5話 ひいおじいちゃんとコンビニ
ゴールデンウィークですね
楽しみですね
明日学校あるけど
楽しんでいきましょう
それはある日の夕どきに、ふと源一郎はおもったらしい。そして今まで気がついていたが誰がこの問いを聞こうと思ったことを本人が話してくれたため心のしこりが田中家の一員は取り払うことができた
「源一:のう? 反○隆史とは何者か? して、そのものは有名人なのか?」
ことの発端というのは涼子の発言と源一郎が現代にある街並みについて好奇心を持ったことからだ
朝5時
誰よりも早く目が冴えた源一郎は素早く着替えた後、庭に出て梅の花を愛でながら素振りを100回し、部屋に戻って筋トレに打ち込み最後に愛刀の手入れをしてから、縁側で朝の心地の良い風に当たっていた。
朝の6時みんなが起きてくる時間にかつての陸軍時代の教えである体操で体を動かし、愛妻である梅子を起こしに行った。
ズゥゥゥゥぅぅぅぅぅん
朝一発目に梅子は、愛する夫に向かってビンタをしその勢いで天井に顔がめり込み、昔のヤンキー映画のような構図が起こるとその音とともに一家は目を覚まし心地の良すぎる朝を迎えた。
今日の朝ごはんはたっぷりの脂とほんのり塩味の効いた鮭の塩焼きに昆布と鰹の風味の優しい味がするわかめ味噌汁、最後にあつあつほかほかの白いご飯をお茶碗によそい、さぁいただこうとしたときである。曽祖父である源一郎の姿が見当たらずその代わり梅子が顔を赤らめて家族の前に姿を表す
「梅:お父様なら私の部屋にいます。彼が悪いのですよ私を起こしてくださったのは嬉しいのですが、あんなに刺激的に起こしてくるだなんて思いもよらなかったので・・・・もう!」
梅子がこう話すなら現状はひどいことが、何気ない会話で浩一が恐る恐る梅子の部屋に入ると天井から首から下だけがぶら下がっていて、あまりのホラー要素に浩一はそのまま気絶しました。
朝七時
なんとか救出された源一郎、気は失ったが復活した浩一。だが双方は後遺症として軽い脳震盪を起こしていて、源一郎の殴られた頬には赤く、くっきりと梅子の手形がつけられている
涼子が作った氷嚢を頬に当てているが殴られて、天井にめり込むだなんて考えられない状態を体験、更に言えば愛する妻がにここまでの仕打ちを受けるかと思うと朝、元気を出すために素振りをしたのも何もかもが一気にブルーな気持ちにへと向かうほかなかった。
「浩:それにしても助かってよかった。ばあちゃんあんまりおじいちゃん・・・にあんなことやったらダメだよ。ねぇ・・・聞いてますか」
浩一が源一郎の方を見ると少し顔が面長のようになっていて微妙に口が緩んだかのように微妙ながら開いているような印象が見れた、そして涙が浮かべているように見えるのだ
察してしまった!
浩一の頭にしょぼい電流が流れるが如く察してしまったのだ!
天井にめり込んだ源一郎を助けようしたときだ。
下ろすときにかすかに嫌な音がなったが無理やり引っ張ったことによって顎が外れてしまい気がつかなかったがために放置してしまったのだ。
「浩:おじいちゃん。あんたまさか顎外れたのか!話せなかったからこうやってずっと見ていたのか。だからこうやって見ていたんだな」
肩を揺らして生存確認をする浩一に見かねて涼子は今すぐ行ける歯科を探すものの朝早いというだけでどこもまだしまっているのだ。この小説終わるんじゃね?
仕方がないですねぇ
そういうと救いのヒーローが目の前に現れたのだ。
その名は晶子。
田中家のおばあちゃんにしてスーパー荒治療執行者、擦り傷切り傷以外の外的要因の怪我はだいたいこの人が直し近所からもお布施と称して饅頭を持ってくる人が後を絶たないそして、顎が外れた時の荒治療の一巻を初めてお目にかかることができるのである。この小説は終わらないで済むな。
「晶:相当痛いですけど大丈夫ですか?」
荒治療を行うと直感的にわかったからか源一郎は、どっしりと晶子と対面するようにあぐらをかく。
この痛みを知っている浩一と創真、源太は暴れまわって怪我をしないように体を抑え、女軍団は部屋の隅にじっと塊、その動向を伺う。痛みなら平気と言わんばかりにドヤ顔を誇るが晶子が手早く顎を触れていき何回か呼吸を整えると晶子はその呼吸に合わせて手に集中力を込めていく。いや力を込め始める!
