23話 ひいおじいちゃんと裁判(前段)
今回は投稿を早くしました、というのも前回の投稿が遅くなった私用がまた近々あるので
少し早めに投稿しようと思った限りです
小説家になろうで絵文字を書くにはどうしたらいいのかなーなんていいながぽちぽちと執筆させていただいています。
ずっと気になっていたレトルトカレーを買えたので明日にでも食べてみようと思います
どうでもいい話
ゆっくりご覧になってくださいね
源一郎が裁判所に呼ばれた当日。やけに空が清々しかった、嫌なくらいに晴れるものだと空をにらみ裁判所の中に入って行く。怪しまれない様にいつもの格好ではなくスーツを着てきた源一郎。似合っています、そんなことはどうでもいいが、その入り口ではやけに人が並んでいた、
源一郎の事件を報道するニュースがテレビでポツポツと流れ始めていたのは知っている
住所不定、名前も不明ということで警察が逮捕したという様になっているがそれは白石が作った虚構であった。
警察はもうすでに源一郎をただの監視対象者という名のおおじいちゃん扱いになっている。吉野たちが監視している中でも品川警察署の人間が梅子を訪ねて来る様に源一郎も訪ねて来る。だいぶと前には警察署長が遊びに来たとも聞いたことがある。それくらいになんか近所のスーパーおおじいちゃん扱い
そんなことはどうでもいいのだがとりあえず不起訴なのに起訴されたということです。
「源一:して優子や、なぜ儂は堂々と表玄関から入っていけるのだ?一応は儂はだな・・・・のう?」
「吉:何にも悪いことしてないだろ?銃刀法違反は・・・してないし?ねぇ」
「源一:だがなー。まぁいい儂が赴くとしよう・・・・と言ったのだからな」
その先の言葉は詰まってしまう、裁判の傍聴席には倍率があり有名な事件であればあるほどその確率は高くなる。
朝方出発する前に休暇であった花世が見に行くと言っていたのを思い出しあたりを見回すと、整理券をなんとかして確保した花世がぼーっと椅子に座っている。
整理券を取るのに疲れてしまった様だ。二人は花世を囲う様に椅子に腰掛けて同じ様にぼーっとする
「花:ひいおじいちゃん、どうしてこうなったんだろう?私たちあっちゃいけなかったのかな?」
「源一:違うな、こうなることも奴にとっては計算のうちだったのだろう。それに儂もこうなるとは知らなかった」
「花:ひいおじいちゃんは悪くないのに・・・・・・」
その言葉が重く突き刺さってしまう、ここまで迷惑をかけてしまっていたのだということはわかってはいたが考えているよりも重く苦しかった。
今にも泣きそうな顔をする花世にそっと大ジジイはハンカチを渡してやった
「源一:済まないことをしてしまった、許せとは言わぬ」
うんとだけいうがそれ以上は何も言えなかった、思いつかないということではなくて苦しくてたまらない、そんな状況でも優子はただただ何も言わなかった。それが彼女なりの優しさだから
梅子に電話で話をする時間があったためか、今ある現状についてできる限りを話して見た
帰ってくるのはこの言葉
「梅:これが裁判なのですか!」
「花:これが今の状況・・・・・また連絡するね」
ふと顔を上げた時だ、慌ただしく源一郎の元に駆け寄る初老の男性がいる。カバンには資料やらなんやらが入っていて今にでもはちきれそうになっていた
その姿はすっかり元気を取り戻した竹田一検察官、いや弁護士だ
「竹:田中さん遅れてすいませんでした!思ったよりも道が混んでいまして」
「源一:いや、私もさっききたところなので安心してください。にしてもあれは一体なんでありますかな?やけに女性が多いという様な」
源一郎たちが見る先には源一郎の裁判を見に来ようと足を運んだ人間たちだがそのほとんどが女性だ。
中には子供を連れた女性もいる、泣いているのにもかかわらず手を無理やり引っ張ってきたらしい。
整理券を配る事務員も困惑している様子
「竹:あれは、白石君のファンですよ、最近多くてね。今回は特にだと思います」
「源一:なっていないな・・・・」
