9話 ひいおじいちゃんと事件
最近指の付け根のところに小さい水ぶくれができて潰すと水が出て来て痒いです
この時期になるんでなんでしょうね
小説を書くときにいき詰まったら耳かきの動画を見て頑張っています
それではごゆっくり
花世が作った雑誌「品川ウォーク」が出版決定されてその祝いとなり飲みの席。
迎えに行った源一郎の大切なものである千人針が何者かに取られたことで源一郎は朝一番に起きても素振りの音に元気が無く愛刀の手入れもあまり真というか力がこもっていない気がした。
偶然早く起きてきた花世や創真は大広間の縁側に座る元気のない曽祖父の姿を見てなんとかして探せないだろうかと二人はを見合わせて警察に届けるべきか悩み始める。
源一郎の持ち物がなくなったことを届けても源一郎本人はもうすでに死亡した存在。
源一:千人針と言って通じるものだろうか?
そう思えばなんとも言えない。
朝ごはんを食べても、軍服にアイロンをかけても、軍靴についた砂や土を落とし磨いても、縁側で風に当たって見ても大切なものをなくしたことが辛くてたまらない
ぽかんと空いた源一郎の心を埋めてくれるものは大切な存在である、梅子からの千人針。
知り合いの刑事に頼んで探してもらうしかないと花世自身は考えていた
「花:ねぇひいおじいちゃん。なくしたって言えないけど千人針の紛失届をだす?」
「源一:構わんのか?しかし今の警察はあれを・・・千人針を探してくれるのだろうか?」
「創:・・・ちゃんと届けた方がいいよ。それで帰って来ることもあるし、もしそれが窃盗だったら大変だし」
「源一:すまぬ。お前たちに迷惑をかけてしまっているのにここまで優しくしてもらっていいのか?」
「「ちゃんと頼っていいんだってば!」」
源一郎は頼もしい二人の姿にありがたいと心強いと思うが自分の身で起こしたことを、自分の手で探した方がいいのではないかと思うとどこかひきめを感じ始める
「梅:それなら、花世が行った場所を一緒に探して見ますか?もしかしたらあるかもしれないですから」
襖をそっと開けて現れた着物美人。もちろん梅子、少し薄めの桜色に小さな花の模様の書かれている着物に赤い色の帯を巻き3人の前に姿を現した。
華やかながら落ち着きのあるその色、優しさが溢れる梅子の性格にとても似合う
本当の美人そう言える。源一郎の顔を見た創真は驚いてしまう、いたって真面目な顔をしているがその顔をよーく見てみれば鼻の下を伸ばしきっている。むしろ鼻血を流しそうになっている
「源一:綺麗だよ、梅子ちゃん。本当に似合っている。今から行こう、今すぐ行こう、さっさどんぐんべい!(早く行こう)」
あまりの可愛さに方言がボロリと漏れ始めた。
本当に愛するが故の興奮ぶりなんです、何十年ぶりかの二人での外出。
時間は進んでしまえば巻き戻ることはできないにしろ、空白になった時間はゆっくりと埋めていくことは可能。
源一郎の夢が叶えたかった夢が源一郎の紛失によってある意味で叶う
「源一:本当に良いのだな。なれば儂も支度せねばな」
「梅:はい。もちろんですよ、久しぶりにお父様と出かけれるのですから」
優しい梅子の性格に涙がこぼれだし、そうと決まれば外に行く格好を始めだす。
源太から拝借したのだろう本当にステレオタイプ的なおじいちゃんの格好を始め、少し太めのステッキを外套から魔法をかけたかのように取り出し何かを確認し梅子の手をそっと握りしめ二人は玄関に直行する。
浩一から拝借した靴を履いて一つ背伸びをし外に行こうかとした時に涼子に呼び止められた
「涼:あなた誰ですか!・・二人ともなんで止めないのよ!」
