7話 ひいおじいちゃんと初めてのお使い(お迎えセレクション)
暖か陽気に包まれながら筆者は思いました。「昼まで寝てた」
半日を布団の上で過ごす幸せなのに辛くのしかかる罪悪感
この心はどうしたら消えるのだろうと
そして考えた、小説投稿します
花世と初めて会い、だいぶと現世の生活に慣れた頃この頃から巷の噂では、おばけ工場を通ると日本兵の幽霊が現れて襲われるという。または日本兵の姿をした妖怪に呪われるというもの決して事実ではないが現代のネットの力が作用した都市伝説と言える。
この噂話が広まった要因は十代の若者、人から聞いた話を鵜呑みにしそれがどこからか湾曲しておかしな話になり今に至るという。
その話を聞いた子供を持つ家庭はおばけ工場の方を通ることを嫌がり、また田中家の住む地区の小学校では徹底して通らないように指導されPTAと協力して朝や夕方の登外校時間になると先生たちが通学路に立っているのが目立つようになり始めた。
花世の友人である刑事の吉野優子も品川区の警ら隊の人間達が今まで以上にびびりちらしているらしく、警視庁でもほんとのところ行きたくないわースポットに認定されたらしい。バカな話としか思わないが、あの近くを通って再び傀儡と呼ばれるゾンビもどき、ミイラもどきに襲われたくないと思うと気が引けて仕方がない
不穏な空気を察知していた源一郎、あまり外に行かない方がいいと何度も梅子に諭していたことから緊急事態であるとも言える。そんな源一郎、道着を着込み軍刀を左脇にさし素足で庭に出て巻藁を設置したと思えば今から抜刀術を極めると行って朝早くからずっと練習に打ち込み続け目が血走っていて本気状態に突入している。
素足で稽古を重ねる意味、足裏感覚を鍛えいかなる罠にも対処できるようにするためという(知っている人いたらすいません。)
「晶:お義父さん。涼子ちゃんが読んでいますよ」
「源一:うむ。今参る・・・・ナンテカッコシテルンデスカ?」
源一郎が振り返って晶子の姿を見ると頭に鉢巻を巻いて片手には薙刀を携えもう片方の手にはスタンガンをばちばちならしながら近づいてきたのだ。恐ろしい絶対殺すマン状態だ、
大ジジイは思った。
花世が嫁に行くときは決して武具を持って行かないこと、末代まで決して武器を持たないこと特には女の子。そうしよう・・・・っと
足の砂汚れを庭にある蛇口の水道で綺麗に落とし梅子が持ってきたタオルで顔などを拭いて広間に行くと田中家家宝の甲冑を着込む梅子が右大臣のように涼子の右側に控え薙刀を携えていた晶子、スタンガンではなく創真の部屋から持ってきたマシンガンのモデルガンを持って左大臣のように涼子の左側に控える。
涼子は真ん中の少し高い壇の上に座り片手にはマシンガンのモデルガン、片手にはアルティメットファイナルウェポンことフライパンを装備しタクティカルベストにはクリーニングで使う人の手に触れるとちょっとばかし危ない薬品が挟まれていた。
田中の女は恐ろしい
「源一:ぁぁぁぁっとはい。涼子さんなにかありましたか?」
「涼:うちの浩一から聞いていると思いますが最近、変な噂が絶えない。物騒な世になってしまいました」
「源一:はい。ごもっともでございます」
「涼:そこで、お願いがあります。花世のことを守ってください。正確にいうと花世の帰りが遅い時に迎えに行って欲しいんです。この前も変な事件に巻き込まれたから。お願いします」
「源一:構わんが・・そこまで頭を下げなくてもいいのだぞ?」
「梅:これはお父様にこの家で最初の任務ね。・・軍の中で一番の命令・・・そうだわ、お父様」
「源一:どうした?何か思いついたのか?」
「梅:これは大本営から出される発令と同じ、気を引き締めてください」
大本営
発令この言葉を聞いた瞬間から源一郎の中にある軍人スイッチもとい殺る気スイッチが点灯。
今まで動かしてこなかった源一郎のエンジンに火が一気に点火し温厚ジジイは消えて軍人ジジイが姿を表す。どこから持ってきた軍服に日の丸が描かれた鉢巻巻いて軍刀携え・・・・ってどんだけヤル気スイッチに火がついた?