整理券が配られて少し経った頃だ、整理券の番号が呼ばれて行くのが聞こえて来る。当選券の番号が呼ばれている様だ
その中には呼ばれずに泣き叫ぶものや怒り狂うもの、様々いるが花世の番号が呼ばれずダメだっかなって言っていたが、事務員の人間が花世の方に駆け寄ってきてきた。
どうやら花世の番号を言おうとしたが思った以上に混乱しているためこっそりと渡しにきたらしい。
その事務員は源一郎の方をじっと見た後、顔を赤くしながらその場を後にした。
「源一:なんだ?」
「吉:まぁええんとちゃう?それよりもここから逃げたほうがええで。あたり券目当てで譲れ譲れってせがむ人間が出て来るな」
ほらよっと指差す先にはあたり券を狙う人間が花世の方をじっと見ている。よこせとばかりに
「源一:着替えもしたいしな、さぁ逃げようか」
ジリジリと詰め寄り出す人間たちから逃げる様に源一郎のために用意された控え室様な場所に通されそこで早着替えをしてみせる。
源一郎の戦闘服である軍服に着替えておいた、外からはバタバタと走り回る様な音が聞こえて来る。
小さな部屋の中で多くの裁判が行われ、始まりと終わりを繰り返していた様に察した。
源一郎の裁判自体は午前の最後の方。心の準備というものが必要だったぶん時間が後の方は少しばかりありがたかったが、源一郎の目つきが変わっている。
目が黄色く光っているのだ。
「竹:田中さん?目が・・・・」
「源一:ここにきて体が熱くなってきているのです。それに竹田殿が襲われる前に見た黒い緒の様なものがそこら中に張り巡らせている様でな。この部屋には巡っていないのだが、廊下とかが特にそうでな」
花世もそれなりの何かを感じていたらしい、むしろ吉野や竹田も嫌な空気を感じていていて裁判所の中に入った瞬間にそれを感じていた。白石の気配というよりも、もっと違う何かだった。傀儡の気配でもない何かの気配なのだがそれが何かわからない。そろそろ時間がと竹田が携帯の時間を見て四人は歩き出した。
指定された法廷に足を運んで行くに連れて空気が重たくなって行く。
途中源一郎と竹田とは別行動となったが隣には吉野がいる。それだけでも重苦しい、法廷までの重苦しい廊下が軽く感じ取れた。
「花:痛っ!!」
「吉:どうしたの花世?」
うなじのところに何か針の様なものが刺さった様な感覚に襲われた様な気がして、その辺りを触って見ると指に少量ながら血がついていた
花:怪我をした覚えなんてないのに・・・?
刺さった部分を吉野に見てもらう、そこには小さなトゲの様なものがあったがすぐに引き抜いたせいかトゲの様なものは髪に絡まっていた
「吉:トゲみたいなの刺さってたよ。にしてもおかしいなこんなのとこに植物なんて生えていないのにな」
「花:確かにおかしいよね・・・・・ひいおじいちゃん?」
花世が振り返ったその先には真っ黒な軍服を着て、白く透き通る様な肌が印象的な人物が立っている。
顔は確かに源一郎なのだが何かが違う。いつもの源一郎とは雰囲気が異なった源一郎がそこにいる。
そして気がついてしまった、
さっきいた吉野も周りにいた人々もいない、ここにいる源一郎によく似た人物と一対一の空間、まるで結界の中に二人だけの空間を作り上げていた。
「花:ひいおじいちゃんなの?」ゾクゥ
「源一?:さぁどうだろうな花世? それにしても大きくなったな。白石め花世の首にこんな細工をしようとしてくれるとは。黙らせてやるよ」
花:違う、この人は私が知っている田中源一郎ではない。
身体中の危険を知らせる警報がなっている、今すぐ逃げをと頭が身体中に指令を出している
それなのに、それなのに動けない。源一郎の様な人の目が花世を離そうとしない消して離れない様に見つめている。
「花:来ないで!!」
とっさに出て着た言葉、そんな風に言うだなんて思わなかった。ありえないと言うことではないが源一郎の様な人だって自分だって驚きを隠せていない
だがその男は笑っていた、面白そうに笑っている。だがその姿ですら怖くて仕方がない
