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19話 ひいおじいちゃんと軍神モード

なんだかんだ言って夏ですね

この前蝉に飛鳥文化アタック決められてしょげてます

なんでこっちくるんだよって言いたくなりました

ではごゆるりと

 検察庁に連れらえ、取り調べを受け運命が下される前にして突然現れた敵。


さっきまで現れなかったはずの天井の黒い絡まり。


異常なまでの殺気の塊。

うねうねと動く天井の黒い塊のような触手に触手に操られているのか、四つん這いになり異常なまでの跳躍を見せつける検察官。助けを求めたいところだが深手の傷を負った検察官武田とその武田を救おうと意地を見せる助手の新庄、それに怖がって動けなくなってしまった警備員。2対1そしてこちらにはハンデが。

相手が悪いが源一郎は余裕を浮かべるように微笑んでいた。



「源一:あまりここでは暴れたくないものでな・・・・・だが少し試して見たいことがある。創真から借りた漫画という本に書かれていたものだ」



両手にはめていた白い軍手を外し、右親指の腹を思いっきり噛んでことで血が出始める。そのまま両手をパン!!っと大きな音がなるように合わせてそのまま地面に手を落とす。

そのままゆっくりと両手を持ち上げると奇妙な模様と火薬が混じったような白い煙が立ち込めてあるものが現れた。それを見て源一郎は愛おしそうにそれを手に取る


「源一:待たせたな!相棒よ元気だったか?」



木製で出来たそれは遠くから見ても年代を重ね重厚感がある、そして源一郎が手にとってわかる通りに愛着が染み込んでいる。それの先には鋭く光を放ちながら存在感を示している

待たせたと言うだけあってか源一郎はそれを片手ながら回して見たり空中に投げては捕まえてそっと木製の一番面積が広い部分を地面につけた。


「源一:新庄殿、これは何かわかるかな?」

「新:いえ・・・・・・何も」



古いものは知らないかと小声で呟くと片手でヒョイっとそれを持ち上げた。軍刀を口に加えてもう片方の手を銃身に添える。

四つん這いになっていた検察官と思うものは口から黒い液体を垂れ流しながら源一郎の目の前に踊り飛び出る!!それと同時に天井にいた触手のようなものも一気に源一郎の胸に飛びかかってきた!!


ズダダダダダダン


何かが炸裂した音の後から聞こえてきたのはボトボトボトボトっと何かが落ちてくる音。そして思いっきり地面に何かを叩きつけたような鈍いドゴッ!!と言う音のみ。



とっさに目を閉じてしまった新庄が目を開けると触手のようなものは細切れになり、検察官も寝転がるように伸びきっている。源一郎は不敵に笑いながらそれを片手で持ち上げながら肩をポンポンと叩いている。その時の目は人ならざる者の目、宵闇に美しく光る金色の目が二つ。だが検察官が伸びきっていたも天井の触手はまだまだ健在だ。細切れになった触手だったものが天井の本体とくっついて復活してしまう。そしてさっきよりも太くてもっと気味の悪いものになっていた。



「源一:あのカエル人間はもういいだろうが、厄介なのはこの天井にびっしりいるものだ。これじゃあラチがあかん」


そう言いいながらも笑っている、どこか余裕があるような。だがその微笑みはやがて確信に変わっていく、下手にバカスカ何かを炸裂させているわけではないようだ


「源一:これは38式歩兵銃と言ってな。大戦時に使われて代物だ。それにこれは儂のみが使いやすくできるようにいじってあるのだよ。弾倉を堅固に固定させ過ぎていてそう簡単には取れぬ、その分突撃攻撃は得意だ。それにこいつももうすぐ倒せるさ。逃げる準備をして待っていろ」



何かを確信した源一郎、早速その行動に移すため腰に吊り下げていたカバンのようなものから箱を取り出し中身のものを取り出す。そしていそいそと何やら準備を始める。

新庄は最初源一郎が何を企んでいるのか全く理解できなかった。箱の中身もそして源一郎が今から何をしようとしているのかも。

軍刀を納刀し空になった弾倉を取り替えてもう片手に拳銃を持ち、準備は整った。あとは源一郎の言っていた考えが本当に実現するかどうかだ。




触手が源一郎の四方八方から突き刺さるように飛び出てくる


それと同時に気を失っていたカエル人間も源一郎の胸に飛びかかる


しかしそれを待っていたのさ



源一郎もその触手の攻撃をするすると抜けて先にカエル人間を蹴飛ばし気を失わせてから触手の攻撃をスライディングしながら歩兵銃と拳銃を用いて耳障りなロックを奏でる。

案の定地面にボトボトボトと落ちて再生しさっき以上に太くて強そうな触手になる。だがそれが源一郎のいう好機につながるのだ!!