玄関にいたのは背が少し丸まっていて少しよたよたと歩く男性の老人。梅子よりも背が丸まっているため低くなり一
つ一つの行動がゆっくりとしていた
それよりも知らない老人が家にいて梅子と親しそうに手を繋いでいることが涼子にとって不審でしかない。というよりも老人について全く知らないのになんで梅子は微笑んでいられるのかわからない
「涼:梅子おばあちゃんこの人誰ですか!というか知り合いなんですか!?」
「・・・・涼子さん? 儂だよ、ジジイだぞ?」
「梅:涼子ちゃん、この人はお父様ですよ。源一郎ですよ」
そのおじいさんの顔を涼子はよ〜く見てみるといつもの源一郎には見えず首を傾けてもういちどその老人の姿を見てもやはりただのおじいさんにしか見えなかった
おじいさん、もとい源一郎は気づいてもらえないことに悲しみを覚えたらしく手に持っていたステッキの先で玄関の床を二度ほど叩くと、おじいさんのいた場所からどろりと空間が溶け出しじっと目を凝らした時そこにいたのは源太の服を着ていてすこし太めのステッキを持った源一郎が寂しそうに立っていた。
「源一:感づかれるのが嫌での、老父に化けて見たのだがどうやら誤解をさせてしまったらしい。涼子さんすまないな」
「涼:なんだおじいちゃんでしたか、びっくりしましたよ。姿を消したり化けたりできるだなんて・・・・・若返る魔法かけてもらえるかしら」
「源一:無理での」
「涼:デスヨネ〜スイマセン」
そう言い頭を下げて行ってらっしゃいと大量の洗濯を抱え込み申し訳なさそうに奥の仕事場に行く。
その姿を見送りながら申し訳なさそうに再びステッキで二度ほど玄関の床を叩くと再びどろりと源一郎のいた空間が溶け出し老父の姿に変身すると嬉しそうに梅子の手を引いて外に出ようとし始めた。
創真は源一郎の手に持っているステッキが不審に思い始めた。
妙にステッキが太いような感じがする、太いものなのかわからないがそれでも微妙に太いような感じがするのだ。
「創:ねぇひいおじいちゃん。そのステッキ微妙に太くないか?それにすこし長い気がするんだけど」
「源一:ほうよくわかったの?そうだこれはただのステッキではない。これは梅子を守る道具だ。安心しろぬいたりはしない」
??ヌイタリハシナイ??
ひ孫二人は互いに顔を見合わせて気がついた、ヌイタリハシナイつまりは抜いたりはしない。
守る道具というという観点、元軍人という観点から考えられることは一つ止めようと考えた時。
源一郎はステッキの手を握る部分と棒の部分を握り締めると10センチほど引き抜いて見せた。
銀色の鈍い光を放つそれは普通ステッキにあるはずのないギミックだ
お分りいただけたろうか?そう彼が持っていたのは単なるステッキではなく仕込み刀がついたステッキだ
「源一:ということだ。それじゃ梅子ちゃん行くべ」
「梅:はい、お父様・・・源一郎様行きましょう」
老夫婦は手を繋ぎながら品川の街に繰り出して行った。
そんな老夫婦の背中をひ孫二人はにこやかに見送り花世は会社へ創真は大学に向かって行く。
夫婦は足がすこぶる早いため家から15分で花世がいた飲み屋街に着くことができた。夜とは違い朝は飲み屋街は静まり返って店のシャッターはほとんどのしまっていた。
花世の上司が小規模な宴会を開いたホストクラブもシャッターは完全にしまっている。そのホストクラブを起点にして花世と浩一と一緒に歩いた道を辿って行くがそこには布は愚か手がかりと言えるものが一つとして見えない
「源一:やはりなかったか。それなら千人針は一体どこにあるのだ?あれがないと儂は・・・・おらは・・どうすればいいんだ」
「梅:そんなに悲しそうな顔をしないでください。それに長い年月ずっと持っていてくださっただけでも梅子は嬉しいのです」