今まで見たことのない気迫に涼子は後ずさりを始め、晶子も持っていた薙刀をそーっと構えだす。梅子ばあちゃんは相変わらずのほほんとしながらも甲冑の紐という紐をキツク締め直し始めた
「源一:その任務承りました。花世はこの私が守ってみせます」
ものすごいオーラを漂わせ源一郎は庭先で凄まじい勢いで素振りを始め、風を巻き起こすくらいに素振りの音は凄まじくこの前、子供達が泣きちびるのもわかる気がする
「涼:時間が遅い時だけね。それ以外は私たちの仕事を手伝って欲しいんだけどいいかしら」
「源一:もちろんですとも」
源一郎の本気は凄まじく、素振りの音がお隣さんにまで聞こえていたのは後々わかる
会議を終えて、早速涼子の手伝いを終わらせ気がつけば夕食どきを過ぎても花世は帰って来ず、涼子の携帯に遅くなるという連絡が入っていた。
「涼:早速任務開始ですよ。おじいさん」
気がつけば源一郎は外に行く準備を済ませ早く早くと言わんばかりに目をキラキラと玄関の方に向けているのだ。
涼子が少し呆れているものの花世に連絡を入れ電車で迎えに行くため数千円ほど手渡すとどの駅で降りれば良いかをメモに書き念を押して駅名を伝えさぁ行こうとしたが彼は軍服を着ていた。さすがにダメだと思い涼子が止めに入った
「源一:一様姿を消すことはできるのだ。このとうり」
ウインクした途端、身体中から炎が出現したと思えば炎に包まれながら消えていき驚く涼子をよそに玄関の鍵を開けて夜の闇に吸い寄せらるようにするりとドアを抜けて消えて行った
「涼:マジシャンか何かかしら本当に」
一方場所は変わって花世が務める出版社の最寄駅付近。
日が暮れるのが遅くなったとはいえやはり薄暗く放ってくる自宅から出版社まで電車に揺られて30分の距離で近いといえば近いがそのぶん怖いものは痴漢。あの痴漢魔のような人間は少なからず存在すると思うだけで帰り道が怖くなってくる。
迎えに着てくれていることはとてもうれしいが電車に乗って本当にこれるのだろうか。そもそも源一郎は現代のシステムについていけるのかそれだけで不安要素が生まれてくる。大丈夫かなんて思っていれば梅の香りがほのかにしふと周りを見渡すと花世が立っている100メートル先に手を振りながら源一郎が半透明の姿で立ってくれていたのだ。周りの人間は気がついていたいようで源一郎の体をすり抜けて歩いて行く。
どうやら花世にしか源一郎の姿を確認することができておらず、人の波をスルスルと抜けて行くように花世の前におばけな大ジジイは笑顔で迎えに着てくれた
『源一:これは妖術の一つ。らしいな名前は蜃気楼と勝手につけた、幻影ということだ。帰ろうか、皆待っている」
ふふと花世は微笑むと幻影とともに人の波を歩いて行く。幻影になっていてもその頼もしさは変わらず守られているという安心感は消えることはない
電車に乗って30分自宅の最寄駅である品川駅を降りて少し人通りが少なくなった頃をみはからい幻術をといて実態の姿を表す
「源一:あ”ーくたべっちゃ(疲れた)。これ使うとくたべっちゃー」
「花:くたべっちゃ?・・大丈夫?無理しないでね」
「源一:まぁさすけねぇよ(大丈夫)。それより仕事はどうだ?うまくいきそうが」
「花:ひいじいちゃん訛りが激しいよ・・・・原稿もできたしあとはまとめて出版といったところかなうまくいきそう」
よがったよがったーとにこやかに話している時である急に無表情になりのんびり歩いていた花世の手をいきなり掴むと小走り程度に走り始めた。顔色は悪くなり始め一つ路地に入った角で曲がり息を殺して様子を伺う。
どうしたの!
