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日常が変わるとき  作者: シリア
6/10

道場

佐柳が着替え道場内に入ると一条先輩は道着を着て道場の奥の方で正座をしていた。

ちなみに佐柳は道着を持っていないためジャージである。


「失礼します。一条先輩、朝ぶりですね。

今日時間あったんで来てみたんですけど外の人多くないですか??」


「ほんとに来てくれるとは思はなかったよ。

佐柳君だっけ?外の人は何度言ってもやめないから気にしないことだね。」


外の人だかりを一条先輩はすでにあきらめているらしい。


「そうですか、ですが・・・見に来て幽霊部員でもいいから入ってほしいって言っていたのに模擬戦なんて聞いてないですよ??」


「あぁ~それはごめんとしか言いようがないかな?

何せこの人気だろう??こうでもしとかないと私目当てで入るものが多いだろ?

その対策さ、まぁ、女の子は無条件で入れるけどね!」


そういって一条先輩は笑ったが俺は模擬戦しないといけないのか??


「俺は模擬戦しないといけないんですか??」


「当たり前だろう?そうでなくちゃ示しがつかないからね!」


「・・・・・・・・わかりました。やりましょう。

ただしまだ手加減できないかもしれないので気を付けてください。」


「ん??君は何を言ってるんだ??手加減できない??気を付ける???」


「アハハ・・・忘れてください・・・」


「まぁいい、とりあえず今からやる模擬戦はどんな武術を使ってもいいから私と戦えそれだけだ!」


笑いながら一条先輩は立ち上がり道場の中央に立った。

佐柳は意識を戦いに切り替えた、それと同時に周りの雑音は小さくなった。

そして佐柳も道場の中央に立ちいつでも戦える体制になった。


「準備はできたみたいだね・・・それじゃあ、誰か試合の合図をお願い!!」


「はい!わかりました!

それでは始めます。お互いに礼!!」


二人は無言で頭を下げた。

一条先輩の顔から笑顔が消え武闘家としての真剣な顔になった。


「構え!!」


俺は武術はやったことがないから一度親に教えてもらった空手の構えにするか。


だが構えた瞬間体があたかもわかっていたかのように自然な構えとなり初心者とは思えない構えの切れがあった。そして、なぜだかどう戦えばいいのかなど頭の中と体が理解していた。


なんだこれ・・・どうやればいい技が出せるかとかわかるようになってる・・・


佐柳の異様なまできれいな構えに一条先輩の目は真剣なものではなく本気(ガチ)の目になった・・・


「はじめ!!」


その言葉を合図として、普通では反応しきれないような速度の加速をして一条先輩が佐柳に突っ込んだ。

しかし当の佐柳はある違和感を覚えた。

それは、合図の後佐柳が戦いに集中したとたん周りの動きがスローモーションになっているように見えたのだ。


それゆえに・・・一条先輩のこぶしがゆっくりと近づいていてるよう見える。

佐柳はゆっくりと迫りくる拳を受け流し腕が完全に伸び切った直後足払いをかけ一本背負いの要領で投げ飛ばした。


「っ!?」


一条先輩も一瞬で何が起きたのかわからなかったのか投げられ受け身も取れないままお尻から落ちきょとんとしていた・・・・


「えっと大丈夫ですか??」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」


佐柳が問いかけると周りから驚くような声が上がった。


「えっと・・・・今のはいったい何かな??

動きが早すぎて見えなかったんだけど・・・?」


「えっと、一条先輩のパンチを受け流して合気道のように相手の力を使いつつ柔道の一本背負いで投げました??」


うん、自分で言ってみると結構やばいことしているのがわかるわ・・・・


「それって、私の動き完全に見えてたってことだよね??」


「えぇっと・・・・・まぁい、はい・・・そうですね・・・」


「フフッ・・・」


なぜか一条先輩は少し笑いことらに笑顔を見せた。


「ならば私は今から武術部部長としてではなく、神薙流拳闘術師範代の娘、一条 智千香代して戦うわ!!

だから今この道場にいる人と周りにいる人は今すぐに立ち去りなさい!!」


一条先輩がそういうと周りにいた人は返事をして道場を去った。


「えっと・・・まだやらないとダメなんですかね??」


「当たり前じゃない!!」


えぇ~~~~・・・・・・・

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