「源一?:花世、もう来ないでは心苦しかったぞ。なぜ俺を拒んだ?まぁいいさ、あいつの腐った平和ボケもそのうち本当の姿に変わる。また後で会おう」
ハッと気がついた時には源一郎の様な姿をした人間は消えていたがやけに寒気がした。確かにそこにいて体が動けなかった、蛇に睨まれたカエルの様な気分でいた自分がいる
「吉:大丈夫?顔色悪いけど」
「花:ウゥン大丈夫・・・・それより早く行こうよ」
廊下の奥を抜けていき重たい扉を開いて部屋の中に入った。誰かに見られていると言う感じがする、さっき見た源一郎の姿をしたアレが近くにいるのかもしれないと思うだけでも
この裁判は最悪でしかなかった
用意された席以外は数人の記者と白石のファンを名乗る多くの女性、そして裁判のマニアなのだろうかそういった格好をした人物が数人。事件としてはマイナーな事件であるはずだが用意された法廷は思った以上に大きい。第二法廷と扉の上に設置されたプレートに見合うほどの規模だ
「ちょっと失礼」
「花:あぁ、ご・・・・・・ごめんさなさい」
声をかけられて見たその先にいたのは80代くらいのおじいさん。そんな風に見受ける人がいるがその人が何かに気がついたかの様に花世の方をじっと見つめ返している。
と思った瞬間だ口をプルプルと震わせてついていた杖を落として、突然敬礼をする。これは周りのいた人々も驚きを隠せず、突然おじいさんは泣き始めてしまった。
「花:あ・・・・あの!」
「いやはや、まさかこの様な場所でこの様な場所で巡り合わせがあるとは、私はあなたのおじいさんに・・いえひいおじいさんに命を助けてもらったものです。高木一等兵であります」
つまりはかつて源一郎が努めていた部隊の部下にあたる人物。
名前を聞いた瞬間、最初は同姓同名かと思ったそうだが実際に裁判所に足を運んでみてロビーにいた源一郎を見て驚いたそうだ。かつての、あの時のままの姿の人物が目と鼻の先にいたのだから。そして花世を見た瞬間、彼女はそのひ孫にあたると言うことを直感的に判断した。
運命のいたずらか検察官が白石であると聞いてあたり券をゲットしてきたという。
「吉:とりあえず、中に入りましょうか」
高木一等兵・花世・優子と言う順番に座ることになる。
少し部屋の中がざわめき始めた頃、まず初めに入って着たのは竹田弁護士。
席に座って深呼吸をするとフリスクを鞄から取り出して口に運ぶ。
大量の資料を机の上に置いて準備は万全と言いたいが傍聴席、花世たちが座る場所から少し離れたところにいる、女性たちの視線が鋭く資料で顔を伏せた
次に来たのは、選ばれた一般市民である裁判員を連れて来た裁判長・池田とそれを取り巻く裁判官二人。
席についてから池田は竹田に気がついて話をしだすがその内容は源一郎についてだろう。
「吉:口の動き方見て、不起訴が妥当なのになぜだ? って言ってたのかな。」
「花:わかるの?」
「吉:伊達に警察やってねぇよ。と言いたいところだけど。くるよ」
竹田が座る方向の反対側の扉が開き、登場したのは黒いスーツに透き通る様な白い肌。そしてテレビで見るあの男、傍聴席に座っていた女性ちが黄色い歓声をあげその場の空気が一気に湧き上がっていた。白石富治その人だ。
「白:今日は一段と人が多い様ですね?頑張ります。」
色めき立つ女性、白石の絶対勝利を見たいマニアたち、そしてその記事を面白く書こうとしようとする記者。白石の勝ちの方程式が完璧に出来上がった状態。そしてすでに裁判員裁判によって呼ばれた裁判員たちも本物の白石を見て興奮しているのだろう。口々に話し出す始末だ
ラチがあかない
池田が一つ咳払いをしその場が静まり返ったところで始めよう
「池:これより裁判を始める。被告人入廷」
竹田側の扉がギィィと重たい音を立ててドアが開こうとしているがあかない
「源一:おろ?・・・・・いかんな蝶番がバカになっているではないか」
「この法廷が一番古いのですよ。」
「源一:叩けば治る。斜め53度から安土桃山キーッッック!!!」イヒーーーーーー!!
