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26話 ひいおじちゃんと帰ろう我が家に

どうもどうも作者です

最近やっているオンラインゲームのイベントを知らずに過ごし機能やって見たのですが進みませんでした

後この小説の主人公の顔立ちのモデルがまぁアレなんですけど

消されないか実はヒヤヒヤしています

ということで宜しくお願いします


 ここはどこだ?


「どうじで!どうじで、おらさおいで!!」


泣いているお前は?俺なのか?


「全部おらのせいだ!おらのせいでみんな死んだんだ!」


お前のせいじゃない、父上が母上が死んだのは病のせいだ


「だがらみんなを今度も見殺しにしてしまう」


違う、今度は守れる、そのために俺は軍に入った、だからもう守れる


「それも違う、お前はもうすでに人殺しなんだよ。」


どうしてそんなことが言える?いつ儂が人殺しに?


「じゃあその手についているのは何?」


え?これはそんなはずがあるものか、なぜ手が赤いのだ?なぜ手が血に染まっているのだ?


(それがお前なんだよ?思い出したか)


『全てを思い出したか?まだ思い出しきれないみたいだな』

違う、儂は儂は何もしていない

『そうかな?じゃあどうしてお前の両手には生首がぶら下がっているんだ?そんなに携えてどこにいくんだい」


俺は 俺は 


『化け物だったんだ」


あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ””あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”

”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”


「花:ひいおじいちゃん!!どうして!!」

「吉:・・っッてぇなちくしょう!!」

「花:どうしよう・・・・・・ひいおじいちゃんが・・・・・・・・ひいおじいちゃんが」


目の前ににいるのは優しい軍人でもなければいつものひいおじいちゃんじゃない

恨めしそうに、憎しみを覚え身体中から敵味方関係なく赤黒い蒸気を放ちながら土と雨・汗と・怨念と・・・・・・・

あの時、あの場所であの戦場で味わった全て


「花:建御雷兵・・・・・・・・・これがその正体だったの?」


「白石様・・・あれは一体?一体何をされているんですか?被告人は一体何者なのですか。黒い人間の腕を食べた?」

「白:結衣・・・・・あれは私がかつて愛した、田中源一郎様の中に眠る本当のお姿・・・・・・・・ああああああ。滾ってしまいます」


「結衣:逃げましょう!!じゃないと・・・・・・白石様?」


「竹:あの時見た金色の目じゃない・・・・・・・田中さん、どうしてしまったんですか?・・・白石くん一体君は」


よろける足つきで源一郎を見る、傀儡


だがその歩みはガクガクと震え腰から砕け落ちた


「タスケテ」


そう聞こえた、傀儡から懇願する声が聞こえたがそんなことは叶うわけがない


ぶち!


ブアァァァァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


噛み付いていた。何度も何度も、噛み付いて、喉仏を食いちぎりそのまま笑っている。笑いながら落ちていた銃剣を拾ってさらに首をなんども何度もなんども、叩ききっている。


完全に上半身と首が離れたそれを振り回し、顔いっぱいに血を浴びて高らかに笑っている源一郎だが獲物を別のものに変えてそれがいる方向に、向きを変え始めた。

手に持っていた生首を、ぐちゃぐちゃになるまで握りつぶしその獲物に歩みを進めていく


「白:源一郎様、私です。白石富治です」


ゆっくりと軍刀を抜き確実に握りしめる。花世が知っている方黄色い目ではなく、赤いまるで鮮血なような色をした目が白石を見つめていた。

ビリビリと皮膚が破れチリになり赤黒い蒸気をさっき以上に放出している。

いや、これは蒸気じゃない、これは炎のようなものだ炎を纏った地獄の鬼


「白:あぁお美しい、その目、その炎。いつぞや私も体験した地獄の炎、芳しい」


軍刀にも炎が乗り移っていく、刀身が赤く光り移っていく

理性のない化け物は、完全に獲物を滅却し燃やし殺すつもりだ


「白:あなたの夢が叶う。そして私の夢も何もかも!! ああああああああああああああ。殺してください、源一郎サマァァァア」


              花世:もうやめて!!!


