25話 ひいおじいちゃんと裁判(後編という名の暴走)
おはようございます、今日は日曜日ですが早めの投稿です
暑い季節からいい感じの秋の季節になりましたね
ホラー企画やろうかなとか行っていた夏が終わりました
テレビでは冬でもそう行ったことやってくれるので寒い通り越してしんどいです
ツイッターのアイコンを白石の饅頭頭ではなくヌベスコにしました
(源一:悪意しか感じぬ)ヒソヒソ
(白:悪意の塊だな、起訴してやろうか?)ヒソヒソ
っということで宜しくお願いします
ねぇひいおじいちゃんこれ一体どういうこと?なんで私の前に傀儡がいるの?どうして優子ちゃんがうずくまっているの?
次は私?私殺されちゃうの?嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。助けて、助けて
「花:助けてひいおじいちゃん・・・・」
休憩が開ける10分前
池田が一度自室に戻り再度資料に目を通していた時のことだ。
「裁判長!少しよろしいでしょうか?」
「池:どうしたのですか?」
そこにいたのは今回源一郎の裁判を担当していた裁判官の一人。大量の汗をかきながらファックス用紙と源一郎が任意で提出した軍人時代の身分証である手帳を抱えて走って着たらしい
そこには信じられないと言わんばかりに焦りの色を見せながらその用紙を池田に手渡す。何がどうなっているのかわからずなんだと言わんばかりにめんどくさそうに目線を上げる
だがその裁判官からの表情は焦りではなく驚きと恐ろしいという感情から動いている
「裁判長、任意で提出されたこの手帳。さっき部下がこの手帳の人物田中源一郎氏についてあちこちに紹介をかけて見たのです」
「池:それでどうした?いるだろう?過去に妄想が爆発しすぎて警察のご厄介になったとか」
「それが違うんです!確かに警察のデータベースにありました。そこだけではないのです!!」
ピクリと片眉を上げて手帳の一ページ目と手渡された資料を交互に目を通す。だが思わず声が出ていた
嘘だろ?
そこにあったのは旧陸軍の名簿とそれを管理する団体に紹介をかけた時の資料。そこにあるのは源一郎によく似た人物の白黒写真と戦死した日付が書かれている
「池:嘘だと言ってくれよ・・・・本当にあの人は・・・・・被告人は一体何者なんだ?前世の記憶があるとか言ったことなのか?にしては・・・・・・・・・・・・・・・」
本物の軍人なのか?
時を同じく、休憩室
「源一:ハーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーークショーーーーーーーーーーーーーーーーん・・・・大魔王」
「竹:それ言ったら消される。イケメンならなおさら」
「源一:マ〜ジカ!」
「竹:もう何も言わないよ」
二人はもう白石のことがめんどくさくなってきてダレまくっていた。というよりもとっとと家に帰りたいからお願いします神様っていうような雰囲気でまくっていたのが落ち源一郎がカバンの中に忍ばせていたコンビニで買ったであろうカルパスを腰から吊るしていた釣りカバンから取り出し2袋を竹田と仲良く分けながら食べて息臭くなりました
カルパス臭っていうのかその部屋全体臭くなりまして・・・
「「竹・源一:やべーよ。やべーよ!息臭いよ」」
まあいいやなんて言いながらボーっとしている瞬間、源一郎の第六感に嫌なものが感知した。
「源一:竹田殿!何か感じなかったか?・・・・・・・・・傀儡!!」
「竹:まさか!?・・・・・・・ずっと気になっていたのです。白石くんがずっとあなたの方を見つめすぎているというか。私が尋問をおこなっていた時も憎らしいというか妬ましいというような。そんな感じがして」
「源一:竹田殿・・・気を引き締めていくぞ」
源一郎はつけていた手袋を外し両手の親指を軽く噛んで出血させる。それと同時に血で円とその中に五芒星を書き記し一度両手でその円の両脇を叩いてみせる
その円の中からは軍刀と14式拳銃を取り出した。いわゆる口寄せというものをやってのける
軍刀を帯刀し、拳銃を服の中にしまいこみパチンと右親指を鳴らし源一郎の体の周りを燃やすかのように炎が出現するが竹田は驚かない。火災報知機は作動はもちろんしない、だが源一郎が身につけた軍刀や隠してた拳銃の膨らみは消えている
「竹:田中さん、まさか白石くんが黒幕だと思っていらっしゃるんですね?あなたが言っていた傀儡というのが現れる可能性があるのですね?」
