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45話   田中源一郎(タケミカヅチヘイ)と白石富治(タケミナカタヘイ)

やったー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1


小説投稿できたぜ、やっほい!!!

久しぶりすぎてネタがなくなり、おまけに投稿までズルズルにずれずれしました

許してください、何でもしますから!(なんでもするとは言っていなry)


相変わらずの読みにくさです

(源一:時間の配分上手くやればいいのに)

「白:まあまぁ、牧村さん落ち着いてそんなおっかないものしまって」


「牧村:もう騙せれんぞ、私の失った家族の痛みと罪の重みをお前にぶつけてここで死んでやる」


「白:たかが人間一匹が何かできると思っているのか?」


不協和音は鳴り響いた、この平和な世界で歯車が1つ外れそうになっていることも知らぬまま、嫌な予感は実態を孕んで大きく蠢いてしまった。












ことが起きる数時間前、東京高○検察局


「白:全く、仕事が増えてばかりで鬱陶しいですね」


憂鬱そうに白石はパソコンに向かうが、さっきまで取り調べをしていた被疑者の書類を作るのに億劫になっていた。



白:めんどくさくて仕方がない



イライラしている白石の目の間に白石専用のカップにコーヒーを注いで助手が持ってきてくれていた。


「白:三田さん・・いや・・ゆい。持ってきてくれたのかい?ありがとう」


小柄で黒髪の女性。その女性がちょこんと白石のデスクの隣に立っている。


「ゆい:いいですよ、このところずっと働きずめでしたし。私こそもっと働かないといけないですから」


いつも奥手だが、熱心に仕事をしている姿をいつも白石は見ていた。それ故か周りからの人気は高く同じ男性検察官の間でそんな彼女を独り占めしている白石を妬む声もよく聞いた

だがそんなこと白石にとってはどこ吹く風。最も手元においておきたい理由は簡単なことだった。




「白:ゆい、あまりそっちこそ無理をしないでくれ。もうすぐ僕たちは結婚するんだし。無理して倒れたらそれこそ・・・ね」




「ゆい:白石検事は・・・富治さんは優しいのですね・・・・え?」


いつもこうだ、だから黙れの意味を込めて接吻をする。いつもこれが白石の常套手段であり。愛しているからこその行為。

いつもこの手を使うのは身長差のせいで背中が痛くなるが愛しているから別にいい。そのままヘナヘナと座り込もうとしていたから抱き上げて椅子に座らせる。


「白:そうだ、今日は帰りが遅いから先に夕飯をすませて欲しいんだ。いいね?」


なんども頷くがどこか上の空で何度も頷く姿がとても可愛らしかった。


「白:さて、そろそろゴミの整理でもしますかね。牧村のことも・・・何もかも・・・」




時間を巻き戻し、夕刻。 パトカーの中にて


「源一:面倒なことをしてくれたものだ」


ひらひらと紙を見ながら奇怪な文字を見て苛立ち、見たくもない文字を見てもっとムカつきを覚えていた源一郎。

後部座席に座る源一郎の姿を見ながら何度も無線で他の警察官と連絡を取り合っているが牧村につながるようなものは何もない


「花:なんて書いているの?」


「源一:そうだな、ザギンでシースー・・・・・花世。来るなと言ったのに」


「花:HAHAHA! そんなことよりもひいおじいちゃん本当にザギンでシースーって書いているわけ?」


まさかと首を横に振って笑う源一郎。そんなわけないわと言わんばかりに紙を見せてきたが何を書いているのか全くわからない

だがこの文字自体どこかで見たような覚えがある、普段から自分たちが使う漢字が変形したような形に見えているのだけども変形しすぎて何を書いているのかがわかりにくい。


「源一:これは、あいつが得意な暗号だよ。漢字とひらがなを組み合わせて使っているんだよ」


「花:あ〜? あ! これとかそうなのかも!!銀っていう字とか」


「源一:これをバラして読むとな。読んでみなさい」


「花:え〜と。(白:我、銀座にて襲撃を受ける予定のため、援護を願う。追記、あとで一緒にお寿司食べましょう。全額私が持ちますので) ナニコレ? 」


要は銀座にいるから助けてください。対価としてお寿司奢りますとのこと。自分勝手もいい加減にしろと言いたいらしい。

人をなんだと思っているのかと言いたいようだが、この気持ちはぐっと抑えて本人にあったときに話すとのこと


「源一:やつは馬鹿者でれすけだからな。あったときには一発「切磋琢磨」してやる」


デレスケ。福島の方言で馬鹿者ということ、「切磋琢磨」というのは旧陸軍士官学校にて下級生が上級生に対して悪さしたときに根性叩きなおすときにいう、旧海軍で言うところの精神注入棒のグーパンチバージョンだ。