説明しよう安土桃山キックとは!!
源一郎が考えた、壊れかけで動けない蝶番などの壊れかけた部品を叩いて直すという超荒治療的キックのことである。決して安土桃山時代に生まれたとかいうわけではない。
これが使えるのは創始者である源一郎とそれを受け継いだ孫の浩一のみ、このキックを使うにはイヒー!!という奇声をあげながらすると威力が10パーセント向上する・・・・・・とか言って見る
悲しみもー喜びもーみたいなBGMが流れそうですがドアを蹴ったことによってじじいの案件が増えたかと思ったのですがなんとドアが治りました
すごいね、叩けば治る!!
「源一:すまんな!だが元に戻った様だ」
「すいませんありがとうございます。とりあえず中に入りますよ」
花世、気を確かにもてなんて吉野が言うが待ったく無意味でしたとさ。
第一回開廷(ほぼ会話です)
「池:・・・・あのえっと、名前は?」
「源一:田中源一郎というものであります」
「池:年齢は?」
「源一:こう見えるが、105年は生きている」
「池:そうですか?それはそれとしてとして職業は?」
「源一:元大日本帝国陸軍、歩兵科、主に迫撃砲と小銃小隊に所属。時に砲兵、一度憲兵隊にもいたのだがほとんどは歩兵だ。今は自分の血の繋がりがちゃんとある家族の元で家業の手伝いだな。言い方を変えればヒモ野郎だ。情けないものでありますな。そうだこれ一応証明書としてだが陸軍時代の身分証明の手帳であります。これを出しておこう」
「池:そうですか・・・・・・・・・・・では田中さん、その机に置かれている宣言を読み上げてください」
「源一:うむ。私は・・・・」
宣言をしている最中、池田の視線の先にあるものが気になって仕方がない。それは竹田も同じであった様だ、ちらにと源一郎もその視線の先を見てみればやはり白石がいた。
笑っている、薄く笑みを浮かべなから頬を染めている
その印象を覚えながら白石を牽制しようとにらんでやろうかなんて考えていた矢先だ、後ろからの視線が強く刺さってくる。竹田がいる方に目線を送るとやはり後ろからだと言わんばかりに苦い表情を浮かべている。こっちも気持ちが悪いものだ
小声だがあえて聞こえるように、妄想癖?とか嘘つきお疲れといったことが聞こえてくる、マニアか何かなんて言われるとひどいものだ
宣言を終えて用意されていた席に着き、白石と面と向かう様に座る。両脇に源一郎を固める様に座る警備員だが源一郎がよく知っている人物だ。
二人ともマスクをつけているが、それも作戦。周りに聞こえぬ様に小声で話しをする
「源一:島津殿、浅野殿。今日はご苦労だが、似合っているな。さてと頼んだぞ」
「島:言われるまでもないです」
「浅:こちとらこの道のプロですからね」
「池:では、被告人田中源一郎に対しての尋問を行います。こちらに」
先ほどの宣言を行った机の前に立ち裁判長の顔をじっくり見る。
凛々しい姿から向けられる源一郎の目線から心の中に引き込まれそうになっている。
それは他の裁判官も同じの様な感覚だ。感覚も気持ちが良いものだった、今まで出会った被告人と呼ばれた人々とは違う曇りのない目だ。
軍人だからということではない、だが芯のある人間だということだけはわかる
「源一:ぬぅ?どうかしましたかな?」
「池:・・・・・すいません。では尋問を開始します、あなたには黙秘権がある。答えたくないと思えば答えなくて結構です」
「源一:・・? 黙秘権・・・・っか、いやぁ昔とは違う様だな。覚えておきましょうぞ」
銃刀法違反から。専攻 検察官・白石富治
「白:被告人、田中源一郎は不当に拳銃及び帯刀をしていました。それを近くにいた高校生に見せつけて脅していた
ということです
決定的な事象としてはこの前、竹田元検察官の取調べの最中に暴れまわる検察官に対して持っていた刀で応戦したということです。認めますね?」
「竹:異議あり!裁判長異議を申し立てます、検察官の言動は明らかに斡旋的に被告人に対して質問を行なっています。」
「池:弁護人の意義を認める」
「源一:これテレビで見たことある〜!」