気がつけば花世は暴れ狂う鬼の前に飛び出ていた。

自分でも気がつかずに精一杯心に寄り添えるなら、源一郎が抱えている悲しみをせめて抱きしめてあげられるならという行動がいつのまにか咄嗟の行動として現れたいた。


「花:ひいおじいちゃん、もう大丈夫だから。私も優子ちゃんもどこも怪我していないよ。この法廷にいるみんな大丈夫だから」


「源一:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ? 」


「花:もう大丈夫だからお願い、ひいおじいちゃんが傷つくことなんてないんだよ!!」

「源一:ノ・・・・・・・・・ハ・・・・・に・・・・・・中・」

「花:え?」

「源一:キ・・・・・テッタ」

「花:一体何を行っているの?」

「吉:おいまさか!」

「源一:イ・・・・・・・ル カ・・・・・・セ」



 途端に吉野はゾッとしてった。おぼろげながらに聞こえてくるのは源一郎が参加した戦闘。そしてその作戦

そして大粒の涙を流しているのはそこで見た悲惨な光景の数々のすべて、彼が体験した戦場と化した場所で見た生き地獄そのものを


「源一:か・・・・・・よ。か・・・・・・・・・よ」

「花:ここにいるよ」

「源一:ご・・・・・メ・・・・・・・・ん」

「花:謝らなくて大丈夫だから。お願い元の優しいひいおじいちゃんにもどって」


ぎゅっと優しく抱きしめていた、ボロボロと涙を流しながらずっと心の奥底で眠っていた何かが動いたような気がする


今では考えられないことを感じ、見たくない何かを見てきた。そしてそれが今になって現れたようなものだと

愛しているもさようならも言えない、血で血を洗悲惨で遠い何か。建御雷兵の裏にある悲しさ、赤黒い蒸気はその地でなくなったものたちの流した血が鬼の体を伝って現代に還っていくことを表していたのだろうか?

だが白石はそんなことを許してくれるはずがない


「白:どけよ・・・・・お前が邪魔なんだよ」


ボソリと聞こえたさっきまでの白石らしからぬ声。振り向けばその手に握られていたのは源一郎に掴ませていた偽物の南部14年式拳銃。


花:確かに偽物だったはず!!


白石の持つ能力によって本物に作り変えられたらしい。拳銃本来の重みと白石の気迫が混ざり合っている

ようやく落ち着いていた源一郎だったがそうもいかなくなった、


花世の命が危ない!!


そばに構えていたはずの刑事軍団が全員身動きが取れずじまいになっている


「浅:ーーーーッなんだ・・・・・金縛り?」

「島:違う・・・・白石検察官から変なのが伸びているぞ・・・・・・あいつ」


今動けるのは負傷した吉野だけだ、白石の注意がそっちに行っているうちに抑えてやろう。そう動こうとしたはずだったが場の空気がおかしくなっている


白石たちを擁護する人間たちが源一郎に対して猟奇的な目で見つめがら殺せ殺せと叫び始めていた


「そんな奴殺してもなんの罪にも問われませんよ!!」

「散々暴れまわって私たちに謝罪はないの!!死刑!死刑!」

「お前のせいで怪我したじゃないかよ!慰謝料払え!死んで原稿代払え!」


「吉:ふざけんな!あんたら見てなかったのか!黒い靄みたいなのからあんたら守ったのは紛れもなくそこにいる軍服姿の被告人っていうか、田中さんなんだ!あんた命の恩人に向かってなんてことを!」


それでも止まる気配のない無責任な言動、それと相まって源一郎は再び鬼となった


「源一:シーーーーーーーーーーーーーーーラーーーーーーーーーーーーーーーーーイーーーーーーーーーーーーーーーシーーーーーーーーーー!!」


あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ””あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”


白石の目の前にはさっきまで以上に血の気を帯びた地獄の鬼が恨み憎み軍刀を構えて首元めがけて飛んできた

空気を切る音、血の匂い全てがもうじき手に入る、


そう白石が思っていた


『??:全く、見てられんわ!俺の弟ときたら頭に血が上るといつもこうだ。馬鹿野郎!ひ孫を泣かせるバカがどこにいる!』


淡い光が2人の間を遮り、暴れていたはずの鬼を一瞬にして背を地面につけさせている

一瞬すぎてわからなかった。

確かにピュンって何かを切るような音は聞こえその次に聞こえたのはバーーーーーーーンっと激しく何かを叩きつける音。


「源一:兄・・・・・・・・・・・貴?」


源一郎の元に駆け寄る花世が聞いたのは源一郎の兄の存在。何も見えない花世だがこの光がそうならばとじっとその光を見る。光も花世の存在に気がつきじっと見つめているように花世からは見えた