「源一:クソ野郎め、何を考えているか知らんが・・・全く。」



じゅるり、じゅるり・・・



「花:よだれすごいよ。よだれ!! もし回らないお寿司屋さんだったらどうするのさ!!」


「源一:回ろうとも回らなくとも、全額あいつもちだからいい!! やたらたかそうなもの頼みまくってあいつの財布を大破させてやるんだ!!」


(橘:じいちゃん、サイコパスェ)


目線を外に写したときに、銀座の街にあまり似つかわしくない黒い車両が路地の奥の方に伸びていた。

もしかしたらあの人たちの車じゃないのかなと思った瞬間、組織の事務所に入ったときに強面の人相のことをよく覚えていた。彼らがあるキャバレーの前にいた。


「源一:止めてくれ!! 牧村殿の部下がいた!!」


「橘:見つけんの早いなおい!! 」


この時、身体中の血液という血液が沸き立っているのを源一郎は感じていた。原因はわからないが同じ人造兵士が近くにいると知らせているのか、一種の共鳴反応を起こしているとも言える

だからこそ、白石相手に手加減はしたくない。軍人としてではなく一人の人間として、できれば血で血を洗うようなことはして欲しくない


「田中の兄貴」


呼んでくれた組員が立っているのは源一郎が(白石がいる)と踏んだキャバレーの入り口。そこに向かったまではよかったが先に入った組員の様子がおかしい。固まって、動かなくなっている。



源一:なんだ?無事だったのか




慢心して胸を撫で下ろそうとしたが、現実は無慈悲なものだった。




「源一:しら・・・・・石、この方に何を・・・・?」


「白:源一郎様ァァァ!お会いしとうございました。もうあなたを汚す輩はおりませぬ故、私をどうぞ一思いに!!」



目の前には血の海に沈みぐったりと動かなくなった牧村の姿、そして返り血を浴びて笑う白石の姿。

時を巻き戻せるのなら戻してしまいたい、それよりもなぜここにいる人間たちは人が血を流しているのにも関わらず

動かないのだ?


「源一:牧村殿!!しっかり致せ!!牧村殿」


息はなんとかしていたが、いつ途切れてもおかしくない状況。許してなるものか!!


「源一:白石・・・・そこ動いてくれるなよ?」


「白:     へ? 」



ブォォォ!!!



一瞬、梅の香りとともに暖かな光が場所そのものを包み込んで目を開けた瞬間に血に濡れた空間は消えてなくなっていた。

だが光の中心にいた男はけして、微笑みなど浮かべてはおらず、身体中から赤く暑い蒸気のようなものを発して泣いていた。


(花:これって前、裁判所で見たときと同じ状況!! それに赤い蒸気の中から小さな稲光が見えたのは何?」



花世が考えている以上に源一郎の怒りは頂点を超えていた。牧村を抱きかかえた男の鋭く、冷徹に見つめている。


「源一:大丈夫か・・・牧村殿? 傷は癒しておいた。 さぁ立ちなさい」


「牧村:田中さん。 申し訳ありません・・・・・・ここでカタをつけようと・・・あなたに迷惑をかけるつもりなんてなかったのですが」


「源一:そういうことを聞いているわけではない。前にも行ったでしょう、長く生きてもらいたいっと」




白:いい加減、こっち向いてくださいよ。・・・・そんなやくざ者放っておいて!!




声を荒げて白石はひたすらに源一郎を呼び止めた、その姿は駄々をこねる小さな子供のような姿、見かねて席に座っていた男がやれやれと立ち上がってた


「??:おじさん、あんまり暴れちゃダメだよ。 それにしても初めてだね。こうやっておじさんの片割れを見るのは」


「白:だまれよ。 お前はいちいち首を突っ込んでこなくていいんだよ、修二。 誰のおかげでそのバッチをつけられるようになった?」


一緒に来ていた刑事である浅野その名前と顔を見て橘は思い出した。この前の河野歩美が誘拐された時の現場になった介護施設にて、河野ゆりの部屋にあった何かの記念写真。写っていた河野ゆりともう一人の人物こそこの目の前にいる人物だった。




浅:白石修二か!!




面倒なことになったといえばもっと面倒だが、目の前にいる男はそんなこと知らない。まとめて殴って行きそうだ。


「源一:お前の行った行為、陸軍人としてでなく人として狂ったようだな・・・貴様のその腐った性根叩き直してくれる!!」


「白:あ・・・・あああああああ!! その目です、怒り狂ったその目!! 愛おしい・・・・愛おしいのですよ!! 源一ろ・・・ゴフゥ!」 



『修二:おじさん!!?』




咳き込んだと同時に喀血した様に見えた。今ならやれるかもしれない。目の前にいる男との決着をつける絶好の機会だ。





誰も止めてくれるなよ。




「橘:・・! おい、じいちゃんそれだけは禁物だろ!! それとも前アリになりたいか!!」


「源一:止めてくれるな、もう俺は優しくない・・・部下の叱責は上司である俺が終わらせてやる・・・」




軍刀に手をかけ、近くまで歩み寄った。これで因縁が全て終わる、白石が与えた影響は少なくなる、誰も悲しまなくて済む。



源一:これで終わりだ、白石富治少尉


大きく軍刀を振りかざした・・・・瞬間だった・・・・・・



「源一:貴様・・・・その腹のなかに飼っているものはなんだ!!答えろ!!」


さっきまで振りかざしていた刀を下げて怖気付き後ずさりを始めた。源一郎と同じように金色に輝く光る目が原因ではないようだが首を横に振り終いには、開いた口を手で塞いでしまった。