「源一:いつでも戦えるようにはしておくが・・・・・あまりドンパチできぬがな」
休憩が終わりに近づくにつれて長い廊下を歩いていく、この先に一体どう言った結末を迎えるかそんなことは神様というものに聞かなければわからない
ただ一つ言えるのは自分の無実を証明しようと多くの人間が力を注いでいるという事実。それ以上に不安な空気が漂い始めているのも事実ではある
ドアの前に立ち竹田は一つ深呼吸をして口に茶色のものを口に含む
「源一:それは?」
「竹:タブレット型のチョコレートですよ、食べますか?」
「源一:たぶれっと?タブレット?tablet?」
「竹:やたら発音良くいうのやめてください。チョコレートです・・はいアーン」
口に入れた瞬間神が訪れた、遠い銀河から源一郎のためだけにやって着たそんなん感じ
ほら見てください、地に足がついてません!!五センチほど
「竹:浮くならもっと本気で浮きなさいよ!!」
「島:準備できましたか?じいちゃん、チョコレート美味しかったんだね?でももう始まるからほら元に戻って着て」
「浅:緩いですよ、先輩。いいですか?こうするんです」
浅野が源一郎に近づいたのは簡単な理由。ふにゃーってした気持ちを引き締めるためにも体悪くしてもらうためにも・・
フワーッと浮いている状態の源一郎の襟首と右手首を思いっきり掴んで・・・
ブォン!!! ドゴォ!!
「源一:背中痛ぁ!!!」
今の痛いわ〜なんて笑っている弁護士と変装警察官。だが浅野のいう現実に戻すという意味では成功したらしく満足げにどす黒い笑顔と光の灯っていない目が容赦なく源一郎の背中を襲う!!
悶絶する爺さんに誰も助けようとしない、裁判中だからということではなくとりあえず源一郎のチョコレートやっべ〜っていう世界から生み出された多分浅野にとって一番ハラタツ顔面から浅野が大好きな源一郎の悶絶する表情に浮かべさせる
「浅:目が覚めましたか?」
「源一:痛いわ!!ばかたれ?」
「浅:はい?」ズォォォォォォォォォ!!!
「源一:なんでもないです」
「浅:よろしいっていうよりも何食べてたんですか?息がもう臭いです!!」
もう何も言わない、一緒にカルパスを食べた竹田は先に法廷内に入っていて爺さんほったらかしで先に逃げました
竹田からも臭うカルパス臭だったが島津が止めようにも逃げていたがために職務質問というか呼気検査ができないでしまった
逃げられたよって表情を浮かべたら浅野がもうすでに胸焼けの表情を浮かべている。源一郎が投げ飛ばされた腹いせにくっさい息を吐く攻撃で死にかけているようで
脂っこいもの苦手だったことを思い出したがためにその攻撃の反動が今になって着たんだねって笑ってごまかす
「源一:ウゥゥ。そうだ思い出したぞ。二人にこれを渡しておきたい。・・・・・それとさっき休憩中に色々とこの中を見せてもらったよ。この目でな」
「浅:その目・・・確か下川が言っていた目。黄色くひかる不思議な・・・見せてもらったっていうのは・・・・・あなたのことです、お見通しですか」
「源一:すまないな・・・・捜査一課がもうこの中に潜入しているのはわかっていたよ・・・・そしてこの場所ももう黒い緒が張り巡らされている。あの法廷の方に伸びて言っているがな」
「島:・・・・・じいちゃん。よく見たら小さな菱の模様が5つから6つに増えているよ・・・それも関係あるのか?」
そういえば!っと身体中の感じる熱が花世と最初に会った後よりも熱くなっている。見える視野も変わっている。何より源一郎自身の能力が追加されているような気がして仕方がない
まさか、そんなうまい話があるかなんて言おうとしたときだ
「源一:こんなときにまた頭痛がぁぁ!!これは・・・・・・」
そこに映し出されていたのは白石が先陣を切って何かを計画している風景。設計図のようなものをしきりに書き直しては研究者のような人物に命令を繰り返し出している
その場所に見覚えがあった、品川にあるおばけ工場の・・・・・・・源一郎が眠っていた場所そのもの。
さらに大きな壕のようなものがありその中を覗き込んで開いた口が塞がらない。真っ白で巨人のようなものが鎖に繋がれて眠っている、一体だけだがとてつもない大きさ
こんなのを相手にしたら死ぬ。だが次に見えたのはその鎖につながっている巨人が白石そのものに見えたこと。じっとこっちを見て笑っている
うガァァァァァァァァァぁっぁぁぁ!!!!