一種の波動あるいはダークマター
万物の力を全て晶子の手に集めていく、今まで穏やかだった空が一転木々に止まっていた鳥たちは大群をなして飛び立ちその木々はざわめくかのように揺れ始め
家の障子やガラスはミシミシと音を立て始めとうとう空にどす黒い雲がなだれ込み始めた
それと同様に晶子の手には雷あるいは重たいオーラのようなものをまとい始め、源一郎は安易な自分の考えに後悔し
始めしょぼい走馬灯が走りはじめやめてくださいと行っても無駄だった
晶子必殺奥義。一の構え
矯正顎装着(アゴクラッシャー!)
チェェェェェェェェぇぇぇぇぇエェェェェェェェェぇぇえぇぇxスゥゥトォォォォぉぉぉぉぉオォォォォオォオォオォォォォオォ!!!!
渾身のみぎあっではなくアゴクラッシャーにより源一郎の顎は正常ないちに戻った。
その代償として強烈な痛みが襲い掛かり痛みの衝撃で抑え込んでいた男連中を吹き飛ばし天井を突き抜けて空へと打ち上げり散り散りに消し飛んだ。晶子以外は空を見上げぽかんと開いた口が塞がらずイヤーな予感を浮かべた花世は恐る恐るクラッシャーを見れば渾身のドヤ顔、葉巻を咥えて、いかついサングラスをかけて穴の空いた天井を見て散り散りになった源一郎を見て一言
「晶:きったねー花火だ!!!」
渾身の大技が決まり晶子はこの上なく満足感に浸る頃空は青く輝き鳥のさえずり木々を抜けていく春のそよ風、散り散りになった源一郎が復活し東京はますます輝きを満ちていく落ち着きを取り戻し朝食に手を伸ばす
「源一:すまぬ。このジジイが悪かったのだ。せっかく涼子さんが作ってくださった食事を覚ましてしまった。許しとくれぇぇぇ」
「涼:大丈夫ですよ。また温めたらいいのですから。それより早く食べてしまいましょう」
しくしくと泣きながら源一郎は梅子が山盛り入れた白いご飯を一気に書き込みおかずを美味しそうに食べていく。
朝8時
花世は出社、浩一も区役所へと登庁し、涼子は片付けを終わらせ晶子とともに部屋の一番奥にある仕事場に向かう。晶子と涼子の仕事はクリーニング店もとは、梅子が戦後数年経った時に始めた店である意味老舗とも言える個人クリーニング店。源太も時々カッターシャツにアイロンをかけたり染み抜きをよくしているという。店舗は小さいものの丁寧な仕事と近所の凄まじいネットワークというかフットワークというのかそういったもののおかげで今日まで続き、今年で約七十年の老舗になった。というわけだ
「源一:顎・・・まだ痛い。ぅぅぅ」
「涼:あら・・。 おじいちゃんちょっと軍服貸してくださいな」
んぅぅぅ?
涼子の方を向くと心配そうに源一郎の方を見ていた。
その両手にはたくさんのクリーニングを待つ礼服やスーツなどがどっさりと抱え込まれ一端には番号札のようなものが糸のようなものにくくりつけられている。朝一番から仕事とは感心すると思うもののなぜ軍服を貸せと要求するのか顎の痛みのせいで何も考えられんかったが頭のエンジンがようやく働き出しなんとなく察しがついた。
長い間着ていたせいで汚れがひどく本来ある軍服の色ではなく綺麗な色になっていた。
「源一:良いのか?儂のあれは汚いぞ?塵や埃の汚れだけではないのだぞ?」
「涼:構いませんよ。でも着るものがないわね。そうだ」
涼子は洗濯物を一度奥に持っていくとそのまま二階の創真の部屋に訪れ、五分。薄いねずみ色のジャージとそれとセットで買ったであろうズボンを源一郎に手渡す。それに着替えると、あーなんか今からどっか走りに行きそうですねーという格好になりました。でもね、ぴったりなんですよ本当に
「創:なんか今から走りに行きそうだね。 ひいじいちゃん」
「源一:確かに運動するにはもってこいの格好ではあるな」
「涼:そこらへん散歩してくる? 創真連れて、ちょうど牛乳切らしたからコンビニ行って着て欲しいの」
まじかよー
目を細める創真とは裏腹に源一郎はコンビニという言葉に興味を持ち今すぐにでも行きたそうな表情を創真に見せている。
無理もない、コンビニという源一郎にとって新しい要素はこの時代を生きていく上では必要なもので、外の環境になれるチャンスでもある。
「創:わかったよ。行ってくる。ついでに漫画買って着ていい?ねぇひいじいちゃん」
創真の表情にピンと着てしまった。
本当は漫画が欲しいのではない大人向けの本を買おうとしていること、我がひ孫よく考えたものだと心なしかゲス顔が現れ始めるがそこは男消して表情には出さずやれやれとひいおじいちゃんらしく頷くのだ。
「涼:それじゃあ行って着てよ。お金後で返すから。おじいちゃん、お父さんの靴借りて行っていいですから見て着てください。」
涼子は創真に買って着て欲しいものを書いたメモを渡して、浩一のランニングシューズを下駄箱から出すとあー走りに行くんですね。今からわかります。
「源一:それじゃあ行ってくるぞ。」
「創:んっじゃあ行ってくる。」
「涼:行ってらっしゃい。くれぐれも・・」
エロ本なんて買ってこないでね。わかってるわよね?
