24話 ひいおじいちゃんと裁判(中段)
お疲れ様です、投稿遅くなってすいません
裁判の風景を書くのに手こずり、そして旧軍の兵器を検索するのに時間がかかりました
つい昨日、ツイッターを開設しました
そっちでも更新したよーって発信していくつもりです
よろしくです
真っ白だなんて小言で隣に座っている優子に言おうとしたが白石のファンと思える女性たちが花世たちをじっと睨みつけてきていた
真っ白や無罪という言葉が彼女たちにとっては敏感な言葉らしい
それは白石も一緒のようだ、まずは竹田・源一郎ペアの勝利だが迂闊にはいられない。銃刀法違反の無罪ということが認められていたのはこの場にいる人間は百も承知だ。
だが、裁判長の池田にとって引っかかるのはなぜ白石が持ってきた拳銃が偽物だと気がついたのかがわからない。どこからどう見ても本物の拳銃のようにしか見えないのになぜ源一郎は偽物だと見破ったのだろうかと
「池:被告人田中源一郎。なぜあなたはこれが偽物だと?」
源一郎が見せたのは銃の握り込む部分、そこをよく見せてくる
裁判官や裁判員たちはそれを見ても何も変なところはないのにと口々に言う始末
裁判長である池田もじっと見ても何もわからない。だが池田が何かを見つけて裁判の記録が書かれている資料になんどもページをめくったりしながらそれと照らし合わせていく
「池:ない・・・その拳銃には銃弾を変える場所がない!!」
「源一:お見事!その通りでございます。こいつには弾倉を変える穴もなければ交換するために押す交換ぼたんがないのでな、こいつは火薬を入れて周りにいる人間を脅かす為だけのアホだ。あまり重くもないしな」
「池:だから気がついたのですか・・・・・・重さも手で持っただけでわかっただなんて」
「源一:なに?89式重擲弾と筒を見てみたいだと・・・・持ってこようか?」
89式重擲弾と筒。そもそもこれ何よと思った人いると思います
これはいわゆる迫撃砲の一種です
『島:説明しよう!89式重擲弾と筒とは!!』
「源一:儂の出番は!?」
そもそも迫撃砲っていうものは、簡単な構造からなる火砲で高い射角を釣ることでラインが湾曲を描きます、少人数で扱えて主に砲兵(自衛隊では特科隊)ではなくて歩兵(自衛隊でいう普通科)が持っている火器のこと(ウィキ先輩参照)
つまり89式重擲弾というのはその迫撃砲をちょこっとちっさくした旧日本軍が使っていた火器のことを言います
よく知られている逸話として、これを持ち帰った米軍兵士が太ももに乗っけて撃った瞬間に骨折したというのが有名です
「源一:・・・・・」
「竹:田中さん、出番欲しかったんですね?」
「源一:いや、その米兵について気になったのだ、癒えたのならいいのだが」
「竹:優しいんですね」
グスグスと泣き出す源一郎、本当はというと出番が取られたことに泣いているようだ
それを悟ってか竹田は源一郎の背中を優しく撫でてあげる。ちょうどその姿を見た花世と優子、耳元で花世に「あとで島津さんぶっ飛ばしておくわ」と言っていたのだが花世はとりあえず源一郎のことが心配だった。意外とガラスのピュアハートなんです
おおじい様
「源一:あとで持ってくるぅ。持ってくるもん」
「池:危ないからいいです」
そんなこんなしているがなんだかんだ言ってこの話はこれでお終いというような雰囲気が出てきていたがそれでも白石の表情が変わることはなかった。むしろさっきよりも笑っているように見える。それを見ていた高木一等兵はじっと動かない