「源一:・・・・・・・・・・すまないな。でも一緒に来てくれてありがとない」
「梅:源一郎様は変わりませんね。嬉しいこと、悲しいこと。そう行ったことがあると福島の言葉がでてこられる。梅子はそう行ったお父様のことが大好きですよ」
そう言われると調子に乗るのが源一郎の悪いところさっきよりも気合がましてだろうか再び探し出してみるも源一郎が探し求めているものはやはりなかった
簡単に見つかりはしないのが世の中の常。
すこし疲れて来た二人は飲み屋街を出てすこし歩いたところにある公園を目指した。
公園に着くと二人はゆっくりとベンチに腰掛けて休憩を始める
腰掛けることで気持ちが落ち着いて行く、暖かな気持ちになれるというものだ。
「源一:見つからなかった。すまない許してくれ」
「梅:大丈夫ですよ。それにしてもこうやってゆっくりするのは久々ですから」
「源一:そうかの? そうかの? ではゆるりとしようか」
二人ベンチに座りそのまま時間は流れて行く、空に浮かぶ雲も鳥のさえずりもゆっくり流れて行くからこそ見える景色に一種のまどろみすら感じ始めだす
もっとゆっくりしたいと思っていた時だ、公園の一角にある公衆トイレのあたりが嫌な感じがしたのだ。
「梅:お父様、どうかされましたか?何かトイレの方にありましたか?」
「源一:・・・・梅子ちゃん近くんでねぇ。ぜってぇ近くでねぇぞ」
梅子をベンチに座らせて源一郎はそのトイレの方に近づきその中にないってくが結局何もなかった。
気のせいかと思った時ベンチとはちょうど死角になる場所にその嫌は感じはしたのだ
そこにいたのは男が寝転がっているしかも血だらけの男だ
「梅:お父様何かありましたか?そこにいらっしゃるのは?」
「源一:梅子ぉ!見るでねぇ!ぜってぇ見るでねぇぞ!連絡できるものは持っでるが!?持ってるなら警察を呼べ今すぐだ!」
しかし梅子はぼーっとしたままだ動かなくなっている、その目線には血だらけの男が映っていたのだ
「源一:しっかりしろ梅子! 警察を呼べるのはお主だけだ! 頼む」
「梅:はっはいお父様。 少々お待ちを!」
梅子が携帯を取り出し早速警察に連絡を入れ始めそのまま気をそらしているうちにその男の顔をじっと見つめると源一郎は驚いたかのように顔を凝視し始めた
その男は花世を迎えに行く時、偶然に出会った相川を誘い込もうとしていた男だ。その男が今や血だらけで倒れていたのだ
「源一:見るところ殴られたと行ったところか。この殴りようただ殴られたにしては力の入れようが違う。・・・嫌な思い出を思い出した。まるで私刑そのものだぞ」
私刑・・・つまりはリンチ。
理由は分からずともこの男はリンチにあった。
源一郎がいう嫌な思い出は・・・・実際にリンチの現場を思い出してしまったということだ
男の頭のハスに置かれていたのは源一郎が相川を諦めさせるために男に与えた一万円札が使われないで意味ありげに置かれてたのだ
リンチの方法はなんとなく察しがつくやり方。ただ面倒なことになったとしか言えないものだが
「梅:警察には連絡しました・・・・お父様。この方のことを知っておられるのですか?」
「源一:花世を迎えに行く時に出会った。女学生を誘い込もうとして儂が止めに入った時の相手だ・・・しっかしいだましいことになっだ」
「梅:・・・・・お父様そのお顔。昔に何か見たのですね」
「源一:こう行ったことをできるのは儂の記憶では一人いる。・・・だがそいつは死んだはずだが」
そして男の体の近くに見覚えがあるものが落ちていた、そこに落ちていたのは嫌な気をまとっている金色のボタン。