なぜわかったのだ?
男二人は涼子の方をゆっくりと振り返ると先ほどまでの笑顔は消えて般若面をかぶるが如くさっきを立てた猛者がいる。正直神○河事件の時より恐ろしい気がするのはなぜだろう?
そそくさと家を出ると創真は折りたたみの自転車を持ってくると源一郎を後ろに乗せて家から逃げるようにそそくさと自転車を走らせてコンビニを目指す。
「創:そういえばひいじいちゃんって今何歳なの?」
「源一:そうだのう?・・・考えたことがないのう。・・・わからんなー」
「創:それじゃあ生まれた年はいつなのさ?」
「源一:・・・1913年の6月25日だが・・・今何年かいな?創坊?」
1913年と聞いて最初考えていた創真は気がついた。この人の年齢。こんな若々しい顔をして実年齢というか現代の年齢がすごかった
御年104歳。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・104歳
嘘だろー!!!!
叫んでしまい途端に急ブレーキをかけてしまい後ろに乗っていたというよりもニケツしていた源一郎はその反動で宙に浮いてしまう。が宙に浮いている中でひらりと体を返し地に足をつけると創真のほっぺたを抓り出す
「源一:危ないだろうが!ばかたれ何している!」
「創:だってひいじいちゃん1913年生まれなんだろ!?だったら104歳ってことになるんだぜ。どんだけ長生きしてんだよ」
「源一:じゃーかましい!儂だってなんでこんな風になったのか思い出せんのだぞ。気がつけば若い時の姿のままだ。一体何をしてくれたのだ・・・ったく!」
なんだかんだぶつくさ文句を言いながら家から一番近いコンビニに到着す、そそくさと自転車を置き場に置くと早速店の中に入ってみる
イラッシャイマセーと愛想のない挨拶をする店員の声を無視し創真は涼子から渡されたメモを見ながらカゴに手っ取り早く入れて行く。源一郎は店の中をくるくると回りながら雑誌置き場の方に歩み寄り一冊の雑誌に目を落とす。経済誌のようだ
「源一・・・・・・・・・・・・・・いかん。現代の言葉というか・・・経済誌ようだが専門用語なのであろうなわ
からんのう」
経済誌を棚に戻すと次に目を写したのは漫画雑誌である。内容がわからないため1ページ見ただけで本を棚に戻し少しため息をつく。色々と雑誌を見て行くと一番奥の通路から若い女性の声が聞こえてくる。声の主は制服を着た若い女性、だいたい高校生ぐらいといえばわかりやすい。
現代に馴染んでいない源一郎にとっては制服の意味がわかってはいないもののどこかしらの学校に行っている女性とだけしかわからず興味を示すことなく新たに雑誌に目をやる。
しかしその女性たちの少し黄色い声というものが気になって仕方がない。騒がしいといえば騒がしい何をそんなに騒ぐ必要があるのか。その内容に耳を傾けると自分について話しているようだ
「ねぇすごくあの人カッコよくない?しかも誰かに似てると思うんだけど?」
「ほんと超カッコいいよね!・・・・っていうか芸能人なんじゃない?絶対そうだよ!」
????ゲイノウジン??一体なんぞ?
「誰かに似ている・・・・あー!そうだこの人・・・って嘘!!超本人に似てるじゃんっていうより本人なんじゃないの?」
「ほんとこの人そっくりじゃん!この人をワイルドっていうか野獣にした感じだよね!・・もしかして映画の撮影の休憩とか!」
野獣??
映画???
