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56話 ひいおじいちゃんと地獄との再会

マータ遅くなりました!!

遅い時間投稿の常習犯とは私のこと!!


もっと段取り良くなりたい

今までの戦場でこんな奴は見たことがない。



一度気が狂ったか疲れが溜まったかで死んだ同僚や部下の霊のような姿は見たことがある



三途の川だってそうだ。




だが今、目の前にいる敵はなんて言えばいい?




くそったれ、目が霞む上に身体中が痺れて言うことを聞かん



力の使いすぎか?



それとも毒を盛られたか・・・動けよ・・・動け!!!














『い・・・・・イダイ・・・??・・・・孫? ひまご? 知らない? 源一郎様は僕のもの!! 」





握り占められなんとか逃げ出したはいいが化け物と化した白石の方を見れば人間の言葉を話せなくなっていた

半身を白いスライムをまとい乾いた血液が付着している異常に伸びた骨のようなものが痛々しい。



「しら・・・・・いし? なして・・・・なしてオメェは狂ったんだ?」



急激な成長に耐えられないのかそれとも興奮のせいなのか荒い呼吸が不気味な笑い声の中にまじっていた

創真が打った弾丸によって被弾した仮面の割れた隙間から白目が激しく血走っていた




「フザケンナ!! なにが建御名方兵だ!! あれじゃぁまるで・・・」



その後は言葉が出ない何をやっても届かない攻撃に頼みの綱は動けず仕舞

万事休すなんて言葉は当てはまらない。


おかげで軍手は嫌な脂汗でビッチョリと濡れている




何も言えない河野だが二人の小さなひまご達は絶望に浸った顔をしていない

身体中が震えて泣きそうだってのにまだ何かやろうと何かもやもやとしたものを持っている



「これが・・・・ヲ式兵器か」



愕然とする黒い服に黒のヘルメットめや眉間の部分のみが露出している目出し帽に地下足袋を履いた男達が呆然と立っている

河野はそのうちの一人はなんとなく出で立ちでわかった。




「お前さん達は・・・・SATか!! そうか島津くん、作戦通りに足元をやったのか!!」




島津率いるSAT隊が到着した頃には、会議室一帯が戦場に成り果てていた。

壁には穴があき天井につられていたシャンデリアは砕け散り硝煙が辺りを覆う



「遅くなってすいません。河野少尉 避難通路がある地下道の掃討に時間を食ってしまって・・・」




警官軍団は、源一郎が考えた作戦で計画通りに地下鉄から進行し地下の敵を殲滅してくれたようだ

彼らの姿は帰り血の代わりに傀儡ミイラの肉片が紺色のバトルスーツやヘルメットに飛び散って臭気を放っている。

到着したはいいが隊員たちの目には想像がつかない化け物が体を揺さぶって源一郎に近づいていた



自分たちでは対処できない魔物がおっかなく、指にかけたマシンガンの引き金を離してしまっていた




何をどう制圧したらいい? 




「そう言えば花ちゃんたちは・・・・」



「ばっか! さすがは源くんのひ孫だけど馬鹿野郎!! 」






気がつけば、私たちは走ってた。


今動けばずっと戦い続けている姿を見ながら何もできずに縮こまっているだけで何もできない


そばにいると言っておきながら傍観者になろうとしていた。


お守りの代わりだと渡された武器もただの鉄と木の棒切れになっていた。



ここでじっとしていてもラチが明かないってわかっていた。


でも今だからできる。


五歳の時から守られてばかりの私たちじゃないって



もう逃げない、これはおれの戦いでもあったんだ!!!





今ようやく階段を降り切った!!!!  