そして光はというと睨みつけるかのように白石の方を見た。


「正明:久しぶりだな!えらくボロボロじゃないかよ?あそこにいるのは・・・・なるほど手を貸してやる。だから白石少将の次男坊に一泡吹かせてみろ!」


正明:  その前に・・・・


地面に伏していた鬼に対して一度腹パンをかませる。ズドンって音が聞こえたはずだが当の本人は体をゆっくりと起こしさっきまでの形相と打って変わり


赤黒い蒸気は纏っているものの破れた皮膚はゆっくりとだが再生しつついつものように優しい軍人じいちゃんに戻っていく


「源一:俺は・・・・・・儂は気が狂っていたのだな。こうなるまで・・・」

「正明:お前もまだまだひよっこだな、暴れたくなる理由は俺にもわからなくはないが」


「白:お前は確か田中正明大尉だったか?死んでもなお僕の眼の前に出てくるなんて本当うざったるい人」



「正明:へっ!(挑発)ハッ!(便乗)ああああああああああああああああああ(挑発)あああああああああああああああああああ(とりあえず奇声)!」


バキ!!ドゴ!


「源一:うるさい!!鼓膜が死ぬ!!」

「花:多分鼓膜破れたかもしれない」

「源一:花世に至っては事後になってるじゃないか!!」


そんなこんなをしているがしびれを切らした白石が拳銃を花世の方に銃口を向けていた。狙いは花世。14式のスライドをめいいっぱい引きトリガーに指を添えていた


しね。


それと同時にトリガーを引く!その場にいた全員が動けなかったが源一郎だけは違った

正明の手を繋いた瞬間、目がきらめいて光りかかとでその場の地面を思っ切り蹴りつけた


ゴゴゴゴ!


蹴り上げたその場所から地面が隆起し壁のようなものが形成され厚みは大体20センチほど。拳銃から放たれた弾はその壁を貫通することなく吸い込まれていった

その壁から棘のようなものがニョキニョキと生えている。


それをじっと白石は見つめていたがその棘が壁から一気に発射される!


それをヒラリヒラリとかわしているがそれに気を取られていたのがバカだった!地面から源一郎が飛び出てきてそのままかち割りを食らって宙を浮かんでいた


「白:そんな・・・・・地面に潜るだなんて・・・壁は・・・・・あの女を守るためと・・・・・地面から出てくるため」

「源一:痛かったが!?オメェはいつも足元さ見ねぇで行動する!だからこうやったことができた。どうだおらのかち割りは?」

「白:・・・・・・・・・・・・・・・・いい。すごくいい」


赤黒い蒸気が右の拳に集まっている。これも一つの能力なのだろう、倒れた白石のあご元から大量の血を吹き出していたがそっとそこを撫でると血が止まっていて顔面も殴られたとは言えないほど傷は残っていない。


それと同時に赤黒い蒸気は消えその場に片膝をついて動けなくなってしまった。燃料切れを思ってくれればそれが一番近い


それを見越したかのように再び白石は花世に拳銃を向けていた。さっきまで頑丈にできていた壁が地面に戻り防護するものがなくなっている。花世を傷つけて再び暴走させようとしていることがうかがえた