(源一:次は一体なんだ?)
恐る恐る源一郎が歩みを進めた先にはのは、鎖に繋がれそれでももがき苦しみ暴れている。獣・・・・・・・違う
そこにいたのは自分だった
「島:じいちゃん!じいちゃん!!おいしっかりしろ!!じじどん!!」
「源一:すまぬ、気持ちの悪い幻覚を見てしまったようだ。あそこはなんなのだ?」
「浅:田中さんもう行きますよ、地獄の一丁目一番地」
ギィィィィィィィィ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
重苦しいドアが再び開く。やはりそこにある光景は予想していたとうりのもの、黒い緒のようなものがそこら中にうごめている。
うごめいているっというのはまだ可愛い方だ、まるでその場所がまるで巣のような場所に変化している。黒い胞子を伸ばしながら天井の隙間という隙間を埋めていく
咳き込む人間がちらほらと見え始める
その前に池田が気になったのは竹田からがか?いや源一郎からか?いや白石からも臭ってくる
「池:まさか?カルパスみんなで食べてきたのか?休憩中」
明後日の方向にみんなで向こう
「池:やっぱり食ったのだな?カルパスくさいよ」
暴行罪について次に取り上げられたのは竹田を錯乱した検察官から助け出そうとしたときに錯乱した検察官を暴行した件に関してその場にいたかつて竹田の部下であった新庄が証人として呼ばれていた
ここからは検察官の起こした事件である殺人のけんも関わってくる。目の前で見ていたからこそ呼ばれたというのが正しい
(竹:白石くんが呼んだのか・・・・・・・そういえば白石っていう苗字何処かで聞いたような・・・・・待てよこの場面・・・・・・・・・・・そういえば!!)
証人喚問 新庄凛 先行 白石富治
「白:御忙しい中、ご足労いただきありがとうございます。早速ですが竹田一元検察官・・・いえ竹田弁護士があの場所で何があったのかそして錯乱した検察官に対して被告人は何をしたのかお教えいただいても?」
「新:被告人は・・・・・・・田中源一郎さんは、私や竹田元検事のことを助けると言っていました。田中さんは・・・・・決して」
人殺しです
意味がわからない、いや言葉が出ない(人殺しです)と言った理由が出てこない
竹田自身、いやじじい自身わかっていない。あの日、あの場所であった出来事を知っているはずの人物が真実を知っているからこそあり得ない
「白:それで彼は一体何をしたのですか?」
「新:被告人はあ・・・・・・あぅ・・・ああ」
「白:ゆっくりで構いません。それとも脅迫を受けているのですか?」
今にも泣きそうな新庄、助けてやりたいと思うからこそ動けないじじい、そしてこの状況について思い出した人物が二人いた
(竹:池ちゃん。この状況!)
(池:ハジメさんやっぱりか!!)
