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36話 ひいおじいちゃんと力の意味

投稿遅くなり申し訳ありません

約束のブツは用意できました

薄っぺらい内容ですがよろしくお願いします


あとどうでもいいことですが風邪ひきました

喉が痛い

「牧村:まぁ立ち話もなんですし、お茶しながらお話ししましょうかね・・ドーナツにたい焼きといろいろありますから」

「吉:さとしさん、糖尿病であること忘れてないようね?」

「源一:砂糖天ぷらにたい焼き・・・・甘いもの・・・甘いもの・・・」


甘いものには目がない、あえて控えさせていただこう。お目付役が後ろで刀を持って振り回しています

甘いものよこせと言わんばかりにだ、箱の中に入っていたドーナツが期間限定に狙いを絞って暴れている

そんな光景を見ながらもっと暴れろと言わんばかりに源一郎は茶をすすり始めた。


「源一:お茶じゃなくてコーヒーだ、久しぶりに飲んだな〜。昔、兄貴におごってもらったことがあったな〜」ウゥ

「花:そんなことよりひいおじいちゃん、話聞いてあげてよ。」


暴れ馬になっているひ孫をほったらかして、とりあえず牧村の方をじっと見つめる

しげしげと花世の方を見ているのにも理由があるのだ。源一郎自身、それがなんだか気がついている

おばけ工場で花世と出会ったあの日、第一印象が梅子によく似た女性だと察したこと

奇行を行うところもこれまた似ている、梅子も花世も甘いものの争奪戦は激しい方だ。


「源一:それじゃぁ、お前さんの話を聞いてやろう。惚気のろけは聞かないからな」

「牧村:そうですねぇ、あれは戦後すぐの話ですかね〜」

「源一:ちょっと待て、お前の片思いの話は聞かないぞ」

「花:聞いてあげてよ」


当時終戦後、私の両親は空襲で焼かれて死んでしまい私だけが生き残るということになりました


(花・源一:勝手に始まった!!)


腹が空いては家に盗みに入って食うもの欲しさに荒らして回っていったのです、そんなある日に彼女に会いました

盗みに入ったはいいですが、そこもどことも同じ空っぽだったのです。でも食料があったのでとってその場で食べてしまったのです


見つかって警察に突き出されるのは目に見えていたのですが、彼女は何も言いませんでした

お腹が空いたと正直に言えば少ないながらですがご飯を出してくださったのです

優しく明るい彼女は私にとってマドンナのような、憧れの女性だったのです


「牧村:でもそうはいきませんでした、少し落ち着いた頃に私はこの道に入りましてね。それからは・・・ねぇ」


そう言いながらかけた小指を源一郎の方にちらりと見せて見た。それをやらなくてはならなくなることをやってのけたということ


「源一:そうか・・・梅子にそんなことが・・・・」


「牧村:それだけではないのです。こうなってからでも一度彼女に会いました、悲しさの中に品のあるような女性で告白をしたのです」




「源一:・・・・・・・・ほぅ?」





「牧村:でも・・・断られました、愛している人がいるっと亡くなっていてもその人のことが忘れられないって」



それを聞いた瞬間、盛大なガッツポーズと勝ち誇ったようなドヤ顔を牧村に見せ出す。

だけどそんなこと気にせず花世は期間限定のドーナツをこれでもカッ!!!!ってな具合に集中して食べ出す。

何もないように刑事軍団は食べかけのたい焼きを食べ出す。

乗り込んでこようと橘たちが控えていたが、入ってきた瞬間に何事もなかったかのようにいつも通りの元気な姿を見て呆れ、とりあえずバカ5人から橘が好きそうなドーナツを献上し、鉄拳を回避した


何かあった時のために捜査一課だけではなく暴力団担当の刑事たちも連れてきたが収穫なしということは面倒なので

念の為と任意で捜索をする。源一郎と一悶着あった時に持っていたものはおもちゃで脅しで使おうとしたという

精巧にできているから偽物ときがつかなかった


「源一:昔もヤクザものはいたがな・・・こうおとなしいものはいなくてな」


「牧村:もう私も歳ですし・・・大人しくしていた方が身のためですから。あまり人様に迷惑かけるなと組員に言っておりますから」


源一郎と牧村が話している間、何気に吉野は牧村が使っているであろうデスクを探し始めている

目的は牧村の糖尿病の薬が気になって仕方がなかった。薬を飲まない人ではないのだが気になって仕方がない

処方箋の袋がポツンと引き出しの中に入っている中身を探った時に違和感を感じた。


処方されている薬の数や形状がおかしいそろそろ病院に行かないといけない時期で「行かないとね」なんてさっきも言っていた

なぜ?なぜ薬の量が多量で投与されているんだ?