軍服のボタンだ
まさかとは思うが思い違いでは過ごせない。
この時代に軍はいないと花世から聞いていた・・・・だとすれば黒い霧傀儡がやったのだろうか
考え込んで行くほどなんとかしないとと思うが遠くから聞こえてくるけたたましい音に気がつきヨボヨボとした足取りで梅子のそばに歩み寄る
「源一:まさかこんなことになるとはね。そばにいるから安心しなさい。怖い思いをさせてすまないね梅子ちゃん」
「梅:大丈夫ですよ、お父様。お父様がそばにいるなら梅子は安心ですので」
ものの十分ほどで警察官は集まり出し刑事の姿もうかがえる。その刑事のうちの一人がジジババの元にやってきた
「ごめんなさい。見つけた時の話を教え・・・・梅子ばあちゃん?!」
背は170前後あるほどの男筋肉質だが細身でキリッとした目つきだがどこか子供っぽくスッと伸びた鼻に薄い唇のいまのような塩顔のイケメンとで髪は落ち着いた茶色寄りの黒
梅子はふふふと笑いその男に飴を一つ渡す
「梅:あら気がつかなかったわ。久しぶりねぇ春人くん、立派な刑事さんだなんて、そうだ。お父さんは元気にしてるの?」
(源一:誰ぞこの男!梅子惑わされる出ないぞ!)
「春:梅子ばあちゃんこそ久しぶりじゃん!散歩中にとんでもないことになったね。親父は元気にしてるよ。馬鹿二人呼んでこようか?・・・・ていうよりもお隣の方は?」
(源一:梅子ぉ!梅子と仲良く話そうとは三百万年は早いわぁ!馴れ馴れしくしおって!)
「梅:彼は私の知り合いの源さんだよ(源一:シリアイィィィィ!源さん!?)
「春:そうなんだ。初めまして下川と申します。もしかして最初に発見された方ですか?」
「源一:どうも初めまして源でございますぅ。ぅぅぅぅぅ」(梅子ぉ適当なことを言いおってだがそれも可愛い)
「春:そっかそれじゃぁ発見した時の話教えてもらっていいかな?」
「源一:いいですとモォォ」
下川に発見時の状況をこと細かく教え始める源一郎。決して男にあったことを言わずに。自分の素性がバレない程度
の話を下川にバレないよう話す。
「春:そうでしたか。わかりました、ありがとうございます。一様、指紋と住所教えてもらってもいいかな」
指紋?住所?・・・。?な状況の源一郎にしまったと側から見ていた梅子は気づいてしまった。
指紋はともかく彼はだいぶ昔に死んだ存在、戸籍上いない人間ゆえに彼の住所も存在しない
「源一:そうだのう東と北の間から来た。それ以上は言えぬ。」
「春:・・・それ違うやつだよね」
「源一:バレたかぁ。すまぬ。本当は福島県郡山市・・といっても磐梯山が見えそうなところでのもっと言えばXXのXXだべ。しばらく田中さんのところにいるから用事があるときはおいで」
「春:遠いところから来たんだね。東京に来てくれてありがとう」
「源一:いやぁ優しくて丁寧な刑事さんに会えて嬉しいよ。こんなジジイに親切にしてくれるだなんてね。ありがとない」
「春:どういたしまして。そうそう、生年月日教えてもらっていいかな?ごめん」
これ以上聞かないでっと梅子は心の中で呟くが下川は気付かずむしろじいちゃんじいちゃんと甘えてくる孫のようになっている
「源一:腰を抜かさんでくれ。1913年6月25日ぞ」
「春:1913年6月25日・・ということは・104歳・・・・・・104歳!!嘘だろ全然見えなかった。てっきり70位だと思ってた」
「源一:あれま。あんなこと言われたよ」
「梅:オホホホ(それ以上言ったら警察に殺されちゃうわ)」
一通り聴取を終えて下川がさり二人も帰る支度を済ませゆっくりと公園を出はじめる。ゆっくり歩いているが二人は手をしっかり握り家路につく