それは38年ほど前の話
ちょうど二人は新人としてようやく動き始めた時の頃、あの時も同じような事件があった
時の検察、弁護士、裁判官共に無罪が妥当と言えるはずだった。しかしその時の証人の発言によって無罪から一転有罪そして無期懲役刑という結果になった
そしてその時の裁判長こそ白石によく似た人物でありあの時だいぶと老けこんでいたが確かにいた
その状況と同じであり、今新庄は操られている
(源一:うなじのところに何かある・・・・蠢いたか?やはり・・・・・・・白石がやったか)
(竹:あの時のあの状況と同じ・・・・・思い出したぞ。)
(池:あの時、あの判決を言ったのはやはりあいつ)
白石富治
助けなかれば、新庄を助けなければ源一郎が白石の目論見通りになってしまう
過去に受けたいえぬ傷が再び蘇る
今そこに竹田の助けを求めている新庄がいる。38年前の悲劇が起こってしまう
「源一:裁判長殿・・・・少し新庄殿に聞きたいことがある。儂が使ったものは一体何か覚えているか」
「新:あの時、確か歩兵銃と・・・・・痛ぃ!!」
首の後ろに違和感を感じてそこを触った時、少量ながら血が付着している。体が軽い、さっきまで何かに支配された感覚は新庄の心身からは消えている
源一郎はというとすでに椅子に座っている。いや、もともと座っていたのか確かに源一郎とは会話をしたはずだったのだが、白石が不審そうに新庄の方を見ている、だがそんなことはもうどうだっていい。今は自分が言える真実を言える
「白:どうしました?証言の途中に止まってしまっては困りますよ」
「新:・・・・・・・白石検察官、先ほどの証言を撤回します。被告人いいえ田中源一郎さんは人殺しではありません!!彼は僕や田中弁護士の命を守ってくれた命の恩人。その人を守れないのは僕は決してしません。裁判長!彼は無罪です!!」
「白:どうして先ほどの証言を変えたのですか?」
「新:それは、ここにくる前にあなたに呼び出され何を話したのかさえ覚えていません。しかしこれだけは覚えています。田中源一郎氏に不利な証言をしろっと」
その瞬間白石の牙城が崩れ、源一郎の命を新庄の心を救った
竹田の記憶が全て当てはまった、あの時自分が助けなかった時の贖罪を成し得つつ目の前にいる白石の存在に身の毛がよだった
白石富治は一体何者なのかということはどうでも良かったが化け物にしか見えてこない。人間ではないものとずっと相手をしていた、そして自分の後輩として見ていたあの姿は幻だった
「竹:白石くん・・・・まさか・・・・・・」
反対尋問は予定どうり、源一郎を擁護する内容を話しているが全く頭にないってこない。それは池田も同じだ白石の存在が恐ろしくなっている。目の前にいる人間が化け物としかいえない
「白:源一郎様・・・新庄くんにかけた枷を幻術の中で取り外されたのですね。もうこうなればああするしかない・・・か」
全ての公判は大詰めを迎えた、白石の攻めは源一郎と竹田の攻撃によって負けを認めるを得ない
だがそれでも白石は笑っている、まだ何かしようとしているのかすらわからない。
そろそろ畳み掛けるかと竹田が締めにかかろうとした時だ、ざわざわと耳元で何かが聞こえてくる。音楽?・それとも何なのか
あたりを見てみるも携帯やそう言ったものを動かしている人間はいない、傍聴席にいる花世に目を向けた時だ。異常なまでに怯えている?
「吉:どうしたの?」
「花:寒い、寒いこの場所?」
「吉:え?何が・・・・・・・・・・・・・・歌が聞こえ・・・・・・・」
傍聴席側をぐるりと見た時だ、全員がその方向に目線が集中している・・・・
さっきまでいた裁判マニアの人間の一人がどす黒い色の軍服を着ながらあたりに腐臭を漂わせケタケタと笑う半白骨化したような気持ちの悪いものがそこにいた
「竹:源さん!!あれって!!」
「源一:くそったれ!!等々やりやがったな!!」
何だあれは!!そう言っていた池田の表情が一気に曇っていた、裁判官の隣に座っていた裁判員の一人がそれになっていた、さっきまでいたはずの人間が化け物になっていた。
「池:なんだね君達は!!」
「オマエ?シヌ?」
話が通じる相手ではなかったそれだけではない、傍聴席に座っていた白石のファンを名乗っていた女性の一人、それも化け物にどんどんと変化している
「源一:もともと傀儡だったものがいたのか。紛らわしいのう!?」
この法廷にいる傀儡は8名ほどちょうど一分隊が形成できるほどだ。そして運が悪いのか、いいのか全員が襟元の部隊章を示す色として見えにくいが赤色つまりは歩兵科の傀儡だった
新庄が竹田の足元に逃げ込んで固まっているの、証人として着た千佳やさきも傀儡を見て動けない。神田の事件や目の前で竹田を殺傷未遂まで行ったあの黒い霧を纏った化け物がニヤニヤと薄気味悪い笑みを浮かべ