何を言っているのだろうかと考えていた時だ。店内に新たに入って着た50代くらいの存在感が溢れる女性と20代くらいの今時の化粧のように濃いめの顔の女性が入って着た。
そのうち50代の女性が源一郎の方を見た途端色めき立っていて、そしてさきほどの若い女性のうちの一人が話しかけて着たのだ
「あのーすいません。反○隆史さんですか?」
源一郎自体は雑誌に見とれて自分に話しかけられていると思っていないため返事はしなかったが違った源一郎に声をかけていたのだ。
「源一:・・・・・お嬢さん。私のことかな?」
「そうです!反○さんんですよね?」
「源一:違いますよ?私は田中と申しますが」
空気が固まったような気がした。手に持っていた雑誌を棚に戻すとその名前の人物について考えた。そもそも反○隆史という人物を知らないのになぜ間違われるのだろうか。はてさて他人の空似ではないかと思っていたのだがさっき話しかけて着た女性ではなく今度は50代の女性の方から攻撃ならぬ口撃が飛んでくる
「だってそうじゃないですか!あなた反○隆史さんでしょう?何かの映画の撮影ですか?ファンだったんです握手してくださいよ〜」
どうしたらいいのだ!
助けてくれと漏れた時だ。創真が会計途中で気がつき、店員も客の様子がおかしいことに気がついて手早く会計を済ませ女性の輪の中に割って入り創真は源一郎を連れ出し急いで自転車に載せると逃げるように店を飛び出した
「創:なんだよあの軍団。いきなりキャーキャー言い出すし、芸能人がどうとかって頭おかしいだろ」
「源一:どうやら誰かと間違っておったな。女の早とちりはいつの世も恐ろしいものだ」
そうだなーと自転車を走らせながら創真は自転車の前かごに置いてあった買い物袋から一つ袋を取り出しそれを手渡した。その袋はひんやりと冷たく袋には青い文字でガリガ○君と書かれている。袋を開けると棒が一本突き刺さっていてその棒を取り出すと青い氷のようなものが入っている
「創:それあげるよ。食べてかき氷を四角く固めてあるんだ。その中に味は同じだけど違う食感の氷が入っていてそれがまた美味しいんだよ」
「源一:良いのか申し訳ないのだが?後で何か返そう何がいい?」
「創:大丈夫だよ。それに俺も買ったし食べようよ」
うむ。
後ろに乗る源一郎はアイスを食べながら揺られながら帰宅すると源太が家の前で立っていて、釣り堀に行こうと準備していたのだ。
と言っても釣り堀に行っても竿を垂らしセットし寝堕ちてしまうのがオチで結局は釣りをする意味があまりないとも言える。それでも懲りない
「源:今から釣り堀に行ってまいります、」
「創:行ってらっしゃい」
竿を持ち釣り道具のないった道具箱を持って駅の方に歩いていく。
そして時を戻してことの始まり
夕どきの食事前、のんびりとしていた梅子に聞いた一言そう「反○隆史とは何者か?」ということだと言うことにつながる
「梅:反○隆史さん・・彼は俳優さんですよ。」
「源一:俳優か。芝居とかそう言った類のか?」
「梅:そうです。最近ではドラマ・・・物語とテレビで放映しているものですよ。そう言うのにも彼は出ていますし」
「源一:そうか・・・その人とおらは似てるべ?」
その時だった、梅子の頭には一種の電流のようなものがズビビビビビビビビビビーと走り抜けた。なんとも言いようがないモヤモヤが一気に解消したと言うか気がつけばマジで似てるじゃねぇかくそったれ!
その会話を聞いていた家族はこう思った。
「ようやく謎が解消された希ガス」
こんなに似ているのか、源一郎
「本当にあの人は凛々しいお方だ」
『作用デゴザイマス。アノ私ノ背ニ乗セテイル足ヲドカシテイタダイテモ」
「何言ってるのお前に対する罰だよ。上等兵」
「ハイ」
闇も同じことを考えている
ゆるゆる始まりました
源一郎、初めてのコンビニです
戦前にはコンビニに似たものがあったのですかね?あんまりそこのところわからないのでなんとも言いようがありませんが、某俳優に似ているそうですね。いいですねイケメンって
次回予告。
近所の子供達の声が家に響き様子を伺うとそこには源太と小学生くらいの子供が剣術を嗜み、思い切って参加し源太を倒してしまう。子供からのつめたーい目線が怖い。思い切って居合をすれば家宝の刀で近所の人からもらった桜島大根を一刀両断。ひいじいちゃんはすごい
一方巷では「軍服妖怪」・「妖怪兵士」と噂が飛び交うようになり始める
次回ひいおじいちゃんと剣術
次回もゆっくりしていってね
「涼:ご近所さんから桜島大根をいただいたんですけど、切って欲しいんです。女は非力ですから(チラっチラっ)」
「源一:ほう?切ってみるか(シャキーン)」
「花:今回は私の出番なし(ショボーン」)