「浅:ほんと田中さんがいったようにあんたガバガバなんだよ。防御っていうのが!!」

「島:じじどんからもらったこれまだまだ残っているんだよ。それとも気がつかなかったのか?」


気がつく間も無く白石の両腕は貫通していた、その穴には透明な紐が通っている。その先を見れば壁には五芒星が書かれいてる


それに地面には穴なんて相手もいなかった。穴が空いたように源一郎の能力で錯乱させ、穴から飛び出たかのように見せかけて本当は慎重に歩きながらかちわりをしただけの話

源一郎の細工に騙されたらしい


「白:ばかさせられた?この僕が?・・・・・・・・確実に強くなっている、まるで神様だ」

「源一:お前の勝手など俺は知らない。・・・・・だがもう動けないな、体が言うことを聞かない。あとは公平な目を持つ裁判長に我が身を任せようぞ」


2人の化け物が見る先には堂々と背筋を伸ばし、さっきまでとは表情が異なる裁判長である池田の姿がある

その姿はまさしく法律という名の天秤を常に公平という手で持ち正しくあろうとする姿だ

まさしく裁判官という名にふさわしい


「池:今まで私が扱ってきた事件でこのようになるのは初めてのこと。しかし常に正しい目で見ることは変わらない。だからこそちゃんと見ないとならない」


「白:では申し上げましょうか、被告人は悪質かつ残虐な犯行を行っており、現にこうして私に対し暴行を加えた。無期懲役刑を求刑します!」


「池:弁護人意見を」


「竹:先ほどの姿、ここにいる傍聴人の方々を黒いもやらしきものから、その命を守りまた私や新庄検察官、いえここにきた証人である高田さん小川さんの命を元に救いました、それを含め無罪が妥当であると考えられます」


2人の意見を吟味し、片膝をつきボロボロになっている源一郎の姿をじっと見る

それに応じるかのようにボロボロの体に鞭を打ちつつ証言台の前に向かう源一郎。彼もまた清々しいほどに潔い人だ


「池:被告人田中源一郎。あなたが最後に言いたいことはありますか」

「源一:私は多くの人と出会い、また多くの人の死を見てきた。そして今もなおこの有様。かつて多くの作戦に身を投じそして仲間の死を見ながら戦いに戦いを重ねしかばねの道を歩き続けてきた。仲間の死を見ながら戦うことを止めようとせず、多くの犠牲を産み落とし。儂は・・・・・儂は本来あの場で死ぬべき人間だった!!」


「池:田中さん」


「源一:しかし、この平成という世で生きてわかった、平和である前にここには儂が求めてさまよった何かがあるのではないかと。だが血で薄汚れたこの手で何ができようかと。

そしてこの場に来て感じたのだ。裁判長殿が出された刑を甘んじて受けよう。それが極刑であっても・・・・何であっても」


全ての意見を聞き池田は両隣にいた裁判官とその周りを囲む裁判員と話し合いをそして決定する。ここにいる化け物の肉体を持ちながら人間の心を持つ軍人である


                 田中源一郎


その刑を


「池:被告人の陳述、そして検察官。弁護人の意見を聞き入れ我々裁判官と裁判員の意見を聞き本日刑を即決する。

被告人田中源一郎に無期懲役刑を求刑する!!」


やはりそうなるか!


白石検察官は正しい!!


口々に揶揄するもの。白石の勝利を確信し湧き上がるファンと記者たち

一方で落胆する花世いや源一郎を愛した友と言える人々。大粒の涙を流し膝から崩れ落ちていくしか花世にはない


「源一:いかなる形であれこの世に生きれたことを感謝しようぞ」


「池:・・・・・・・っと言いたいところですが、我々の目は節穴ではない。被告人の証言にあった証拠品である本物の銃と検察側が提出した銃が偽物の銃が提出された際は驚いた


そして今までの検察官の無茶な尋問。そして田中氏に寄り添った女性に銃口を向け、証人、新庄凛氏に対して証言の斡旋を行わせもともと不起訴としていた今回の件を無茶な方法で起訴にした件。


更に言えば彼は妄想癖ではない、最も言いたいことは我々の命を救おうとしただいぶと無謀だが勇気のある行動。これらを踏まえ我々は・・・・」


主文、被告人田中源一郎を無罪とし、1日も早い人権の回復を実現することとする!!


カーン!カーン!