「吉:これ糖尿病の薬じゃない・・・おかしい」

「下:嫌な予感がする・・・・牧村さん、大丈夫か!!」


下川が振り向く先には笑顔で微笑みを浮かべながら源一郎と話をする牧村の姿があるが顔色がだんだんと悪くなっていた。

手が小刻みに震えだし、だんだんとろれつが回らなくなり始めていくと同時に、あたりにあの嫌な匂いが立ち込め始めている

死臭というか、傀儡が現れる前の独特の香り。傀儡が現れるような雰囲気ではない


「源一:どうした!・・・・・・・なんだこの部屋?急に・・・・傀儡の匂いが・・・・」


傀儡はいない、だとすればどこにいる!!


「牧村:いダァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアイアイい!!!!!」


牧村の様子がおかしい、足の方を仕切りに痛がり血が・・・・・・・・・血が流れ始めている

勢いよく着流しの足元の裾を開いて絶句した。太ももがえぐりこまれたかのように切りつけられつつ、踏みつけられているように靴跡がギリギリと踏みつけられている


「源一:・・・・・・これは・・・あいつのやり口だ・・・・あいつが憲兵隊にいたやり口だ・・・・・白石め。くそったれ!!!!」


だんだんと出血量が多くなりだし、両足の先から血がダラダラと流れ始めた。爪が無理やりにでもめくらされたのだろう指先のような跡が白い足袋についていた。


爪を抉り取って行く行為はまさしく白石が好んでやっていたことだ

体を探っていたわかった、昔検察で受けていた取り調べの時に受けた時に検察官が現れて黒いドロドロを吐いていたことを


「浅:おじいちゃん、首から出血してる!!」

「源一:なんだと!!これは・・・そうか!!!これが原因か!!」

「浅:この首のヒルみたいなのは前に検察官から検出されたものか!!」

「源一:これを摘出するにはあの炎と獲物を使ってやるしかないな」


だが肝心の刃物がなかった、軍刀は抜けない。持っている小さなナイフも錆びて使えなくなっている

他にないかと探していた時だ、さっきまで気を失ってた若頭が懐から小刀を取り出したのだ。

使えという意味なのだろう、それを手にとって青白い炎を刀に伝わせ点火させた。

皆こわがるのが普通なのだが何も言わないのはそれなりに肝が座っている証拠なのだ


「源一:痛むが耐えてくれ・・・口と鼻に布を巻いておけ!!瘴気が飛ぶぞ!!」


赤く白く刃物が炎で暖められた瞬間に首についていたヒルに思い切り突き立てた


金切り声のような悲鳴が響き始めるが問答無用で負けじと突き立てていたのだが


ビシィ        ミシィ       ベキベキベキ


「源一:ーー!!」


源一郎の能力に耐えられなくなった小刀が悲鳴をあげて泣き始め、それを見ていたかのようにヒルがブクブクと血を吸い始めたかのように風船が如く大きくなり始めた。


ベキベキベキベキ バキンッッッッ!!!!!!!


「源一:・・・・普通の刃物では対処できぬか・・・・・とするならば・・・・あれを使うしか!!」

「花:ひいおじいちゃん・・・私がいうには可笑しいかも知れないけど・・・今ならいけると思う。使って」


花世から受け取ったはいいが名一杯刀を引き抜こうとするがやはり刀はいうことを聞かないかのように抜けてはくれない。

革製のカバーをつけて謝って抜け落ちないようにと留め具をつけているがそれも外れている




源一:あとは何が抜けさせてくれないのだ?




刻一刻と牧村の命の灯火がヒルに吸い取られようとしている


(源一:今まで儂は守りたいと願っているものは全て守れなかった。今もそうだ・・・・・)


こうやっているうちにも牧村の命は消えようとしている




あの時、モクキチを助けてやれたかも知れない


ハヤスケを逃がしてやれたのかも知れない


儂(俺)は助けてられないのか・・・・・?