聞く前に大きな手で花世の口を塞ぎ疑問に思った花世が源一郎を見るとあの時痴漢魔から助けた時と月の色と同じ金色の目をしていてじっと目を凝らして見て見るとなんらかの目の模様が写り込んでいる。ひし形のようなもので瞳孔もひし形のような形をしていたのだ。異質な存在・・本当に目の前にそれがいるそうわかっただけで背筋に冷や汗がつぅと垂れて気持ちが悪い
「源一:・・・・いなくなったようだな。だが気は抜けぬ。異様な存在だ、なんださっきのは」
「花:一体どうしたの。いなくなったってまさか傀儡!」
花世の方をじっと見ると金色の目は相変わらずそのまま、魔物に近いそんな目が花世の心を見透かすかのように見つめていた。
「源一:・・・・なんといえばいいのか。傀儡よりももっと生気のない存在。親玉といったところか音もなく近づいて来ようとは、なんともな」
ため息をつく大ジジイ。あたりに耳を傾けて見るも足音のようなものは聞こえずっと区から聞こえるのは車の走行音がポツポツと。
嫌な気配は消えたというものの安心できていないためか金色の目は相変わらず消えることはなかった。その目に興味がわくいや魅入られたような気がした。
「花:・・・綺麗な金色、不思議。瞳孔の周りに小さなひし形の模様がある。」
「源一:この眼のことか・・・どうしてこの眼を持ったのか儂にはわからん・・・なぜ持つ経緯になったのかもそれゆえ、この眼に対する名前などつけていない」
「花:そうなんだ。でも綺麗な眼だよ。本当に綺麗だよ」
へへへへと笑う大ジジイに連れられてひ孫は再び家路を急ぐ。安心感と気の緩みから花世のお腹がギュルルルルと音を立てた。
顔をあからめガハハハと笑う源一郎もお腹の空き具合が花世から伝播したせいがそれ以上に音を立てて源
一郎も顔を赤らめた。似た者同士といえる
「源一:・・・どうやら別のものにもつけられている。こやつはー警察のものだな。まぁ危害はないだろう。ほっといてやれ」
(花:優子ちゃんかも・・・・ね)
のんびり歩いて家に着くと早速帰りが遅いとのことで二人とも怒られました。梅子に(←ここ重要)
夕ご飯を終えて、寝巻きに着替え縁側に座る源一郎にひ孫二人はその両脇を固めるように座り密着する。ごっつええ匂いするでぇこのジジイ
「創:なんてフローラル」
「花:まるでお花畑にいるみたい」
「源一:その正体はこちらの石鹸!ビ○レバラの香り!!お値段なんと598!お買い求めはこちらから!」
フリーダイアル0120ー○○○ー×××。というより誰に宣伝した!
「「「そこのあなたです!!」」」
あっはいはい。カメラアングルいいですから宣伝しなくていいですから。
なんで3人嫌な顔するの後で買うから598円でしょ買うから。ドヤ顔しないで。
話を元に戻します。
3人が縁側に座って話をする理由、なぜ花世の記憶からおじちゃんと言われていた源一郎の記憶がすこんと抜け落ちたのかそしてあの時一体何があったのか創真の前には現れて口止めされていたことも。その真相に迫るのだ(回想のみになります)
「花:・・・どうしておじちゃん。・・ひいおじいちゃんが記憶を消したか、私なりにいってもいい?」
「源一:あぁ、止めたりはせん。いってごらん」
それは花世が5歳の頃、保育園の帰りに友達と遊んでいたもののその友達はすぐに家に帰ったり、塾でいなくなって花世が寂しいと感じた時ふとおばけ工場の方へフラフラと歩いていき偶然目の前に廃れた工場が立っていた。がそんなことはつゆ知らず鉄門の壊れたスペースから入った花世は工場の中に潜り込んだ。
そこにあったのは鏡。鏡が通路のようになっている場所が目の前に迷路のようなものがあった。
その鏡の迷路のようなものを進んでいけば所々に赤い印のようなものが付いていて、そこを進んでいけば目の前にあったのは大きな機械そして機械の真ん中には寝台がついた透明な箱のようなもの、その中には何もないが不気味な雰囲気が漂っている。しかし、その機械を興味深そうに見るだけみてコンクリートの地面から露出した土の部分を近くに落ちていた小さな丸い鉄の玉で字を書いて遊んだ。
『・・・・貴様、そこで何をしている!・・・・子供か?』
花世が振り向くとロングコートを着て帽子をかぶる大男が立っていた。普通なら子供は怖がって泣くが花世は決してなくことはなくその男をじっと見返している
「幼花:貴様じゃないもん。かよだもん。それに5歳だよ」
『失礼した。かよちゃんと言えばいいか。何をしているんだい?』
「幼花:字を書いているんだよ。」
地面にはつたない文字で『かよ』と書かれていた。その字を見て微笑ましくその男は花世の横に座り男も花世がかく文字にじっと見つめていた。そんなこんなしているうちに夕方になる独特の家に帰るあの放送がなり始め帰らなくなった。
『帰るのか? 送ってあげよう。 一人で帰るのは怖かろう』
それが最初の出会い。
警戒心がなかった花世は事あるごとに廃工場に足を運びその男と遊ぶ日々が続き、ついたあだ名が「おじちゃん」であった。工場の中ではなく公園で創真と遊んでいる時に現れて3人で遊んだこともある、それで創真も源一郎の存在を知ったのだ
そしてある日、花世は漢字が書けるといい早速書こうとするがうろ覚えの漢字に手こずり結局書けなかった
『はははは。書けなかったか。私が書いてあげよう。どういう字だった?』
「幼花:えーっとね。お花の「花」に世界の「世」これで花世だよ!」
『そうかそう書いて花世か・・いい名前だな。おじちゃんの名前は源公の「源」に一番の「一」太郎の「郎」これで源一郎。自分の持つ力の源を皆に分け与え一番に輝いて使う男であれと我が父母はつけてくださった』
源一郎? かっこいいねー!