木でできた小槌が叩く音が法廷中に響く

それと同時、その場が静まり返ったが罵声と怒号が空間を支配する。だがその場に崩れ落ちた源一郎の手を花世は離さない


そのままぎゅっと傷ついた心に寄り添う


「正明:まさか死んでこの世に来て早々にこんなことを見ることができるだなんてな!ついているよ源一郎」

「源一:兄貴・・・・・・・儂は一体」

「正明:お前には友人ができたのだろう?家族がいるのだろう?それを守って行きなさい。一度消える前に親父から頼まれたことがあってな。腹を見せてみろ」


軍服の上着を脱がせて詰襟のシャツを見て花世は驚く。その場に駆け寄って来た浅野も小川も高田も優子も高木も。真っ赤に血で染められむがしたシャツの下に見える皮膚は全くない。全て筋繊維とかさぶたが変色したようないろ


「正明:ここまで酷いとはな。それにその「儂」っていうのは親父に似たのか。その力をうまく使って生きろよ。お前が元気になったらまた出て来てやるよ、花世ちゃん、また後で酒飲みにくるよ」

「花:今酒飲みにくるって聞こえた気がする」

「源一:い・・・・・・って・・・・・・・い・・・・・た」

「花:ma-jika!」


瞬間暖かい光に包まれながらその場所が暖かな空気が流れ込む。目を開けた時、ベコベコに凹んだ床やボッコボコになっていたはずの壁の穴は無くなっている。再生されたように、元の何もない場所になっていた。


「浅:怪我がなくなっている」


源一郎の体は皮膚が再生され傷一つも残っていない、吉野が脈どころに触れると強く強く生きようとするように脈は触れていた。だが当の本人は眠ってしまっている、能力を使用し多分疲労が体にたまり眠気という形で出て来てしまったのだ


「白:・・・・・田中さんおめでとうございます。もし彼がお目覚めになったらこう伝えておいてください。あなたは99・9%の有罪の壁を壊し0.1%の無罪の門を叩いたと・・だがこれだけでは決して終わらない。っということを」


腕を貫通していたはずの怪我は消え壁には二つの五芒星が残されていて、その中心には二つの弾痕と透明のテグス糸のようなものがたらりと垂れているだけ

島津がその光景だけを一部始終見ていて気がついた、源一郎と同様に体を自分で治癒しながら浅野とともに撃ち抜いた時につけた糸をすり抜けている


「島:本当に化け物だ。じじどん、今度は何が起こるか解ったもんじゃないぞ」


「白:あの弁護士と裁判官。本当に腹がたつ。源一郎様の心は私のものなのに。計画を変更しなくては」


裁判所を出て歩いて家路にゆくひいじいちゃんとひ孫。夕方の道を歩きながら夕日の光を浴びる電車に乗りながら、刑事たちがその歩みの後ろを歩きつつ、かつて自分の部下であった老父とともにその道を歩く。あの時、戦った3人の友人と歩みながら帰り道を歩く


「源一:こうなるとは儂は予想にもしていなかった。あの場所に行かねば儂が化け物として生まれた場所

おばけ工場。いや」


大日本帝国陸軍 第666番特殊兵器工廠へ



 

どうでしたか?源一郎が暴走時につぶやいていた部分、花世が聞いて何も解ってはいないのですが優子は気がつきましたね。皆さんもわかりましたか?そう、つまり源一郎が経験したというか参加した戦いの数々なのです

そして無罪になりましたね、無理やり感半端ねぇな

あとお兄様が出て来ましたね。はい


次回予告

「源一:浩一よ、儂とともにあの場所に来て欲しい」

「浩:おばけ工場」

2人が行く先に大きく口を開けて誘うかのように不気味に立つおばけ工場

「優:すいません浩一さん。あそこにばれました!っていうかうちの上の上のお上がチクった!」

「??:どうも優子のお兄ちゃんです!・・・・・・・・日本兵ぇ!」

(源一:神は言っている、ここで暴れる定めなのだと)

突如現れた真緑の軍団、そして紺色の軍団

「創:・・・・・・・・・・ごめんなんでか連れて来ちゃった!」

「浩一:ーーーー!」

そこにはランチパ○クを持った家族たちの姿

「優:ピーナッツちょーだい!」

「晶:だが断るッ!」


次回

ひいおじいちゃんとおばけ工場


「源一:絶対やってはいけない気がするぞい」

「源:次回はおばけ工場に行くナリ!(唐○風)」

「創:尊師はやめて!!」

次回もゆっくりしていってね

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