「源一:痛いのぶっ食らわせてやる!」


パチンっ!と指を鳴らし目が怪しげに黄色く光る


グギャァァッッッァァぁっぁぁぁッァァァッァァァァァァァァぁぁぁ!!!!!!!!!!!


轟々(ごうごう)と音を立てながら天井にいた触手とカエル人間そして新庄たちを一気に青白い炎が部屋ごと包み込んだ。触手の呻きごえのようなもの検察官が悶え苦しむのに対して新庄は決して苦しむ表情を浮かべない。その反対に暖かくどこか守られているような、小さいときに味わった父親の温もりを感じている

ふと竹田の方を見ると顔色がさっきよりも血色のある色になり、上着で抑えていたキズ口も大した大きさではなく出血はもうすでに止まっていた。




「竹:新庄君、どうなっているのだね?」




弱々しい声をしているが刺された時よりかはおかしなことに元気な声に戻ってきている


「新:どうなっているって状況じゃないです!田中さんが・・・・」

「竹:やはり・・・・・・・警察の調書は偽造ではなかった。彼は本物の日本兵だ。そしてサイボーグのようにされ

てしまった。」


音を立てて燃え盛る触手の焼ける煙の中に美しく怪しく光る目が二つ、それがこっちをじっと見ている。全く敵意はないがどこか異質な存在、だが怖くはない。守られているような



気を失っていたはずのカエル人間は元の姿である黒いスーツに白いシャツを着た検察官の姿に戻っている。そして何が起こったのかわかっておらずあたりをしきりに見渡していた。

そして源一郎を見て怖気付き腰を抜かしたがその姿に見とれていた。カッコがいいとかではない。ただ助けてもらった恩人が優しそうに微笑みを浮かべて立っている。



「源一:しっかりわしの方を見ているな?もう大丈夫だ!!」

「新:それにしてもさっきの箱は一体なんですか?嗅いで見たらいい匂いがするのですが



地面に置かれた箱を拾い上げるとやはりそこからいい匂いがする。梅の香りが。大切にされている証しなのかもしれない、その箱は質の良い桐でできている。

新庄が箱を拾い源一郎に返すとその箱の中身を開けて見せた、紫色の小さなの布に包まれてそれを開けるとこれまた小さな小瓶の中に透明の液体が入っている。


「源一:これは儂の妻が送ってくれた梅の香でな。あまりつけすぎるときつい、さらにいえば敵にも見つかってしまいかねない。だからほんの少し手に取ってつける。いい匂いがするのはこれのおかげ

これには少し梅の油が入っていてな。それを銃剣と弾に少しつけた。後、儂のそでの中に巻きつけていた糸にも塗ったのだ。そしてあれを燃やしたというわけさ」



源一郎が袖を捲ると包帯のようなものがきつく巻かれその上には透明な釣り糸のようなものが巻かれている。天井に残る弾痕だんこんを見て見ると焦げているが確かに透明な糸が垂れていた

触手を葬る前の下準備として油を塗って弾丸に細工を施した、攻撃をしたのはある意味では陽動作戦で本当の狙いは油が染み込んだ糸と銃弾を元にして燃やす作戦ということ

銃剣にも油をつけていたのは糸に染み込ませた油が足りなかった時の保険。もっと言えば直接天井にさして燃やす予定も兼ねていたということだった


「源一:時に竹田殿。傷口を見せてはもらえぬか。軽くだが処置を行いますので」


やはり竹田の傷口は見ても小さいものだった、触手かカエル人間のあの禍々しい液体が毒のような役目を果たしていたのだろう止血できないような作用を持つものを含んでいた。

幸いあの検察官の理性が残っていたのだろう、深くさしていなかったのが良かった。カエル人間とかした検察官も何かを思い出したかのように驚きその場で小さく泣きすすっている



「・・・・自分がやったのか・・・・・俺は悪くない。さっきまでなんで竹田検事の部屋にいたのかわからなかったんだ・」



軍人を竹田検事の部屋まで送った後、別件と称して呼ばれてその人に会いに行って話をして、自分のデスクに戻ろうとしたんだ。でも気がついたらここにいて手に剣を握っていたし