「吉野:え! 梅ばあちゃんいたの! なんで大切なこと言わへんねん。こんのアホ東京人め!」
「下:ウルセェえり掴むな。首しまって痛いって!そんなにいうなら声かけてこいよ」
「李:やぞろし(うるさい)って二人とも。喧嘩するな!」
この物語の最初に出て来た女刑事、吉野優子は下川を蹴飛ばした後全速力で走り梅子の元に急いだ。実をいうとこの刑事大のおばあちゃんっ子で田中家に遊びに行くとだいたい梅子と晶子に甘えてる
「吉:梅子おばあちゃーん。オラだよ。優子だよいま行くズラぁ・・・・なんだよあの人!」
梅子ともう一人手を繋ぐ老人を見たときただのおじいさんのように見えたのだが一瞬風が吹いたときその姿は老人ではなく軍服をきっちりと着込んだ背の高い見るからに若い男性が寄り添うように歩いていた
何かの見間違いだろうか?目を強くこすって再び見て見るが男は愚か梅子もいなくなってしまっていた
「吉:あの男の人まさか、花世ちゃんを助けたのとちゃうやな?いやそんなまさかな」
夕刻
品川のとある骨董品店に高校生と思わしき10名のグループがそこにいた。
「なぁ店長さん。このお金一体いくらの価値がある?大してなさそうなきがするんだけど」
骨董品の店長ぶっきらぼうだが品物を見る目は確か、その道に通じる人からもその名を知らぬほどだ。
眼鏡をかけて高校生が出した紙幣をじっと見つめ感触を確かめ小さなところまで細かく見つめる
「お客さん。この百円札だが文字が連番で面白いことに福耳までついている。福耳っていうのは紙幣の端に違う紙幣の紙片がついているものを言う。状態が良くピン札。5000円の値はあるな」
まじかよ。すごいじゃん!珍しいものから出た値、それをすぐに換金し男は懐に納めた
「じゃあさこっちはどうなのさ」
次に男がカバンから出したのは白い布。それを店長に出しそれを広げたとき、一気に顔が曇り出した。
その店にいた男の取り巻きのようにくっついていた相川も広げられた布を見て顔を伏せた
怪訝そうな顔を浮かべる店長に布を出したこのグループのリーダーの西川真司。
通称「シン」は時間がかかっているためか苛立ちながら携帯をいじりだす
店長が眼鏡をおき布をたたむとそっと真に白い布を返す。
「お客さんこれが一体なんなのか知っているか?知ってこの店に持ち込んだのか?」
「シン:ハァ?ただの布だろ?変な字が書いている」
「これは千人針といってな、大戦中に無事を祈って込められ布に刺繍をするのだ。どうやって手に入れたか聞かないでおくが返したほうがいい。これはまずい品だ相当念がこもっている」
「シン:なんだよわけわかんねぇって。そんなに言うなら雪乃! お前の家確か神社だったよな?お清めしてもらえよ」
店長の言ったとうり返そうと言おうとしたが周りの目が怖い。周りの人間は全員シンの言うことを、ふざけて言っていることを鵜呑みにしている
雪乃の目線からはその布からはとてつもないものが、雪乃の目には見えていた。
黒くて重くて血の匂い、鉄の焼ける匂い戦争の匂い
「シン:よし決まりだな!雪乃だっていいだろう!?」
「雪:・・・・・・・・・・・いいよ」
早速五千円を手に握りしめ白い布を雪乃に押し付けるように手渡し店を出た。雪乃の手に持っている布からは見えていたものとは違い温かなものが感じられる。
黒くて重たいものはない、どこか守られているものが感じられる。
そっとカバンに千人針をしまうとグループに自宅である神社に通す。骨董品店からあまり遠くない位置であるため歩いても苦ではなかった。
その布を雪乃の父親である神主に見せると神主である男はシンたちを叱りつけた。