「竹:田中さん興奮しちゃだめです」
だがそんな姿を見ても白石の手は止まることはない
「白:質問を変えます。被告人田中源一郎氏が所持していた拳銃、これに見覚えがありますね?」
「源一:知っているとも、南部14年式拳銃だが・・・いかんなこれは今、この場にありますかな?」
「白:なぜですか?これに対して何らかのやましさがあるからなのではないですか?」
「源一:違うな。それ、今安全装置をかけたままだ、だとどうなると思う。中の装具に圧がかかってやがて暴発を起こしてそいつを持った誰かが怪我をして、手が木っ端微塵になるぞ」
平然と言ってのけたことにその場所にいた全員が凍りつく
木っ端微塵という言葉に全員が身構えてしまい裁判官たちもその唾を飲み込む
この場に源一郎が持っていた拳銃がこの場にあることを言っているようなものだった。
図星とも言えるようなもの、だが白石の表情は全くもって変わらない
源一郎がその顔を見た時にやはり思ったのだ、こいつは本当に白石富治そのもの。この話をしても決して動じないのは軍人として知っているからこそ動じないのだ
「白:裁判長、被告人の持っているものかどうか確認のためこの場に提出することを申請します」
「池:検察官の申請を認めます」
源一郎の目の前には、白石が透明な袋に入った源一郎のものである拳銃が机に置かれた。それを見ながら持ってきておいた白手袋をはめてそれに手をかける
だがその手がピタリと止まってしまう、何かに気がついてその手が止まったしまったようだ
「源一:・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「白:どうしました?あなたが言ったことですよ?それともこの場で証拠の隠滅を図ろうとしているのですか?」
「竹:異議あり!白石検察官は被告人に対し脅迫的な言動を・・・・」
源一:大丈夫、少し考えただけだ!
この一言で白石側が持っていた有利という雰囲気を源一郎はピシャリと押さえ込んだ、源一郎は拳銃を手に取り、まじまじと触ったことによって今もっている拳銃の本当の姿というものを捉えたらしい。それを知ったためか銃口をこめかみに当てて笑ってみせる
「源一:これ実に面白いな。どれ一発ひいてみるか」
「花:え?」
「竹:何をバカなことを言っているんですか!!」
「白:バレた?」
源一:せーの!!
バァァァァァァァァン!!!!
「源一:・・・・・・ということだ。裁判長殿。私が握らされたものは偽物であります。つまり私が言いたいのは今この場に出されたこれは私が所持したものではなくよく似せたものです。」
「池:どうして偽物だと?それにこの事件との関係がからないのですが?」
「竹:まさか、証拠であるものが偽物とすり替えられていてそれを写真を見た時に判断したと!?・・・・・あ。私
が刺された時に使っていたものが違う・・・・・白石検察官あなた一体何をしたんですか!?」
「白:私はたしかに本物の証拠の物品をここに提出しました、それにれがどうして偽物になるのでしょう?あなた方がすり替えたのでは?」
「源一:それは無理な話だ白石検察官殿。これは私のものではない、なぜかって?拳銃や小銃には全て番号が書かれているのは知っているだろう?これは儂が拝命した物品ではないのですよ」
「竹:裁判長、こちらにも提出したい証拠があります、提出を申請致します」
「池:申請を許可する。一体弁護側は何を出したいのですか?」
そこにあったのは警察が調べた資料とともに源一郎が竹田を助けるためにあの聴取の中で行われた戦闘行為に使われた38式歩兵銃を提出する
その姿を見て花世や優子、いや源一郎の味方である人物たち全員が気がついた。さっき源一郎が握らされた偽物の銃とは違う。重すぎるくらいの重みがあり鈍く光る鉄が本物だ。
「竹:田中さんに聞きます。これは一体なんでしょう」
地面に置かれたそれをみるとにこりと微笑み「失礼する」と制帽を深く被りそれを手にとって銃を持った状態で休めの状態でいる
「源一:これは38式歩兵銃であります。おかえり相棒。少し痩せたか、なんてな」