「ひいおじいちゃん。 どうやって戦うの!? 私たちにもできることがあるはず」



馬鹿者デレスケが!! なんで入って来た!! 俺を見て何も考えんのか!! 」



「それでも俺たちにもできることがあるって思ったんだ。 ずっと借りていたひいじいちゃん専用の38式歩兵銃持って来たんだ!!」



この馬鹿者がと叫ぼうとした瞬間だ。





「避けろ!! 花ちゃ・・・・・・」




花世めがけて伸びた白石の手が手を伸ばせば届きそうなくらいにあった。

白い肉片の中から軍刀の剣先が空気を弾いて進もうとした瞬間に体が吹き飛んでいた。


その前に覆いかぶさるように創真が抱きついていき。



それをかばうように源一郎が自分の胸を白石の凶刃に晒して飛び込んで来ていた。




「か      よ。  そう   ま      アァァ・・・・」





目の前の空間を赤い液体と強い鉄の匂いが身体中を包み込んでいた。

何かがついた感触でとっさに顔を手で拭うと自分のものでも、弟の創真のでもない何かがついている




紛れもなく自分を庇って負傷した源一郎の血液だ。




「ひいおじいちゃああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」






「生きてるよ・・・。 まさかこんな時に防刃ベストが役立つとはな。 あとで優子には礼を言わねば」





優子というのは源一郎を監視してきた入り浸り大好き女性刑事だ。

出発間際に差し入れ(物騒)を源一郎に渡していて、今ベストが役に立ったのだが、胸を切られたためか血が流れているのは変わりなく息が荒い




それなのにどこか余裕すら感じる姿に面食らったかのように花世が口をポカーっと開けている

創真の方は肩を抑え顔が引きつっている。かばった瞬間に左肩が抜けてしまったのだ




「ひいじいちゃん。 やってしまったけどまだいけるよ。 姉貴もいるんだ。 やらせてくれ」




うん



頷く花世に殺気立て歩兵銃を握り込む創真の姿を見てかつて自分が率いた実直で愉快で豪胆な部下全員の顔を想起した

どの戦場でもついてきてくれた大切な仲間が、二人の孫を囲むように『俺たちの代わりに引き金を』と言わんばかりに見つめているようだ





「いいだろう。花世は創の肩の補助をしてやれ」




目標正面の敵!!


発射弾数は各自で考えろ!!!



過去の因縁全部ひっくるめて終わらせてやれ!!







「これが俺の・・・いや、俺たち家族の最後の戦だー!!!!!」



「わが未来の子達よ。ぅテェーーーーーーーー!!!!! 」





ボロボロのになった壁や扉の穴から近代・現代関係なく鈍く輝く銃口が白石の方向を向いていた

どんな形であれ未来と過去の火力が混じり合い同一の敵を倒そうとすることに不思議と河野の目頭が熱くなる。

弾切れや弾詰まりを起こした警官たちに高火力の武器を無意識的に渡していた。




「バカに付き合ってあげるさ  日本軍の重機関銃の威力を味わえ 撃ち方始めェ!!!」



「SATの人間は重機関銃なんておっかないもの使わないっちゅうのぉぉ!!!!!!!」



ズダダダダダ!!




一閃の咆哮と空気を弾く銃声混じり合うようになり響きどこからともなく打ち込まれていく!!!


正真正銘の蜂の巣状態だ


避けようと逃げ惑う白石だが四方八方からくる銃撃になすすべなく痙攣を起こしたかのように撃たれた場所から硬直が始めた!!




「白石の体が固まり始めている? これが試製特殊弾の威力なのか・・」




一つ一つの動きが止まっていきボロボロと飛び散った白い肉片が凍結された






「   イヤァァァァァァァァァ    」





バケモノの悲鳴なのかそれとも白石の断末魔のようなものなのか天井に手を伸ばしきり仰向けになって倒れこんだ

歓声がその場を包み込んでいたが源一郎はその場にへたり込みじっと白石を見つめる





「ひいおじいちゃん、まさか胸の傷が・・・・」



「創よ案ずるな。 こんな傷くらいすぐに治る。 それよりお前は左肩が抜けたのだろう・・・叫んでごらん」



「えーーーーーーーーーーーせーーーーーーーーーーーーーーへーーーーーー!!!」 






源一郎がにやける方向にふざけんなっていうのか顔にデカデカと




やめてくれよ(面倒)