そうならばどうしてあの時あいつらは俺(儂)ことを助けた?


どうして俺はこんな建御雷兵とやらに選ばれた?


どうして、どうして親父や兄貴は俺を愛してくれた?守ってくれた!?


なぜ?生きているんだ!?


俺は・・・・・俺は・・・・答えてくれ!!!







「答えというのは、そう簡単に見つからな・・・でもお前はわかっているんだろう?」







え?この声は・・・・・・・・親父?・・・・・違う・・・・


「その答えは近くにあったじゃないか・・・・花世や創真・・・・・・・・それだけではないだろう?」


そうか・・・・・・俺は・・・・・ずっとこれを探していたんだ・・・・答えはここにあったんだ


「そうだ・・・・だから儂は現れた。忘れないでくれ、お前は生かしているのではいことを」


生かされているのだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・家族にともにそして愛したいものに・・・・・・

ずっと1人だと思い込んでいた・・・・・1人じゃなかったんだ

いとおしもの、守りたいもの、全部ここにあったんだ

忘れそうになっていた、何も見えない闇の中を火薬の匂いが舞う炎に巻かれるような痛みのなかを歩くような

苦しい地獄のような場所から、この平和な時代に生きたことによってようやくわかったんだ

それから目を背けてきていたんだ


「黒源一:上出来だ・・・・もうお前を苦しめる枷はない、やってやれ」


源一:俺はみんなの想いを守りたい、愛したい


「源一:もう1人じゃない・・・・孤独じゃないんだ・・・・・今度は俺が守るほうだ!!」






うがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!






「花:抜けた========!!!!!!抜けた抜けた!!帰りにケン○ッキーのお祝いパック買って帰ろ!!」


「吉:抜けた・・・・ふッ(匂う)」





源一:これでいける!!やってやる!!






体が軽い、頭も前よりも冴えている、力が黙ってでも湧いてくる。これがそうだ、俺がこの時代まで生きた理由だったんだ!!


「吉:そうか・・・・・・源一郎じいちゃんが刀が抜けなくなったのは、力が怖かったんだ・・・・それで自信がなくなってしまっていたんだ」


ぶくぶくと音を立てて膨れ上がった首のものは、音を立てて爆散した

チリというチリは、源一郎が放った青い炎によって綺麗に浄化されたかのように跡形もなくなった

その場にいた人々には瘴気の影響は全く現れなかった、牧村の血色も戻っていく


「源一:俺は・・・・・・・わしは生かしていたのではなく生かされていた。それをずっと忘れていたんだ」

「花:さっきの炎痛くなかったよ、どこにも火傷なんてしてないし。みんなを助けてくれてありがとう」


気が抜けたように源一郎は座り込んだ、そこにはこわばった表情も刀身からも暗く、苦しい色は消えていた

新しい、自分にへと出会ったような気分な



「白:殺し損ねた・・・・・・でもいいや、牧村は使い物にならない。でも今度は源一郎さまに直接お話ししましょう、会いたいなぁ愛おしい源一郎様」



かけました!!!

やりました!!!


ひいおじいちゃんと一緒ゆっくり書いていきました!!


ひいおじいちゃんが刀が抜けなくなったのは自信を失っていたからということなんですね

どこか漫画とかでありそうな展開

でもなかなか楽しかったです!!!


次回予告

「橘:じいちゃん、牧村さんが話があるってよ」

病院に通され、そこにいたのは透析治療を受けている牧村の姿がある

「牧村:面目ありません、こんな姿になるだなんて」

「源一:安静にしなさい、まだまだあなたにはいきてもらいたい」


田中家に一瞬の静寂が訪れる、そして源一郎のもう1人のひ孫・恵美が遊びにくる

「恵:ひいおじいちゃん。そういえばひいおばあちゃんになんて言って告白したの」

「源一:・・・・・・・・・ん」

「梅:それはね・・・ふふふ」

「源一:言うなよ!!」


この日の夜、弦一郎の晩酌に現れたものとは

「源一:今宵はお前と飲みたい、いいか?」

「黒源一:あぁ、ゆっくり話そう」


次回

ひいおじいちゃんとひいおじいちゃん


「牧村:そうだ、思い出したことがあったんだ」

「源一:・・・・・・・!!」


次回もよろしくです

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