ずーっと白石の方を見ているのだが、気になっているのはその奥にいる人物だ。それは白石の助手である、女性の検察官であろう人物、竹田・いや源一郎も同じだったよう
用意周到に色々と準備をしているようなのだが、何かがおかしい。助手と白石の目線を合わせる回数が時間が経つにつれて多くなっているような気がする
源一郎たちが銃刀法違反に関して勝ちを確信した瞬間に次の項目についてに移っていく。暴行罪についてだ
「白:浮かれているようですが、次は暴行罪についてです。身に覚えがあるでしょう?」
「源一:・・・・・・・暴行罪か。さてどう言ったことかな?」
「白:あなた、しらばっくれるおつもりですか?なんの罪もない高校生たちを殴る蹴るの暴行を行い、その事件を担当した竹田元検察官に暴行を加えた被疑者に対して竹田元検察官の命が危ないということで暴行を行ったのです
よ!!」
「竹:異議あり!裁判長、検察官は被告人に対して無理な尋問を行っています!」
「白:裁判長!これはあくまで正当な尋問であり無理な尋問は行っておりません」
「池:弁護人竹田氏の意義を認めます。白石検察官、もう少し落ち着いてください」
だがこれで止まるような白石ではない。さらにヒートアップしていく、これがいわゆる白石節のようなものなのだろう
「白:田中さんに聞きます。高校生に対しての暴行事案、あれは一体なんなのでしょうか?」
「源一:高校生に対して注意をしただけだ。そこから頭に血が上って喧嘩に発展しかけただけだ。」
「白:本当にそうですか?警察の記録によれば喧嘩に発展したあとそこから高校生側が被害届を提出せず、その場で終わらせたとありますがあなたが脅して被害届を取り下げさせたのではないですか?」
「源一:違うな、喧嘩両成敗というものだ。断じて被害届とやらを取り下げよっていう風な脅しも何もしていない。互いに決めたことよ」
「白:そうですか・・ではこうはどうでしょう。裁判長この事件に関して私の方で証言をしてくださる方をお連れしました。お呼びしてもよろしいですか?」
いわゆる証人であった、これには竹田も困惑してしまった様子。そもそも証人がくるということは計算できていたが白石の表情からうかがえる余裕が竹田の心にはひどく突き刺さり、気味の悪いくらい笑顔が竹田の心をえぐっていた。
「竹:まずい・・・・白石くんが言っている証人っていうのは・・・・女子高生か!!」
その会話を証言台の方から聞いていた源一郎。それと同時に瞳の色が金色に変わっている。来る、あの二人が来る・そう思うだけで源一郎の心はただただ久しぶりに孫に会うような気分だった
いや傍聴席にひ孫がいるけどなんか遠くから帰ってきた孫に会うような感じだと思ってほしい(強要はしない)
裁判所の職員たちが簡易の壁のようなものを設置しだしその十分後に検察側の重苦しい扉が開く
ギィィィっと思い扉の音を聞くがやってきた本人たちは弾け飛んでいる。
「千佳:すっごー!!ここが大法廷とかいうやつ?!」
「さき:うっわ!げんいちろう被告人のところいるじゃん?千佳さっきチラッと見えたけど花ちゃんがいたよ」
「千佳:まじで!!会いたいんだけど。てかなんでここにパネルが置いてんの?」
初めての場所、初めての光景に興奮している二人だが視線に気がつきその方向を振り返る。そこには微笑みを浮かべる白石がいるがその目には光が灯っていない
そこにいるのは人間ではなく、心臓をこねくり回されるような感触が二人には感じていた。テレビで見るあの人よりももっと違う何かのような気がして仕方がない