「白:愛おしい方とこうやって会えたというのに、こいつは待てませんか・・・。仕方がありませんね。 」



ふらつきながら立ち上がり、一歩また一歩と歩み寄る白石。気がつけば怪しく光らせた目が源一郎を捉えぎゅうっと抱きしめた。

全身の毛が逆立ち真綿で気管を塞がれるように締め付けられたかのように息ができない。


身体中をなんともいえないようなものがまさぐっているような感覚。

そして白石野原の中にいる何者かは、何もわからない赤子が、おもちゃをこねくり遊ぶかのように源一郎の何もかもをいたぶろうと手を伸ばしている。


「白:見えたのですね・・・あなたの夢を叶えてくれる、機械ですよ・・・私が飼っているのは・・・」


「源一:夢・・・だと・・・? 」


「白:あなたはかつて私にこう言いました(お前がいう「俺の夢」というものを叶えると・・だがそれは無理な話)って」


「源一:まさかお前・・・あの時のことをずっと覚えていたというのか!!」


「白:もう時間になってしまいました、お寿司はまた今度奢ります。 それじゃぁまたねお兄ちゃん」



虚無感とそれ以外の何かが身体中を支配していた。ここにいた花世や橘・・・全ての人間たちが気を失って倒れている。

源一郎のみが見えていた存在。



眼はなく、口と鼻だけの赤ん坊のようなもの。背中に骨のようなものがギシギシと蠢きハラの中から源一郎の方へ必死に手を伸ばしながら迫り、体の中に入り込もうとする、



巨悪の中の何かが見えた瞬間だが、そこから先は何も覚えていない。



深夜 東京某所 

「ゆい:とみ・・・・・はるさん。嘘よね・・・うそよね」


真実を知ってしまったものは絶対的な闇というなのパンドラの箱に飲み込まれて行く。

長らく同棲をしている家で唯一開けてはならないと言われた場所。長き時よりずっと気になっていた秘密の空間を、ゆいは開けてしまった。目の前にはずらりとショーケースの中に入った歩兵銃と銃剣に14式拳銃。


「ゆい:あ・・・・あ・・・・やはり・・やはり富治さんは・・・」


目の前に見えていたのは、旧陸軍のカーキ色の制服に軍帽。真っ黒な襟の部隊章に丁寧にケースに入れられた血のような跡とサビが残る銃剣

少し古ぼけた陸軍手帳と書かれた小さな本。それと子供の頃に感じた懐かしい金木犀の香りが部屋の中を満たしている。

遠い記憶の奥底に、白石との最初の出会いと恐怖が一気に溢れ出しゆいはそのまま腰を抜かして座り込んでしまった。




ゆい:まさか・・・・子供の頃、お父さんが務めていたあの場所。あの邸宅の開かずの間にいたあのお面の男って・・・





「白:そこで何をやっているの、ゆい・・・お前。」


「ゆい:あ・・・・・富治さん・・・・あ・・あ・・・」


「白:悪い子だ、人が見るなとあれほどいったところを勝手に開けてみるだなんて・・・・ゆい」



白:これを見てもまだ僕のことを愛してくれますか?



薄白な目が2つじっとゆいの方を見つめていた。ひし形の動向の周りを小さな菱形が6つほど周りをぐるっと囲むように紋様が見て取れた

いつものように余裕の笑みを浮かべているはずの化け物は、微笑みなど浮かべずじっとゆいの方を見ている。

そのままぎゅっと抱きしめ、束縛の印に口付けをした。


「白:ゆい・・・・ずっと僕のそばにいて・・・・僕を愛して・・」



激戦というなのXデーまでもう少し


おー、ようやく伏線回収できた。

文章の最後の方にある「目のない赤ん坊」とか、さびた銃剣もそう

楽しくなってきました


次回予告


「源一:・・・・まさか・・・な・・」


「花:ひいおじいちゃん・・・?」


遠い記憶の中にある、白石とのとある会話


『白:私があなたの夢を叶えてご覧に入れましょう』


ただの戯言と思い込んでいたがあの激戦を経てようやく思い出してきた白石との因縁


「梅:お父様、何があったのか教えていただいても?」


それは荒れ狂ったあの時代に生まれた小さな願いだった。叶うはずのないちっぽけなもの

そして田中家と刑事軍団は泣きちびるはめに


次回

ひいおじいちゃんと過去の夢


「梅:お父様・・・そんな夢を」


「源一:今ようやくこの夢は叶ったようだよ、どんな形であってもね」

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