34話 ひいおじいちゃんとキチファミリー、手に負えないを添えて
結局ほのぼのしたことなんて書かれへんかった書かれへんかったんや!!!
あかんかったんや!!
無理な話やったんや!!
許してやったらどうや!!
はい
この日、田中家は別段と平和だった。先週、源一郎の愛刀から変なものが出て来て警察が一応と持って帰って調べたらしい。
もちろん愛刀も持って行った。念のための裏付けということも忘れてはいけないが・・・・・
ただ本人は自分のアイデンティティが持ってかれてしまったことが答えたのだろう、縁側でゴロンと寝っ転がり干物になっていた。
どちらかといえば、もう少しすればしっかり味のついた鯵の干物になるといったところ。朝の日課の素振りは道場から木刀を拝借し、いそいそと1人黙々とやっていた。朝散歩をしている老人から「精が出ますね」なんて最近言われたりする。
その時、「あんたよりも年上だからな」なんて口が裂けても言えないが。
そのあとに空いた小さな田んぼのスペースに大根をいくつか植えているのはここだけの話だ。
「源一:最近めっきり寒くなって来たな・・・藁で傘を作るとするかのう」
のそのそと部屋の中に入り、布団の部屋である梅子の寝室に戻る。今日は家族全員が仕事がないということでゆっくり寝ると言っていた。
花世が仕事してないように見えるかもしれないが午前出勤をしていることもある、帰ってくるのがだいたい昼の2時ごろだったり下手すれば休日返上で仕事をしていたことも
だが今日はそう行ったことも一切なく、遅めに起きるという。このところずっと気が張っていたな
そう言いながら源一郎は布団の中にもう一度潜り込もうとしたがやめた。布団をめくったときに違和感が・・・
「梅:お父様の匂い〜!ふひひひひ。お父様大好きです、お父様に包まれているみたい・・・・・」
(源一:・・・・・・・見なかったことにしよう)
いや待て、前回もあったよなこういうこと?いじめですか?新手のいじめですか?こんな時に限ってあの刑事軍団がいない
あーそういうことかハイハイハイハイ。梅子がいいならいいんだがいつの間にスイッチ入っていたの?
そう言えばこの前胸元が何かぬれていたのは・・・・・・・・・犯人お前か!!お前なのか!!
とりあえず・・・・源太たちの部屋に逃げよう
「源一:・・・・・鍵しまってるし・・・浩一の部屋にも行こうにも閉まってるし・・・・花世たちのところに行こうかな」
だがその夢さえ儚く潰えた、花世も鍵を閉めている、起こさないようにドアノブをゆっくり回したがあまりいい手応えがなかった
梅子は人払いを徹底的にやっていたとでもいうのだろうか?残る創真の部屋に行こうと歩き出した時階段から人の気配を感じた
ギシっギシっと嫌な音を立てながらそれはこっちに向かってきている。
ヒタッ ヒタッ ギィシィ
梅子じゃなくてこれおばけっていう線も濃厚になってきた、これ本当にまずいやつだ。
とっさにブツブツと般若心経を唱えている自分がいる、お化けに聞くかどうかなんてわからないが藁にもすがる思いでとしか
愛刀は警察が持って行って応戦しようにもできない。こんなところで銃を撃つならそれこそ刑務所送り確定だ。
ドン ドン ドン ドン ドン
それが姿を現した。もう助けなんていなかった。創真の部屋に手をかけようとしたところで捕まった
「梅:お〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜さ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ま〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「源一:ギャァxあぁxあぁあっっxあぁxあぁxxあぁxxあっxあぁxxあっxあぁx・・・・・待って待ってぎっくり・・・・・」
午前8時
「浩:っで、ぎっくり腰になったと・・・・・先週なったばかりだから大丈夫だよ、死ねよ」
「源一:殺す気満々じゃないですか、あんた!!」
「晶:ぎっくり腰で動けなくなるとか辛いにもほどがあるわね、いとおかし」
「創:いとおかし!!どうした、ばぁちゃん平安時代の人間だったのか?!」
殺す気満々の孫とそれを見て笑う息子の嫁、親子はにるというがここまで似ていいものなのか!?