見てはいけないものを見てしまい、そのまま魂を持って行かれてしまったような気がする。
不意に二人の目線が暗転し目を隠した主を探り当てるとそこにいたのはやはり源一郎だ
「源一:あまりあいつの目を見るな、薄々感づいているのだろう。あいつは・・ではない。儂と同じ」
視線を外し、さきが見た白石の姿は人間ではなかった身体中に悪魔のようなものを纏っているようにしか見えない
証人喚問 一人目 小川さき
「白:それでは、小川さんあなたに聞こう。そこにいる被告人田中源一郎氏のことは知っていますか?」
「小:知っているも何も、花ちゃんのひいおじいちゃんだしぃ、私や千佳とかていうか私らにとっては友達みたいなものだし」
「白:友人?ですか・・・小川さんあの日にあったことを話してくれるかな?君達が被告人と出会いそして暴行が行われたのではないかな?」
そう聞いた瞬間、さきの顔が一気に怒りに満ちた。友人である源一郎に関して間違ったことをいう白石が気に食わない。それにありもしない事を平然を言ってのけている白石そのものが気に食わない
「小:げんいちろは何もやってない!!私はあの時見たんだからよくわからない黒い何かから神田のこと助けてくれたのはげんいちろだし!それにうちのバカ二人が起こした喧嘩をあんまり怒らないで、二人のこと認めてあげてたんだから!」
「白:認めてあげた・・・ですか。それは本当ですかね?」
くすくすと笑う白石のことが気に入らない。
「小:何よ!何が気に入らない・・・」
それ以上は言えない、白石の目が白石の見方をする傍聴席側の人間の目が怖くて仕方がない。生きた人間の心地のしない殺気の籠った何かが話そうとしない
そこにいるのはまるで化け物だ
「竹:裁判長!検察官は証人に対し威圧的すぎる態度で証言を求めようとしています」
「池:弁護人の異議を認め・・・・・」
「白:先ほどからずっと弁護人の異議しか受け付けていないような気がしますが裁判長?どうなのでしょう」
白石の微笑みが気持ちが悪いほどに裁判長池田の心は蝕まれていた。多くの裁判官たちが白石の担当する案件で心が抉られるような感覚があると言っていたのはこれが原因だった
圧倒的に勝てない相手にじっと見られたまま善悪の判断が未熟な子供に弄ばれる小さなアリのように、やられたまま何もできない小さすぎるものの立場
だが視線を外して弁護士竹田の前を警備員に挟まれながらじっと座る源一郎の方を見て驚いた、白石の言葉に全く動じておらずただ一直線に白石のことを睨みつけていた
その中に小川のことを思う好々爺の面影を浮かべながら
反対尋問 弁護士 竹田一
「竹:それでは小川さんに尋問を行います。あなたには黙秘権があります。言いたくないことは言わなくていいのです」
「小:本当に?」
「竹:はい、本当です」
「小:・・・・言うけどさ。げんいちろはいいひとだよ。でも頑固で」
(源一:ウグッ!!)
「小:時々ビビりで」
(源一:うへ!)
「小:梅子ばあちゃんがいるのに若い女の人に鼻の下伸ばして」
(源一:ウボァ!)
「小:それでも憎めないっていうか・・私おじいちゃんがちっちゃい頃に死んじゃったから時々思うんだぁ。げんいちろがうちのおじいちゃんと似てるって」
「竹:そうなんですね」
(源一:さき・・・そうだったのか・・・だがこの前見た金髪から黒髪に戻し・・・てないな黒色に内側に青色の染料を・・・・・流行りなのか?)