その手に小銃を構えつつ殺す気でいっぱいだ
出して!ここから出して!何逃げようとしてるのよあんた!!叫び声が悲痛だっただが無慈悲にもドアは開くことはない
ドアの前で誰かが押して開けないようにしている
「花:高木さん一体何をしてるんですか!?」
「高木:私も元は軍人です、ここであなたを守らなければあなたの曽祖父様にいえ我が小隊長に顔向けできません!!」
「吉:そんなことして相手が逆上したら一巻の終わりですよ!!」
「高木:百も承知です!!お嬢さんたちお逃げなさい!!」
震える片手で杖を相手に向けるがちらりと見せる銃剣が恐ろしかった、相手の武器とこっちの武器比べても負けは必須
やれやれこうなってしまったか、ただ静寂に戦士は立ち上がり傍にいた警備員にある指令を出してゆっくりと深呼吸をする。一歩また一歩と証言台の前まで歩いていく
どろりと空間が歪んだように見え腰元には軍刀をはべらせている、本領の発揮だ
「源一:おい、傀儡どもお前らの相手は俺がする。誰にも触れてくれるなよ、そしてあまり暴れてくれるなよ」
完全に怒っている。多くの命がそこにあるからこそ、愛する人たちがそこにいるからこそ許せない
「源一:竹田殿、私の弁護士をしていただきありがとうございました、しかし私は今からは・・・・・ありがとう」
「竹:大丈夫です、私はあなたにいかなることがあろうとも見届ける覚悟です」
「源一:裁判長殿、許してください。あなたの守ろうとしているこの場所は穢れます故」
「池:田中さん?」
ゆらゆらと体を動かすまでは良かった。だが次の瞬間もうそこに源一郎はいなかった、いやいる傀儡の一人の釘を跳ね飛ばしていた。鈍く恐ろしく光る金色の目が白石のファンを見つめ下ろすかのようにそれがある
エェェェと笑いながらその場に膝から崩れ落ちていく様は切られているのがわからなかったことを示していた
だがその瞬間にはもうその人はいないじっと白石の方を睨みつけている
「源一:やはりお前が大将首か?」
「白:アァゥ、そんな目で見ないでぇ。降ろされたくなっちゃいます。ウゥン殺してください源一郎様ぁ」
頬を赤くする白石をよそに源一郎の周りを傀儡たちが囲い始めている、あるものは歩兵銃、あるものは銃剣、6人ほどの傀儡たちがぐるぐるとかごめかごめを歌いながら攻め入ってこようとしている
もうすでにここは法廷という名の戦場。逃げも隠れもできない生と死の両方が交錯する。これが本来の戦闘行為
まずは・・・・・・お前からだ!!
バチチチチ!ドウッ!!
「花:・・・・早い!一体何が?」
池田の後ろの壁がぽっかりと大穴を開けている、そして大穴の前にはさっきまでいなかったはずの源一郎が片足を上げて立っていて、いやさっきまでじっとしていたはずの警備員が立っている?
その手は指で何かを弾いて飛ばしたようにも見える、そしてもう片方には金色の何かが握り締められていた。そしてもう1人いたはずの警備員がいない
弁護士側のとからこの場を抜けて何処かに行ってしまったようだ
それは休憩が開ける前のこと
源一郎から手渡されたのはお互い警察が使う拳銃の弾よりも先が鋭い軍用の拳銃の弾が五発もちろん薬莢が付属されている状態であり、その先が赤い塗料のようなものがついているのが見て取れる
そして源一郎の両手の親指の先が赤く滲んでいるのを見て銃弾で怪我をしたのかと思ったが違うようだ。マーキンングの一種らしい
「島:火薬がない?どういうことですか?」
「源一:これはなんだと思う?そこから質問しようか?」
はい?っと浅野が質問しようとしたが源一郎は床に小さな円と五芒星をかき指パッチンをしてあるものを呼び出した。ボフッなんて音を立てながら出て着たのは封を切ったカルパスの袋
島津と浅野は源一郎と竹田のとんでもない匂いの原因をわかりたくなかったがわかってしまった。カルパスパーティーをしていたようだ
「源一:・・・・・。例えが悪かったな。まぁそいつはこれと同じ要領。二人とも手のひらを出しなさい」
恐る恐る手をひらをジジイに見せた途端、血のついた指で他者に見つからない程度の大きさで五芒星を書き記し呪文を唱える
一瞬ピリッとした痛みがきたが次の瞬間もっと驚いた。血で書かれた星型が黒くしっかりとした線が描かれた語りになり反対の手に持っている拳銃の弾が熱くなっていた
試しに島津が一つだけ拳銃を五芒星が描かれた手に持ってみると焼けるような熱さが手にこもっている。痛くはないのだが、気持ちがいいものでもない
「源一:それは儂を呼び出すときに使え・・・面白いものが見えるぞ」
「島:ようはこういうことだろ、じじどん!」
「源一:正確性は儂以上。やはり見込み以上だ、くわばらくわばら」
「島:次はそっち!!」
「源一:おうよ!!」
バチチチチチチ!!!ドン!!バキバキバキ!!
