吸血鬼に!!?眷属になっちゃいました!!アキにぃも眷属に!!」ユキ
「やめろやめろユキ!?キスしようとするな!?」
「あらあらたのしそうね?私の分ある?」母さん(ミヤ)
「あるよ、そこの台所の上」
「ありがと、美味しそうね!?いい匂い!3人ともいらっしゃい」母さん
「「「お邪魔してます!」」」
「アキにぃ覚悟!!」ユキ
「ぬお!やられた!!不意打ちとは卑怯な!!懲らしめてくれる!こちょこちょこちょ!」
「あははははははははっはははっははは!!やめてぇ!!くださ!!い!!」ユキ
「もうやらないか?」
「は、はい、多分」ユキ
「おい!目をそらすな、しょうがない今日の所は許してやろう」
「アキ?今日はもういいよ。この子達と遊んであげな」母さん
「ああ、わかった、じゃあ行くかさっさと食べろよ?」
「「「美味しい!!」」」
「はいはい、口拭いてやるから並べぇ~」
「「「は~い」」」
「はいゴシゴシ、次!ゴシゴシ!次!うわ!!」
「えへへぇ~唇は貰いました!」ユキ
「おいおい!まだこちょこちょが足りなかったようだな?」
「い、いえ、これは仕返しです!」ユキ
「何が仕返しだ、最初に仕掛けたのはユキだろう?」
「あれは吸血鬼だから仕方なかったのです!」ユキ
「何がだよ?逃がすか!!こちょこちょこちょ!!」
「あははははははっはっはははあはっはははあっははははやめてぇ~!!」ユキ
「はいお終い、じゃあ遊びに行くか!!」