「小:あの日、うちら結構悪いことしたし、げんいちろの大切なセンニンバリとっちゃったし」
それを聞いて一瞬法廷内がざわついた。千人針という言葉と「とった」という言葉、その言葉に反応しているような状態だ
静粛に!っと池田が叫んでもざわつきは治らない
「小:でも怒らなかったんだ、ちゃんと返してそれにそのあんなことしても優しくしてくれたの。時々勉強教えてくれるし、この前の定期試験の結果も成績上がったのもげんいちろのおかげだし」
「竹:話を戻しますね。ではあの日、暴行は起きていなかったのですね」
「小:当たり前じゃん、だってげんいちろあの後言ってたもん『お前たちは儂の孫みたいなものだって、いつでも遊びにおいで』って。だからげんいちろは何もやってない!」
涙を誘う茶番ですか。馬鹿馬鹿しい
そう聞こえた、小川と竹田の耳にはそういう風に聞こえてきた。声の主はそんな二人を見て異常なまでに睨んでいる
それをけん制するように源一郎が睨んでいたよくよく見ればさっきまで普通の目の色だったのに金色に光る目がこっちを見ている。なのにその目は美しく怪しく光る目ではない
鈍く、生気のない目
ぞくりと身体中の毛が逆立つような気持ちが悪いものだ
「小:ごめんなさい、これだけです」
証人喚問 二人目 高田千佳
「白:あなたは・・高田千佳さんですね?あなたの友人である小川さきさんは被告人に対してあのようなことをおっしゃられていましたが・・高田さんから見て被告人は君の友達に何をされたか覚えているかな?例えば殴ったりしたとか」
そう聞いたのが間違いだった、高田千佳は沸点が低く更に言えばさきと同じ友人のことを悪く言われるとなおさらだ
そして女子特有のイライラ期であったことも絡んでしまい
バーーーーーーーン!!!(思いっきり机叩きましたということにしておいてください)
「高:げんいちろのこと疑ってんの!バカじゃない?」
「白:はい?どういうことかな・・それにその言い方あまり大人を怒らせないほうが君のためだけど」
「高:それがムカつくっていうの!!確かにあの時喧嘩になったけど、げんいちろは別にあの後ガミガミ怒らないし
お互い様って感じで終わらせたし、それにわたしみたいなバカのこと周りの大人とかいうのは私のことを認めてくれなかった
こっちだって知らんぷりしてた。でもそれでもげんいちろは私たちのこと・・・認めてくれた大切な人だよ!!」
「白:そう・・・・・・・・それとこれとは関係ないよ。ちゃんと被告人の暴行事案について教えて欲しいんだけど」
白石が覗く目線が怖い。さっきまで元気だった小川が元気じゃなくなったというよりも怯えていきっていると言ったところの方が正しい
なんとなくわかる、白石は生きた人間とは違う何か
そして感じてしまった、もう一つの何か。どす黒く気持ちが悪い存在。多くの腐臭ガツンと鼻をつく何か
神田がトリツカレたと源一郎が言ったあの時にかいだあの匂いに似たもの
「高:あ・・・・あ・・・・あああ」
裁判長ぉぉぉぉ!!
そう叫んだのは源一郎本人、さっきがこもっているこの声にたまらずビクッと体が反応する
覇気というものなのだろうか、白石から目線を外したことで詰まっていた呼吸が落ち着いて息ができる
「源一:厠に行きたい!!」
「池:認めません」
「源一:マジカー」
なんていうが千佳を見ていてのことだろう、白石の目を直接見てはいけない。あえて視線を外させるためにはなった怒号
源一郎の方を見て安心していたがそうもいかない、源一郎の目が光を灯していない
あえていうならば軍人としてではなく、獲物を狙う殺人者のようなもの。
「高:げんいちろ、どうしたのなんか変だよ?」
「源一:気にするなッ!」ドヤ!
「竹:反対尋問してもいい?」
反対尋問 弁護士 竹田一
「竹:さっきも小川さんに言ったのだけど」
「高:黙秘権があるってことだよね?大丈夫だよ」
「竹:被告人田中源一郎についてですが暴行は実際にあったのかな?」
「高:ありません、っていうか源一郎は人殴るような玉じゃなーい!」
(源一:儂って一体どう思われているんだ?)
「竹:そうですか・・じゃあ、あの喧嘩については小川さんが言っていたことであっているのかな?」
「高:そのとうり、私たちげんいちろに対してすごい悪いことしちゃったし・・・・それでもげんいちろは最初ドカンって怒ったけど。それでもさきが言ってたみたいに認めてくれるいい人だし」
「源一:お前さんら儂のことをそう思っていてくれたのか?小言いうようで悪いがの一応目上の人間には敬語で話しなさい」
「「小・高:源一郎嬉しいのはわかってるから黙っていて!!今いいところなの!!・・・・ごめんなさい」」
源一郎は思った、世の中の女性は時代によって変わりゆく。身なりに流行りにと流されるが根本は変わらない。昭和の頃も、大正の頃も。そして平成になっても何も変わらない。女は基本的に強い!!
