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~記念の作品

彼は往く

作者: RYUITI
掲載日:2013/06/19

煌々と。

辺りを照らす焔と共に紅の弓矢が辺りに舞う中、彼は往く。


混沌と。

大きな闇、穴が世界を覆っても、ある詩人のように彼は往く。



歴史がどんなに残酷で有れど、

望んだ者の詩を薔薇に変えて、

いつか目覚める者に思いを託す。


白き鳥と共に彼は往く。


死がどれ程の時を蝕もうとしても、

想いは消えない。

砂が落ち、焔が消えたとしても。


夜空に舞う蝶と共に彼は往く。


忘却が喪失を水底に沈め、

喪失がさらなる忘却を生み出そうとしても、

大切な者への想いは届く。

失われた詩が辿り着いたように、

求めた彼女が答えてくれたように。


澄み渡った空を見上げて少年と共に彼は往く。


第二の歴史が獣と共に生まれた。

約束を荒らし、想いを切り離し、

目的のために焔を屠るものが現れたとしても、

二つの境界線の先に――

生まれてくる世界は存在する。


終わりのない歴史と白い鳥と共に彼は往く。


二つの意思が交じり合い楽園が開かれる。

幾度と無く継がれる想い。

時がどんなに経とうとも、

心は、求めるものは変わらない。


楽園に吹く風を背に受けて彼は往く。


焔を灯した物語が意思を持ち描かれる。

朝と夜を彷徨う焔。

居場所を探す双子の人形。

幾多の想いと焔の明かりを宿しながら、


大きな書物を抱えて彼は往く。


運命が動き始める。

有る者は抗い、

有る者は従い、

有る者は知らぬまま。


運命の糸を紡ぎながら彼は往く。


ヒカリを集めた童話の頁が開かれる。

いくつもの記憶、

いくつもの記録、

咲く事のない薔薇があったとしても、

その先にはきっとヒカリが――


闇が明けた路をしっかりとした足取りで彼は往く。


彼は様々な路を歩く。


そんな彼に、

今は唯一つの言葉を。


生誕おめでとうございます。

そして、貴方に計り知れぬ感謝を。


6/19






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