という感じに廊下から階段を降りて憲兵少尉の河野ニキが不満そうに階段をドスドスと音をたててきた

全身から現れるめんどくささだが諦めている感覚は、何度も頼まれてやっているためだろう仕方がない



「うん。いい『衛生兵』って叫びだったよ。 治療してあげるからこっちにおいて」



「痛いのは勘弁ですよ。 お願いします」




         グリグリ          ぐぎ




「いっっっっっっっっっっっっっっっっってえええええええええええええええええええ!!!!」




創真の断末魔を聴きながら、死亡確認をする隊員たちを遠目で見ながら異能力でふさいだ胸の傷を見つめる


異常に肥大した手には大量の血痕がついていて目を背けたくなる。

隊員が死亡を確認と告げた瞬間に安堵と白石を愛した三田結衣になんと言えばいいのかわからなくなった




三田と交わした約束を守れなかったと







「おじいちゃん。 後は俺たち警察と自衛隊のでやっておくから。 とりあえず病院行ってきて」



「・・・? おぉ島津の隆久か!! 全身真っ黒だからわからなんだな」



「そうかー。そうだ 怪我をした人は命に別状はないって連絡あったよ。 後、二人はもう廊下にいるからね。 お疲れ様」




肩を借りて歩いて行く先には泣きそうな顔をするひ孫が二人、手を伸ばして源一郎に近づきギュっと抱きしめてくれた

気持ちに答えようと覆いきれないが名一杯腕を伸ばして包み込む



「無理しおって。 この馬鹿者デレスケめ」



「ごめんなさい。 あとお疲れ様」




ひとまずはこれでいいだろう。そう思ってしまったのがバカだった。





「SATの者共は引けぇ!!」




何かに気がついた河野が会議室内の隊員たちに叫びだした


隊員数人が最後の救助者である白石修二を連れて外に飛び出した途端




ズゥーーーーーーーーーン!!!!!!!!!


ズゥーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!





「ねぇひいおじいちゃん。 これってまさか」




「撤退しろーーーーーーー!!!!! 退却だー!!!!!!!!!!!!」



悪い予感というものが考えついた自分が嫌になる。

なんども当たって欲しくないと思ったが変えられない




縦横無尽に廊下を走り出した警官隊や花世たちの体を地響きが進行を邪魔した

振り帰り際に見たのは白いなんとも言えない塊のようなものが炸裂しそうになっていることだけ




ラストダンスが始まろうとしてた



「モウスグモットモットオオキクナレル。 ホメテ・ホメテ ダイスキナ源一郎様」




どうでしたか?

四千行ってるかなって思ったら三千後半なのがびっくりです。



やっぱり頭あるアイデアをアウトプットするのは難しいな。

でも個人的には楽しかったです

次回から物語は本当の終わりを迎えていきます



次回予告



玄関を抜け切って外に出た時、本当のヲ式熱兵器の真の姿を捉えた



「おれが思う姿と乖離しているな・・・・・。 」



「昔、怪獣映画で見たのとそっくりだ」




天を覆うほどの巨体さと咆哮が何もかもを蹂躙した。


「あははははは!! 源一郎様!! 可愛いでしょう? いい子でしょう? だから殺し合いましょう!?」



何もかもが終わる



「待たせたなじいちゃん!! 俺たちの砲の火力を喰らえ!!」


「貴俊おじさん!!」


辺りを埋め尽くす緑の軍団とサンシャイン貴俊



「なぁ田中少尉? 俺たちも混ぜろ!!」


「日の本一の野砲の力を思い知れ!!」



次回


ひいおじいちゃんとヒノデハトウキョウ



「これで最後にしよう。 行くぞー!!!」



次回もお楽しみに

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