だからこそ品川の田中家を敵に回すなと言われるのかもしれない、源一郎以外は・・・・
とりあえず、花世が持って来たサロ○パスをぎっくりの元に貼り付けた。
さっき朝のお返しにドSになろうと策を立てて行こうと考えている。まずは何から行こうか・・・・
だけどその前に・・・・・この前道場が開かれていた時に子供に言われたことを少し思い出した
「源一:創真。わしは自分の戦闘能力を知りたくてのぅ、どうすれば良いか知らんか?」
「創:戦闘能力・・・・・スカウター取ってくるから待っていてよ」
何か始まる予感がする、二階の自分の部屋に何かとってきたのかと思えばいつもかけているメガネではなく片方の目に紫色のガラスのようなものがついたメガネみたいなもの、これがスカウターだった
嫌な顔をする花世、たまらず創真が一番傷つく言葉であるFX関連のことを言おうとしたら案の定だ
「創:なんでまた急に言いだしたんだろう?ってまぁいいか・・・まずはねぇちゃんは・・・・プッ・・・1かよ!!」
すっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
いい音が鳴り響く、花世渾身の蹴りが創真のお尻にいい感じに入る。
両膝をつきそのまま倒れ込んだ、そして何かに気がつきそっと自分のもう一つの自分に触れる
そして何度もその場所を触り続けた、あれがなくなっていることに気がついた。
「創:・・・・・・・・・・片方行方不明だわ・・・・ちょっと警察行ってくる」
「創:死ねよ、ピュアなひいおじいちゃんにもどせくそ野郎が」
なんか喧嘩が始まった、とりあえずあったかい飲み物が欲しくなった源一郎はばか2人を放っておいてリビングに向かう。
そこには下川と吉野・李の3人組がいた、吉野と李はいたって普通にお茶を飲んでいて源一郎を見かけると棚から湯呑みを出してきてお茶を入れてくれた
下川の方はというとなんとも気まずそうな表情を浮かべめんどくさそうにしている
浅野と榛原は庭の一部に黄色テープを貼って完全に封鎖している。
「「榛・浅:ぶよぶよいや〜」」
警察が持って帰ったは良かったが最初に拾ったのがこの2人でぶよぶよがものすごく気持ち悪い感触だったらしくずっとこんな感じだ
だがそれよりも源一郎は、ずっと頭の中に何かが浮かんできている、スーツを着ている男性で体系は以外にも筋肉質だ。
六感探知がずっと働いていて2人のことが気にならないわけではないが頭から離れてくれない
そろそろインターホンが鳴るな、そう思ったが運の尽きだった
リビングに戻った時、下川の姿はなかった。リビングのソファの裏で隠れてガタガタと震えている。
「下:フザケンナよ、なんであいつがくるんだよ。勘弁しろよ・・・・」
「「吉・李:お父ちゃんのお出ましか・・・・・」」
「下:あああああああああああああ」
インターホンが鳴ると同時に晶子が厳顔の戸を開けた。だがそこにいたのは若く線の細い男性だった。
「こんにちはすいません、科学警察研究所のものです。こちらには下川春人さんはいらっしゃいますでしょうか?」
「晶:いますが。・・・どうされました?」
「??:こんにちは、彼の父親の下川公平でございます・・・・晶子さんお久しぶりですね」にや
「晶:あぁそういうことね?」ニヤ
「下:え・・・親父?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」
「公平:ハルク〜ン!!!パパ遊びに来たよ!!」
(晶:手に負えないわ・・・・)
嫌そうな顔していたが本題はここからだった
「公平:先週出してくれた例のあれの結果が出たよ。提出されたものと軍刀を鑑定した結果、被験者のものと違うものが出た」
つまり過去に斬った河野栄次郎のものではなく別の何かのDNAが検出されたと言いたいらしい
源一郎本人に軍刀は返されたがいざ抜くことにやはり躊躇している、抜くのが怖いということではないが
話を元に戻していく
「公平:出て来たのは人間だけど、どの型にも合わない。新種かそれとも別なものか」
「吉:つまりは、人間ではないものの跡ということですか?」
「李:それか、人間だがとっくの昔になくなった人のものか」
「下:何が出るかは・・・・出たところか」
一方、源一郎サイドはというと若い科警研の職員と軍刀を抜こうと必死になっているが全くもって抜けない
めいいっぱい引っ張ったとしても、2人がかりでも抜こうとしても抜けなくなっている
「源一:なぜだ・・・・何が行かんというのだ」
本気出して目を光らせてみても余計にダメだ、もっと本気出して青くて赤い炎を出してみてもさらににダメでした
抜けいない原因を軍刀にあるのではないかとみてみたがやはり何もなかった。
「下:抜けないのか?どうしたんだ・・・親父?」
「公平:ちゃんとクリーニングして返却したんだけどね?」
「吉:じゃぁあれか・・・源一郎じいちゃん刀かしてみ?」
とりあえず、白手袋はめていた優子に命を手渡した。慎重に刀を抜いていく、白金の肌に優子の心が持って行かれそうになっていく
抜けた
「吉:おっもた!!何か重しでも入れてんの!?・・・・・・・・それともなに?」
「下:とりあえず抜けたからいいんじゃないか?」
「源一:考えられるとすれば・・・・・・・儂か?」
軍刀を手に取り刀身をじっと見つめる、反射して映る姿が映っている姿が何かが違うような気がする。あの黒い自分が側で見つめているような感じだ
もう1人の自分がじっとこっちの世界をみている、悲しそうにじっと源一郎の心の奥の方を覗いているようなそういったものだ
映し鏡なのかもしれない、軍刀が重く感じるのは自分自身の心の何かが重たくさせているからと
「吉:こないなったらあれしよ!内観や、じいちゃん内観するで!!!」
「李:自分を見つめろといっています」
「創:あ・・・刑事さんたちいたんだ。ちょうどいいや俺の玉が片方行方不明だからちょっと捜索届け出したいんだですけど」
「花:創・・・・・あんたちょっとこっち来なさいよ」
兄弟げんかを放っておきじいちゃんをとりあえず瞑想状態にさせてみた、自分の過去と向き合うならば心静かにやったほうがいいと人払いをしたのが結果的にダメでした。
そうです梅子が狙っていたんです。源一郎の首筋の匂いを嗅ごうとやって来ていたのです
これに気がついた息子、とりあえず強制連行してくれました。だが狙われているのは変わりません、じっとこっちをみています
かれこれ時間が過ぎてお昼の11時
源一郎、寝ていました。梅子を抱きしめながら寝ていました、梅子鼻血を出していました
毎回こうなので誰も何も言いません、慣れましたから
もう一度言います、慣れましたから!!!