野郎に負けない何かがあるっと
「竹:・・・・そうだったね・・田中さんしーっですよ。シーっ!」
「源一:今の女子は昔と変わらず気が強いのう。まぁ平気だが」汗ダラダラダラ
「竹:今の女の子はまぁ強いですよ」下半身にレインボウ登場
「源一:おんやぁ?どうやら竹田殿ビビって漏らしたように見ゆるが?」ダバダバ
「竹:田中さんこそ変な汗かいてますけど?びびりちらしてるんですか?!」レインボウ二個目登場
あーこうなったら止まらない、トーマラナーイー
花世だって吉野だってさきだって千佳だって止める気なんてさらさらないよー
神聖な法廷が一気になんか空気不味くなりもう帰りてー、オーラがで始めた頃、ようやく裁判長の池田が口を開いた
「池:静粛に、一時休廷とする。30分後に再開とする。その間トイレに行くでもなんでもしておきなさい」
「源一:先生、おやつのバナナ食べていいですか!」
「池:バナナ持って来てんのかよ!!」
「竹:先生、パイナップルはダメですか!?おせんべいは?緑茶は?」
「池:あんた何年検察官やってたんだよ!持ってきていいわけないだろうが!」
「「源一・竹:えー? オケチー」」
「池:つまみ出すぞ!お前ら」
「源一:今の場合どう言ったことが当てはまるのでしょう先生」ヒソヒソ
「竹:えーっとこの場合。恐喝の線が濃厚かと思います」ヒソヒソ
ジー・・・・
「池:いいよ好きにしろよ!なんでもいいよ」
「「源一・竹:よーっし近くのコンビニ行っておでん買おうぜ!!」」
「池:お前ら男子高校生のノリなの?!!バカなの?ねぇバカなの!!」
傍聴席サイド
とりあえず休憩になったけど本当にこれでいいのでしょうか
隣で泣いている高木一等兵のことは置いといて、完璧この法廷の空気が源一郎に持って行かれたのはいいが雑じゃないのねぇ
呆れて何も言えない花世だがいつもの田中源一郎ワールドが展開されているからいいやなんて思っていたが
思い出してしまう
さきや千佳の姿を見てあんな時期があったことを思い出す、別に誰かに突っ張っていたわけではないがだけども誰かに認められたくてっていう気持ちはわかるところがある
(花:デジャブ・・・・なのかな?)
(吉:女子高生は強いっと・・・・警察はいらへんかな?)