腹が痛いし、なんでか軍人が立ってるしで訳がわからなかった。でも思い出したんだあの時、うなじに何か刺さった感覚があったからそれを取ろうとしたら自分が自分じゃなくなって



「竹田検事に自分はなんてことを・・・・・・・・・」



声をあげてなく姿が痛々しかった、この検察官も竹田ことを信頼し尊敬もしていたのだ。その尊敬する竹田に対して凶器を向けたことに自分が許せなかった

応急処置を終わらせて源一郎はうなだれる検察官に歩み寄りそっと抱きしめた、変な意味ではない。大戦中に同じような光景を何度も見て着たからこそ自然と体が動いた


「源一:悔しかったのだな。許せないのだな。今はたくさん泣きなさい。誰も咎めたり、罵倒などしない。お前さんも被害者なのだ」


声をあげてなく姿が苦しい胸の内を示しているのだが、新庄は全く違ったことを考えてしまっていた。

パパみとバブみがすごいと思うっときちっとしているだろう性格とお父さん感溢れる感覚。割り切るのが早く、怒るところはきちんとどう悪かったのか叱ってくれそうだしその後なんだかんだ言ってフォローしているだろう。叱るときも人が見ている面前ではなく席を変えてくれそうだ。たくさんの部下を従えて戦ってきたからこそ、そう言った配慮をするのが上に立つもの責務なのかもしれないが

パパァ〜!!って叫びたい。パパにしたい人ナンバー1だ。むしろ理想の上司のような

同時に突っ込みたい、パパん感出してどうする?今さっきまでの取り調べはどこに消えた?んんんんん??


そんなことは知らず何度か泣きじゃくる検察官を撫でてやったがうなじの少し下に黒くてポツンと何かできもののようなものがある。

最初はただの黒子ほくろか何かと思っていたが違う。


それが時よりビクッと動いている、皮膚にめり込み、検察官の動きが弱くなり様子を伺ってみれば顔色が悪くなりぐったりとし始めていた


黒子のようなものは竹田を襲った毒と同じ。黒幕が仕組んだ証拠の隠滅を行おうとしていた。



「源一:儂としたことが!新庄殿手を貸してくれ!そして警備の・・・・名前は?」

「警:佐藤です。すいません怖くて失神してしまったみたいです」

「源一:致し方あるまい!だが今は手を貸してくれ!!この者の体を押さえつけていてくれ、荒治療になるぞ!」



何が何かさっぱりだったが新庄は源一郎に言われた通りに検察官の体をうつ伏せにして身体中を押さえつけ警備員である佐藤は外に出て救急車と応援を呼びに行った


華奢な体つきだが格闘を行なっていたのだろう、新庄の手の甲には高校生軍団の坂本と同じような傷がある。


「源一:儂の声は聞こえておろうな!すまないが名を教えてくれ!」


「ま・・・・・・・・・つ・・・・・・・・ば・・・・・・・ら・・・」


「源一:松原殿!いいか荒治療になる。口は閉じておけ!!舌は噛むなよ!!」



黒子のところの周りが異常なまでに炎症を起こしたかのように膨れ上がっていた。腰に吊り下げたカバンから小型のナイフを取り出し刀身に青白い炎を当てて赤くなるまでじっくりと待った



「源一:体を抑えていろ。行くぞ」


ナイフの刃先を少しだけ当てた瞬間だった


ギィィィィィィィィィぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!

ギュァァアァアアァァァァァァぁっぁぁっx!!


耳が潰れるような感高い異常なまでの奇声。そして黒子は異常なまでに動きだしたと思えばそれが風船のような大きく大きく膨れ上がり出す。


イィィィィィイィィィぃぃぃぃイィィィィダァァッァァァァァァァァぁぁぁぁぁっぁッァ!!!!!!!!!


それと同時今までぐったりとしていた検察官である松原が苦痛を訴え暴れ出した。痙攣を起こし人の力とは思えないくらい暴れ出し新庄が足を抑え込むので必死だ!