そして周りを見渡した時部屋には家族全員が寝ていました、刑事軍団も科警研の人も高校生軍団も・・・・・・
とりあえずなんか規模が大き過ぎてわけわからん状態になっています
リビングに行った時、テーブルに高校生軍団の中の1人。さきの字でメモが書き置きされていた
(さき:げんいちろへ、関数教えてください)
「源一:なんでまた儂に聞くかな、関数やったのはもう・・・・・・・うん十年前だぞ?覚えているけど」
高校生軍団を揺すり起こしてリビングの方で問題を解かせる。何がわからないか聞いたら全部がわからないそうだ
もうすぐ期末とか言っていた意味がわかった、試験に出る範囲だからそこを重点的にと言いたいらしい
教科書を開いてとりあえず公式を読み込み、なんとなくわかったらしくまぁやってみよう
「源一:良いか、よく聞いていなさい。関数っていうのは・・・・・」
公式があーだこーだ言っているけどわかりません。むろん筆者もわかりません
みんな分かっていません。なんとなく公式覚えたから実際に問題と向き合った。必死に教えてくれる源一郎に真剣に聞く高校生たち
だが答えが出揃ったところで全員が教科書の後ろに書かれている解答を見比べたが全員合わなかった
全員数字がピタリと合っているのに合わなかった。
((((((関数わかんねぇ)))))
そうやって遠くの方に心が持って行かれましたとさ
その日の夕食、神○河事件が勃発し抗争になったことは後々の話
「島:涼子さんに告ぐ、手に持っている神○河を置きなさい!!!」
「涼:ヒャハハハハハ!!警察だって夫だって神○河でイチコロよ!!」
すでに10kill達成とデイリークエスト達成ずみ
「浩一:Zzzzz」
東京某所
「??:で白石さんよ、この前あんたの計らいでうちと中の悪い連中をかたずけてくれたことには感謝する。で今回はなんだ?この前の借りを返せと」
「白:そんなたいそれたことではありません、ちょっと僕の目の前にいる人間を僕のところに案内して来てほしいのです」
テーブルに出された写真が数枚ある。そこに写っていたのは見覚えがある
「??:あんた、この人をなんだと思っているんだ!?できるわけがなぇ」
「白:でしたら今までのこと全部話ししますよ、いろんなところに。ねぇ考えてみてください。私とあなたの利害はもう一致している。あなたも私も引き返せないところまで来たんですよ」
「??:何が言いたい?あんた悪魔か?」
「白:悪魔ですか?面白いことを・・・考えてみてください。もう私とあなたは落ちるところまで落ちたんです、ならもっと落ちてみたくないですか?楽しみましょう?」
闇が蹂躙するのも遠くはない
きち内容かと思えばそうでもなくほのぼのとはあさっての方向に帰って言っちゃったし
もうどうにでもなれっていう感じで書きました
もうどうでもいいのです、いいわけないけど
これからまた能力を使って何かするっていう感じのことを書いていこうと思っています
次回予告
「吉:なんか・・・・平和だな〜」
「李:me too」
「下:おじいちゃんの膝枕最高」
だが、この日島津と浅野が田中邸宅には来なかった
いつものメンバーが来ないことに不信になる下川
「下:探しにいく」
「「「行って来まーす」」」
「源一:はいよー」
これが幕開けだった、そうと知らずにあいつの手が伸び始める
「源一:幾ら何でも遅ずぎる!!」
「花:ねぇ、こんなのが入っていたんだけど」
時を同じくして
「吉:お久しぶりです、ちゃんと糖尿病の薬飲んでますか?」
「李:・・・・・・チョコレート」
「浅:・・・・・・あんこ」
「島:・・・・・・カスタード」
「下:この前ぶりです、お茶いただきます。」
「??:手荒にしてすまないね」
これが戦闘行為の序章だとは知らずに
次回
ひいおじいちゃんの三時間抗争
「源一:おいでなすって!!!」
「花:ここ絶対に入っちゃいけない場所だよ!!!」
「??:あれ、梅子さん??」
「「「「「たい焼きうめぇ」」」」」」
次回もお楽しみに