源一郎の強烈はパンチで吹き飛ばされた傀儡
壁には大穴とチリが舞う
だが油断できない、まだまだ奴らはいる
面倒だ
『なんだお前ら!!っていう場合じゃないよね!来てください源一郎さん!!』
「源一:戸のところにいたか、やれやれ面倒が多いのう!」
ギャン!
ドゴォぉぉぉぉぉ!!
「お前らそれでも軍人か!!立て腰抜けども!一から鍛え直してくれようぞ!!」
開かずの戸であった二つの大きな扉、そこに吹き飛んで入って来たのは一個分隊ほどの傀儡たち。
アァァァァ・・・・・と弱々しい声をあげながらチリになって消えていく、残るは6人
対する源一郎のみ
「白:お前ら本当にクズずぎるよ。もういいや。集まれよ」
サァァァァァァ
砂が消えるように黒い霧は消えた?一つに集まって・・・・・・
ねぇひいおじいちゃんこれ一体どういうこと?なんで私の前に傀儡がいるの?どうして優子ちゃんがうずくまっているの?わからない
次は私?私殺されちゃうの?嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。助けて、助けて
「花:助けてひいおじいちゃん・・・・」
「源一:お前・・・・優子に何をした? おのれ おのれ貴様!!花世に手を出すなぁ!!」
ズォォォォォォォオンンン
熱くて寒い突風が吹く、最初にあった時傀儡を倒す前に吹いた風が。でもこれは違う
目の前にいるのは軍人ではない、そして家族や友人や皆を慕い慕ってくれるひいおじいちゃんの姿でもない。赤黒い蒸気を見にまとい理性など消え去った、人という生皮を被った化け物
「源一:殺してやる・・・・・・・・殺してやる!!!」
花世がぎゅっと目をつぶって死を覚悟した瞬間、びちゃびちゃと何か液体のようなものが流れると同時にどさっと何かが落ちるような音が聞こえる
見上げたところにいたはずの異常なまでに筋肉が発達した傀儡が顔を歪ませていた。右肩から先が消えている
違う、源一郎が噛み砕いていた。正気はとっくの前に消えていた
「白:源一郎様・・殺してぇ」
「竹:田中さん!!正気を忘れちゃダメだ!!」
「高:げんいちろ!!」
「小:元に戻って!!」
ちょうどその時花世の後ろにいた影はそれを見て不敵に笑う
『??:いい面になったじゃないかよなぁ俺?』
声なんて届かないよ
ひいおじいちゃん暴走しましたね、暴走っていうか爆発的な怒りなんでしょうな
次回は傀儡の正体に一歩近づきつつ、源一郎がどうなるのかというところを見て行ってください
この小説を書いている中で筆者のお気に入りのキャラは創真くんですかね
(源一:儂じゃないのか)
(花:主人公ほっぽらかしたよ)
次回
暴れ狂う源一郎
『化け物だったんた」
その姿はさながら鬼
「花:どうしよう・・・・・・ひいおじいちゃんが」
それを見て惚れる最悪の塊
「白:殺してください源一郎様」
そして彼に下った判決は
「池:主文、被告人を・・・・・・」
次回
ひいおじいちゃんと帰ろう我が家に
『??:全く、俺の弟ときたら頭に血が上るといつもこうだ。そうだ白石少将の次男坊に一泡吹かせてみろ!』
「源一:兄・・・・・・・・・・・貴?」
次回も宜しく、それじゃあまたな!