「白:あ・・・・・・あ・・・・・・・あ」
「源一:私があの場所で使ったのはこの歩兵銃であります。拳銃はあくまで自決用、よほどのことでは使いませぬゆえ」
みんな何が何かわかっていない。だが白石を応援する女性たちだが源一郎に対して今すぐに罵倒してやろうかという意気込みだが花世たちだけが冷静だった
「花:どういうこと?優子ちゃん」
「吉:自殺用の拳銃を使うのはよっぽどの時、確かに源一郎じいちゃんは高校生との対峙した時にはあの銃は一度だけ、神田輝樹くんが傀儡に憑依っていうことをされた時自分の手を緩衝材にして傀儡に対しての発砲のみ。
じいちゃんはそれ以外の戦闘行為の際は、軍刀で鉄門の鍵を破壊した時だけで、あとは格闘での攻撃のみ。
それに竹田弁護士を助ける時に使ったのは歩兵銃だけ、
それに襲った犯人である松原検察官には何も凶器を向けていた証拠はない。誰一人としてそれを向けてもいない。もっともらしいことを言えば軍刀をちらつかせながた歩いていたりそれを誰かに怖がらせるようなことなんてもしていない。不当に持っているなんて証拠は何一つ言ってない!」
「花:つまり・・・・・拳銃を使った証拠がない」
「吉:そういうことだよ。竹田さん今それに気がついたんだよ。拳銃を使っただなんて証拠はないんだよ、神田くん
のケース以外にそもそも神田輝樹くんには撃たれた傷がない!」
「花:何この銃刀法違反に関して言えばじいちゃんはマッシ・・・」
だがそこから先の言葉が出ない、熱狂的な白石のファンと思える女性軍団たちが花世の方を睨みつけている
感づかれたか?
自分の身内だということを知られてしまったのか。
隣に座っていた高木元一等兵ですら嫌な汗をかいていた。
「白:次はこっちの番だ・・・・・・あぁぁ!!憎らしや田中源一郎さまぁ!!」
すごく長いですね。ひいおじいいちゃんが気付いたことはなんなのでしょうかね?
よく偽物だとわかりました、長年使っているからこそわかったのでしょう
でも安土桃山キックは我ながらなんでこんなの思いついたんだろうと思いました
もの叩いたからと言って治りませんから、むしろ壊れてしまいますから
よいこのみなさんは真似したらダメですよ
次回予告
銃刀法違反については、源一郎側の有利であったが次の暴行罪に関して言えば
白石の優勢が見え隠れしている
「白:高校生たちに対してあなたは殴る蹴るの暴行をしていますね?」
「源一:あれは暴行ではない、ただの喧嘩だ」
源一郎は喧嘩というが白石が呼んだのはその場所にいたのはあの喧嘩騒動の中にいた小川さきと高田千佳だった
「白:それでは小川さんあの日、あったことを話してくれるかな?あの時彼は君たちに暴行を働いたのかな?」
「小:げんいちろは何もやってない!」
「白:高田さんは、彼が君の友達に何をされたのか覚えているかな?」
「高:げんいちろのこと疑ってんの?バカじゃない?」
それですら白石にとっては源一郎を攻撃する材料になっている、高校生たちの言葉は裁判長に届くのか
「源一:一応目上の人間なのだから敬語を話しなさい」
「「小・高:げんいちろは黙っていて!!・・・ごめんなさい」
「源一:今のオナゴは気が強いのう」
「竹:今の女の子は強いですよ。」
(花:デジャブ・・・・なのかな?)
(吉:女子高生は強いっと・・・・警察はいらへんかな?)
源一郎を問い詰めようとする白石に加勢するかのようにそれは起きてしまった
休廷中に起きた最悪の事態
「あんなのの肩入れするとかバカじゃない?っていうかあんたの親変な格好してるのね。リクグン?グンジン?妄想がお得意なのかしらね?」
「白石検察官のことが最後に勝つのだからあなたも白石検察官を応援しなさい。っていうかあそこにいる人の子供か何かかしらね?親が親なら子供も子供ね」
「花:(メダマドコー!)」
「吉:(メダマドコー!!その2)」
第二ラウンドが始まる
次回
ひいおじいちゃんと裁判(中段)
「源一:儂の花世に、優子に我が子・孫に何を言っているのだ?」
次回も続く・遅くなったらすいません




