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日常が変わるとき  作者: シリア
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あこがれの先輩

俺が必死になって勉強し、自己採点ではぎりぎりと言われそうな点数で入学した『咲駆(さきがけ)高校』の入学式当日の朝に異世界に召喚されそうになった良太だが、神と言っていた者のおかげで何事もなく高校へ着いたはずだったのだが・・・・


「あれ?まだこんな時間??」


スマホを見ると神と別れてからさほどに時間もたっておらず場所調べのために一度訪れた時には駅から30分ぐらいかかったはずなのに今日はなぜか駅から数分の歩いたところで召喚されそうになった場所から2~3キロ離れているはずなのに・・・なぜ??


「どうしようかな・・・少し早すぎたな。

 あっ、そういえば神がステータスを確認しとけとか言ってたよな。」


「あの~、どうかなさいましたか??」


唐突に後ろから声を掛けられ今さっき言っていた言葉が聞かれていなかったか少し不安になったが振り返るとその不安はどこかに引き取んだ。

なぜなら声をかけてくれた人が咲駆高校で一番の美人と言われている二年生の神崎 恵(かんざき めぐむ)さんだったからだ。


俺はこの人にあこがれてこの高校に入りたいと思ったんだ。

成績優秀、スポーツ万能、誰にでも優しく差別せず、誰かが困っていれば必ず手を差し伸べる・・・そんな先輩にあこがれてこの高校を目指したのだ!?

はっ!いけない早く返事をしないと!


「えっ・・・?あっいえ、何でもないです。

 ただ少し早く来すぎてしまったみたいでどうしようか迷っていただけす。」


「あっなら私が教室を案内するわよ?

 もう少ししたら入学生用の案内板が来るはずなんだけど私が案内した方が早そうよね。」


「い、いえいえ、そこまでしていただかなくても平気ですよ!」


「私これでも生徒会の一員で入学生の案内も仕事のうちなのよ。」


「そ、そうなんですか・・?

 うぅ~ん・・・じゃあ案内お願いしてもよろしいですか?」


俺が困りながらもお願いすると・・・


「任されました!!

 あっ、あと今更だけど私神崎っていうのよろしくね!!」

と、とびっきりの笑顔で言われてしまい、真っ正面から、先輩の顔を見ることができず。

「佐柳です・・・・・」

としか言えなかった。



-------------------------------------------------------------

その後・・・

神崎先輩と一緒に校舎に入り自分のクラスを伝えると

「あぁ、その教室はこっちだよついてきて。」

と言われ言われるがままに神崎先輩について行った。


そしてついた場所は校舎四階のちょうど真ん中のクラスだった。

教室の反対側の窓からはクラブ活動の朝練をしている姿が目に入った。

すると唐突に、


「佐柳君って何部活入ろうか決まってるのかな?」


「いえ、特に何部に入ろうかはまだ決めてないですね。

 いろいろな部活を見てから入ろうと思ってます。」


「中学校では何かの部活に入ってたの?」


「いえ、運動するのは好きですけど部活には入っていませんでしたね。

 なんでそんなこと聞くんですか?」


「最近、ボランティア部を作ったんだけどなかなか部員が集まらなくてねぇ~

 今入っているのが、私と友達が3人だけであと一人いないと廃部なのよ・・・」


ボランティア部??掃除とかのか??


「どんなボランティアをするんですか?」


「要請されればなんだって!!掃除や野球部の選手になったり交通整備もする何でも屋です!!

先生からの要請も受け付けているんだよ!」


「へ、へぇ~すごいんですねその部活は・・・・」


目をキラキラさせながら俺に説明する神崎先輩はとてもまぶしかった。





!?


「危ない!!」


「へ??」


俺は何かを感じ神崎先輩を押し倒しその上に覆いかぶさった


「えっ!?ちょt(パリン!!)!?」


神崎先輩が何かを言う前にすぐ横の窓に野球ボールが当たり窓が割れガラス破片が飛び散り佐柳に降りかかった。


「・・・・・先輩けがはしていませんか?」


「わ、私のことより佐柳君の方が!!」


「自分は大丈夫ですよ、ブレザーも着てますし。」


「で、でもガラスが・・・!?」


「どうしたんですか?そんな驚いたような顔して??」


「ほ、ほほから血が流れてる・・・けど・・」


そういわれ自分の手でほほに触れてみるとチリッとした痛みが走った。


「あぁ~少し切れちゃったのかな?

 でもまぁ、これくらいの傷ならすぐ直りと思いますよ。」


「とりあえず保健室に行きましょう!!」


そういって神崎先輩は起き上がりガラスの破片にまみれた佐柳の手を取り保健室に向かった。

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