笑う花世に源一郎もウリウリと頭を撫でてあげる。
楽しい時間はあっという間に過ぎていき夕刻のあの放送が鳴り響き帰らなくてはならなくなる
『外で待っていなさい。少し冷えるから私は外套を取ってくるから』
「幼花:うん!おじちゃん早く着てよね!」
そして事件は起こってしまった。花世が外に出て行くのを確認すると外套を羽織り軍刀を腰に携えいざ外に行こうかとしていた時だ!
「助けておじチャーン!」
外から聞こえてくる悲鳴と泣き声に血相を変えて外にですと大量の黒い霧のようなものが花世を取り囲みいたぶるように殺そうとしていて、霧の中から拳銃が見えたことに気がついた瞬間、軍刀を抜きその霧に向かって突進していった
『貴様らぁ花世に何するかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
霧が気がつく間もなく源一郎の放った一閃は霧の中にいた銃口を花世に向けた人間もどきとその隣にいた人間もどきの首二つを跳ね飛ばした。人間もどきの二つの首は宙をまい地に着く前に靄になって消え血のようなものを吹き出した胴体もぐらりと体が倒れていくがそれも消えていった。
これだけの光景を目にすれば、PTSDになるのはおかしくない
怯んでいる敵の気が変わらぬうちに花世に近づくとガタガタと震え源一郎の姿を見て途端に泣き出した。
源一郎が現れたことによる安心感
目の前にいる異形の存在に対する途轍もない恐怖心
どうしてこうなってしまったのかという混乱。
全ての負の感情が花世を包み込んでいた。その原因を生み出した黒い霧に対して睨みを効かせその場から動けないよう刀についたどす黒い血のついた刃先を敵に見せつける
その血を見て霧は動かないものの銃口は源一郎と花世に向けられている。
「幼花:おじちゃん。花世怖くないよ。大丈夫だよ」
そう言いながらも体は震え切り傷から少量ながら出血が認められた。そんな花世をぎゅうっと抱きしめて源一郎は泣き崩れてしまった
『すまない。こんなことになるとは思わなかった。許さなくていい。花世。花世ぉ』
「幼花:おじちゃん悪くないよ。悪いのはあの黒いのだもん。おじちゃんは花世を助けてくれたもん」
『ありがとう花世。私は花世に悪いことをしたものをやっつけてくる。それまで外套をかぶって耳を塞ぎ目をつぶって大きな声で歌ってくれないか。そしたらこのものたちも消えるだろう』
小さく頷く花世に外套をすっぽりと隠れるように着させて黒い霧の中にいた人間もどきを切り捨てて回る。その間、外で行われていたことは花世は知らず。ただ源一郎の言われたことを守り通していた
街灯が外された音がかすかに聞こえ目を開ければ優しい笑顔を見せる源一郎が花世を抱きかかえ優しく背中をポンポンと叩いている。
「幼花:おじちゃん?どうしたの怪我したの?」
『・・・・大丈夫だ。さぁ家に帰ろう晩御飯の時間が迫っているぞ。家まで送ってあげるよ』
そして家路を抱きかかえながら進んでいく途中源一郎は花世に気づかれないようにそっと妖術で傷を癒し源一郎の体温で眠ってしまった幼き日の花世を起こしてあげた。
家に着くそのすぐそこで源一郎は決心した。
この子が大きくなるまで黒い霧の存在を消し、源一郎という名の存在がいないようにすることを。
決別しようと
『花世。 少し来なさい、大切な話をしたい』
「幼花:なぁにおじちゃん?」
源一郎は震える手を震える心を、情けない自分をたち花世の頭に手を触れさせて妖術をかけた
「幼花:おじちゃんどうしたの?なんで泣いてイルノ」
『花世、お前といた時間は楽しかった、暖かかった。だがこれでお別れだ。父母のゆうことを聞いて大きくなりなさい。強くなりなさい。そして大きく綺麗に咲く花のように優しくなりなさい。愛しているぞ」