「真司くん!これが一体なんなのかわかって持って来たんだろうね!」
「シン:雪乃の父さんまで骨董品のおっさんとおんなじこと言ってるじゃん!なんなんだよ。これもレイカンとか言うやつかよ!?」
「そんなんで片付くんだったらうちの娘だってこんなに怖がることはない!とりあえず今からお祓いしてあげるからみんなそこに座りなさい」
巫女の姿をした雪乃はお祓いの準備を整え、祝詞とともに鈴を鳴らし、神主が祝詞を唱え終えると白いファッサーするあれ?名前なんだっけかなとにかくファッサーするのをグループに対してファッサーする
「これでいいだろう。とりあえずそれは持ち主に返してあげなさい。これの持ち主はきっとどこかで探しているはず。」
「雪:それなら私が返してくるよ。その人のこと知ってるから」
「それなら言って来てもらいたいんだが」
もちろんあのグループは付いてくる、神社を出て雪乃が歩いて行く後ろを真司をはじめとする取り巻きたりが付いて歩いて行く。
丁寧に風呂敷に包まれたその布の中に大切なものが入っていると言うこと、しかし真司は返すことを認めようとはしなかった。返すふりをしてもってこいということだ
「雪:そんなの嫌だよ」
歩く中でポツンと呟くもぼやきなど聞いてはもらえない
路地を進んで行くうちに前から誰かが歩いているのが目に見えた。一人は梅子一人は雪乃を助けた男である源一郎だ
「梅:お父様の着流し姿似合いますねぇ。一度家に帰って着替えるのは正解でした」
「源一:そうかのう?祖父の姿は腰にくるからなこの方がええ。して今日の夕飯はなんだったかな」
「梅:カレーライスですよ。辛味入り汁ですね」
「源一:ほう!カレーか!それはいいな。涼子さんのご飯は美味しいからな」
「雪:あの、こんばんは。・・・あれ梅子さん?」
「「こんばんは、雪乃ちゃん」」
田中家のすぐ近くでバッタリと出会った3人。
数分話をし、さて本題に移ろうとした時突然、その場に大音量で機械音の中に歌が聞こえ始めだす。
雪乃をつけて来たシンたちも逃げ出し雪乃もその場に固まってしまった
しかしジジババは違った。
ジジは懐から拳銃をババはニコニコと笑いながら源一郎が持っていたステッキを抜いて刀をちらつかせる
「雪:こっちの方が怖いわ」
怪奇音も徐々にフェードアウトしその場は落ち着きを見せるがあまりのことで雪乃はその場から逃げてしまった
バレないようにそっと危ないものを片付け、その場から夫婦は逃げて言った
「準備は整いました、さぁあなたの力を見せつけてください。その前にあいつらを使って準備運動です。お待ちいていますよ、このシライシが・・・」
高鳴る闇、おぼろげに
じいちゃん事件現場に居合わせちゃいましたね
殺された男はどうして殺されたのでしょうか、犯人は一体何者なんですかね
戦時中に敵国語である英語の使用は禁止されていたそうでカレーも作中のように辛味入り汁のようになっていたそうです。ドーナツもすごい名前だった記憶があります
どうだったかな?
次回予告
男の殺され方に見覚えのある源一郎、記憶を頼りにあることを思い出す
一方西川は雪乃が返しそびれた千人針を使ってふざけだす行為を始める
品川ウォーク出版んが近づく中、花世は同じ出版社に勤める神田からあることを耳にする
それは源一郎の存在に近づくヒントであった。
それから
次回 ひいおじいちゃんと対決(1)
「源一:あの殺され方・・・まさかあいつか?」
「花:願わくば重版出来!!」
「源一:わしもその雑誌見たいぃ」
「花:一緒に買いに行こう!!」
「「そうだ本屋に行こう」」
「雪:・・・この人たち大丈夫かな?」
次回もゆっくりしていってね。遅くなって御免なさい