保健室
どうしよう・・・・どうやったら手加減できるようになるんだろうか・・・
このままじゃ絶対にろくなことにならないぞ・・・・
人を押したら壁にめり込みましたとかなったら笑えもしないぞ・・・
そんな考え事をしながら佐柳は保健室のベットで横になっていた・・・
・・・コンコン
「失礼しまーす。・・・・・・あれ?誰もいない??
まぁいいわ、いつもと同じくさぼりに来ました~ベット借りますね~」
そういって元気よく扉を開けて入ってきた女子がいた。
ん?誰か来たみたいだが・・・おかしいな、時間的に今はもう入学式をやってるはずなんだが・・・
「あれ??ベットに誰かいる?」
「はい、いますよ?」
「んんん~~??君は誰かな?
この高校の人じゃないよね??見たことない・・・けど来ている服はうちの制服・・・
あっ!!!新入生か!!」
「はい、俺は佐柳って言います。
クラスの方に行こうとしたんですけど途中でけがをしてしまってここで寝かされています。」
「ほぇ~、それはどんまいなことだね。
あっ、ちなみに私は一条 智千香っていうんだ。よろしくね!!」
「あの~、時間的に入学式始まっていると思うんですけど行かなくていいんですか??」
「あぁ~いいのいいの。いつもめんどくさい授業とかは出ないからここで寝るんだ。」
「えっ?そんなことしていいんですか??」
「へ~きだよ。こんなことしていても成績は常に一位だから!!」
「・・・・それは何というかずるいですね・・・・」
「ふふん!私は記憶力がいいからね!!
あっそうそう、できたらでいいんだけど放課後体育館の裏にある道場に来てくれないかな?
今、卒業生たちがいなくなって部員が少ないんだ。このままじゃ廃部になっちゃうから幽霊部員でもいいから入ってほしくて・・・
・・・見てもらってやりたいと思うならそれも大歓迎だよ!!
そういうことでお休み!!」
言いたいことを言って一条先輩は隣にあったベットに入って布団をかぶってしまった。
あれ・・?確か・・・一条 智千香って名前どこかで聞いたような気が・・・一条・・・智千香・・・道場・・・・っ!?
もしかしなくても神薙流拳闘術師範一条 真の娘だ!!テレビでも雑誌でも有名人の娘って言って結構取り上げられてる人じゃん!!
しかも、智千香さんもかなりの使い手で同年代で勝てるものなしとか言われている人じゃん!!
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神薙流拳闘術とは・・・・
はるか昔に神に仕えていた者が使っていたとされている古武術でその時から使われている現代では珍しい相手を完全に殺すための武術とされている。
今では、神への信仰は続いているものの、敵を殺す必要がなくなったため少し改良を加え護身術として道場が開かれている。
しかし、師範とその子供には古武術の継承をしているらしい。
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もしかしたら一条先輩は使えるんじゃないかな・・・古武術・・・・教えてもらったら異世界の戦い楽になるかな・・・・手加減も覚えられるかな・・・
とりあえず放課後一度行ってみるか。
そのあと佐柳は手加減のことを考えながらベットで眠ってしまった・・・・・