だがそれにかまわずナイフを異常なまでに膨れ上がったそれに突き刺した。そこから血とヘドロのような腐ったような匂いが立ち込める。



一度ナイフを手放し分厚いガーゼのようなものでそれを新庄の口と鼻を覆い源一郎も同じように鼻と口を覆う。


決意が固まったようで一気にナイフを抜き抜いた先から一気に手を突っ込んで思いっきり破るように目一杯裂いた!


一気に腐臭と目をつくような刺激が立ち込め排煙装置を起動させた。みるみるうちに風船のようなものは小さくなりぽろっと小さな何かが地面に落ちた。


ヒルのような気持ちが悪いものだった。

それを源一郎は指で潰して涼子からもらった小さな小分けにできる袋に入れ、新庄に手渡す。



「警:大丈夫ですか!!救急隊を呼んできました!」



警備員の後ろにはストレッチャーや救命の道具を持った救急隊員が構えていて、源一郎の監視をしていた刑事軍団もなだれこむように入ってくる。


その後ろに会いたくない人物が立っていた。


さっきまで落ち着いていた竹田が異常なまでに顔を強張らせ何かを察知したのか新庄もピタリと動かない



「??:何事ですか?被疑者が暴れたのですか?それとも?」



部屋に入ってきた人物、刑事軍団が敵意を見せている人物。色白で背が高く黒いスーツをまとい中性的な顔立ちで俳優にでもいたら世の女性たちは黄色い声援のようなものを上げるだろう


そして源一郎がかつて一番警戒し今もなお憎み続けている存在。普通生きているはずがないと源一郎が考えてしまった存在


「竹:白石・・・・・・富治検事」

「白:竹田検事どうされたのですその怪我。まぁそこにいる被疑者にでも刺されましたか?」


小声でだっさっというのが聞こえ抑えていた検察官から離れて荒く息をしながらいいよろうとした新庄だが、源一郎に止められた

なぜ!っと振り返ろうとした時に新庄は絶句し背筋が凍り出す。目に光がない、異常なまでに冷徹な目つきでこめかみの血管が浮かびその右手には血がダラダラと流れる一歩手前くらいまでに握りこぶしを作っている。冷静な表情を浮かべているが相当までに起こっている。




「源一:これはこれは検事殿?あなたの名前は今や知らぬ人もいないと思いますが、ひとつお伝えしておきましょう、竹田検事は素晴らしい人ですそれに丁寧な取り調べでしたよ。それに誘導尋問などしておりませんでした故そこは何卒。ですがあまり目上の方を蔑まないほうがいいかと、ご忠告程度に」


「白:いえいえ。私も竹田検事を尊敬していますよ。ですが・・・・ね。あなたの取り調べは私が引き継ぎます。まぁせいぜい面白い言い訳でも考えてきてください」


「源一:ははぁ。面白い言い訳ですか・・・・・舐めんな小僧」



「白:後は優秀な警察の方にお願いしましょう。それでは田中源一郎さんマタアイマショウ」


不敵に微笑みながら白石は部屋を後にした。救急隊員に運ばれて竹田と松原検察官はその場を後にする。

そして竹田が部屋を出るまでに源一郎と話がしたいと言って救急隊員に無理を言って搬送を止めてもらった


「源一:話とはなんでしょう」


「竹:あなたのことを最後まで取り調べができずすいません。私も一応定年です。その後の生活として私は弁護士をしようと思っています。この怪我救急隊員の方の話だとすぐに治るそうで、そこでなんですが

あなたの弁護をさせてほしい、あなたの無実を証明させてください」


「源一:しかし!」


「竹:私はあなたに助けていただいたのにお礼ができないなんて。私にその恩を返させてください」

ふふふとにこやかに微笑みながら竹田はその場を後にする。そして白石との戦いは始まった


「白:源一郎様、そんな風に見ないでください。あぁ身体中が熱くなってきました。もっと感じさせてください。愛させてください、いいでしょ?」






やーっとこさ出てきました、白石富治。

白石と源一郎の対決をごゆっくりとお楽しみくださったのならば嬉しい限りですが

白石の罠は何か気がつきましたか?

これから血生臭くなっていけたらいいなと思います。よろしくお願いします

次回予告

一旦家に帰ってきたジジイ。家族に白石について話すことを決意する

だがそれと同時に田中一家に危機が及ぼうとは知らずに、

一度動いた歯車はもう止められない

次回

ひいおじいちゃんと終わらぬ戦い


「源一:花世。創真。聞いてほしいことがある」

「花:もう止められないんだね」

ゆっくり見て言ってください

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