その隣にいる吉野は絶賛反抗期真っ只中だという、特に自分の兄に対して
「吉:痛いほどわかるよ〜特に私の兄貴あいつ死んでくれないかな〜って思う。」
「花:それ違うよね?」
「吉:あいつこの前バイク乗って落っこちて怪我したとか行ってたのに、擦り傷で済むって」
死ねよクソ兄貴
こっちはこっちで闇抱えているなーって思いました
そんな話をしている時だ、さっきまで白石の話にやたらと耳を傾けて一言一言に強く反応していた女性陣が花世たちの方向に向かって歩いて来ている
狭くはないがあまり広いとは言えない傍聴席の区画を多くの女性たちが花世たちを囲っている
それを見ていた記者たちもそれを面白そうに他人事と決め込んで注意をしようとしない
マニアたちも開廷されるまでの繋ぎとして見ていたいらしい
「あんなのの肩入れするとかバカじゃない?っていうかあんたの親変な格好してるのね。リクグン?グンジン?妄想がお得意なのかしらね?」
「白石検察官こそが最後に勝つのだからあなたも白石検察官を応援しなさい。っていうかあそこにいる人の子供か何かかしらね?親が親なら子供も子供ね」
「花:(メダマドコー!)」
「吉:(メダマドコー!!その2)」
子供じゃないしって言いたい。あいつ私のひいおじいちゃんだって言いたい。
警察が行ったDNA鑑定では確かに血縁があるっていう風に科学的にも認められたし本当に梅子がお父様〜だなんてのろけてるくらいだから本当にひいおじいちゃんなんだってって言いたい。飛んでった目玉が赤道を越えてもう一度花世の所に帰って来たのはたったの1分で、本当に目玉ドコーを味わった二人。吉野に至ってはアラスカの方向に行ってました。
「本当に妄想が得意な変な人!気味悪いのよ」
「っていうか本当に軍人な訳?アホじゃないの?本当妄想お疲れ様でーす!」
「吉:今の言葉・・忘れたとは言わせませんよ?一応レコーダーにも記録させていただきました」
スーツの内ポケットから取り出されたそれを見て驚いた、確かにボイスレコーダーが握られている
そしてもう一つ、バッチリと警察手帳も握られている
「吉:この裁判が終わり次第、あなたがたにお話をしたいと思います。わかっていますよね?これは名誉毀損ですよ?違うか・・・脅しですかねぇ!」
(花:優子ちゃんのお仕事モードってこんなのなんだ)
(吉:まじでこういうのの相手したくないんやって、早よ席に戻ってくれや!)
法廷から出ようとしていた源一郎、さっきの光景を見てしまい怒り狂ってしまいそうだった
家族をその友人を侮辱したことを許せない。さっきまでの笑顔は消えていた
「源一:儂の花世に、優子に我が子・孫に何を言っているのだ?」
噛みつきそうになってしまう瞬間、開いた口が塞がらない
花世と吉野を守るかのように後ろから暖かく、悲しく見つめる黒い服を着た軍人がいる
ある日みた夢の中にいた、あの時の黒い霧の男
『??:花世を守るのは俺だ、血の繋がらぬ父親に似ようと真似する愚か者田中源一郎』』
「源一:お前まさか・・・・・」
俺なのか?
そしてそれは消えていた
だがそれと同時に源一郎・・・・・いや竹田は感じ取っていた。近くに傀儡がいる
そしてそれを操る人間がいる、考えられることはただ一つ
誰かがやられる
「白:この裁判、ぼくはどうだっていい。源一郎様を外にお連れさせることが最終目標。だがそうはいかないようだな。少し荒いけどやるしかないね・・・・・・・・」
そうでしょ?源一郎様ぁ?
長い長い裁判風景で筆者の方はめんど・・・じゃなくネタ切れしそうになりました
本当に
でも裁判シーンは次回ぐらいでおしまいです
次からバトって行きます
ようやく描きたいなって構成した所に行けるって感じです
次回予告
こんなことってあり得るの?わたし・・・・・・・死ぬの?
裁判は混乱していく
「池:なんだね君達は!!」
そして聞こえてくるのは軍歌と傀儡たちの足音
花世の目の前に現れた死という恐怖、迫り来る銃剣の光
「死・・・・ネ」
「花:助けて・・・・・・・ひいおじいちゃん」
「源一:貴様!!花世に手を出すなぁ!!!!」
そして繰り広げられる、本当の源一郎の姿
建御雷兵の本当の力、そこにあったのは
「白:源一郎様・・殺してぇ」
「竹:田中さん!!正気を忘れちゃダメだ!!」
「高:げんいちろ!!」
「小:元に戻って!!」
次回
ひいおじいちゃんと裁判(後段という名の暴走)
次回もお楽しみに
「源一:殺してやる!!!!!殺してやるぅぅぅ!!」
『??いい面になったじゃないかよ。なぁ俺?
夜中の投稿すいません