「幼花:お別れなんてしたくないよ!バイバイしたくないよぉぉ」
泣き出す花世をきつく抱きしめて自分の弱い部分を見せまいと心を鬼にする。
『大丈夫だ、また会える。きっと会えるから』
「幼花:また会える?本当に会える?」
『本当だとも、約束しよう。また会えるそれまではお別れだ。花世。ありがとう花世。さらばなり』
そして術が完全にかかり何事もなかったかのように家の中に入っていく。
沈んだ心に鞭を売って踵を返すように廃工場の方に向かおうとした時だ。
創真が庭先で全てを見ていたのだ。全ての行動を見られていた、花世同様に消そうかと迷うが彼女を守る役割が欲しいと考え源一郎は創真にある頼みをする
『創真。私の代わりに花世を守って欲しい。できるか?』
「幼創:わかった!おれに任せろー!」
『大丈夫かこれ、まぁいいか。これは創真と私との約束だ、誰にも言わんでくれ」
「幼創:おれに任せろー!」
そう言いながら家の中に入る。信頼はできないが大丈夫だろうと考えそのまま長い年月が過ぎていく
「花:そうだよね。おじちゃ・・ひいおじいちゃん。」
「創:そんなことがあっただなんて、だから記憶を消して俺にあんなことを」
「源一:そうだ、そうだとも恨むなら儂を恨め。許してくれとは言わぬ。思わぬ」
花世は首を横に振り、かつて短い時間ながら源一郎が愛を込めて抱きしめたように花世も源一郎にその時の恩返しを込めてぎゅうっときつくきつく抱きしめた。それに負けじと創真もぎゅっと抱き閉める
二人の可愛いひ孫に抱きしめられた大ジジイは歓喜のあまり大号泣してしまった。
「「今までの感謝を込めて愛してるよひいおじいちゃん!!これでもかってくらい甘えてやるんだからね」」
「源一:二人とモォォォこのジジイを愛で殺す気かぁ?殺す気だなぁ?この甘えん坊めぇ!」
3人の楽しい夜は更けていく。
この後源太、梅子、浩一、涼子を巻き込んで晶子が審判となり田中家恒例の枕投げロワイヤルが始まり全員が寝たのは夜の一時。布団を引かずに雑魚寝をしたために筋肉痛になったとさ
「彼の方は私に気づいてくれた。なのにあの女がいたから会えなかった。そうだ気づいてもらおう彼の方に私のことを気づいてもらえば良いのだ。さて手始めにあなたの大切なものを少し傷つけさせてもらいましょうか。ねぇ源一郎様」
不穏はもうそこまで着ている。もうすぐそこまで
夜道にジジ孫をつけてくる不届きものな一体何なのでしょうね?
田中家の位置付けは普段はいたって普通の家族ですが結束したらキチ家族になれば面白いはずという考えとポリシーで行なっています
最後にさらっと花世が記憶をなくしたことについて書きました。ひいじいちゃん辛いだろうな。花世も嫌だっただろうななんて考えていたら深夜テンションに感情移入が加わって泣いてました。自分の小説なのに
まぁいいや
次回予告
不穏は噂は消えることなくやがて事件が発生する。そんなことも梅雨知らず第二号作戦(お迎え)が発令される
場所は繁華街。迎えに行こうとした先で偶然、傀儡に襲われた3人目の被害者である相川雪乃を目撃する
不審に思った源一郎。すると雪乃は源一郎に気がつき接近して着た。
花世は会社の上司の誘いで酒を飲むが場所は面倒なことにホストクラブだった。
翌朝、源一郎が刀の手入れをして軍服に手をかけた時大切なものがなくなっていたことに気がつく
次回ひいおじいちゃんと大切なもの
お楽しみに
「源一:そろそろ儂らの紹介文を書いた方がええぞ。」
「筆:ソウデスネェ」
「涼:そうだおじいちゃんお迎えお願いします。・・発令よ」
「源一:謹んでお受けいたします」
「花:大丈夫かなこれ」