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間章 ―ユイラ―
「ねえ、モラール。勝負しようよ」
トンッと、ピアノの椅子から飛び降りる。
その拍子で床に散らばっていたトランプが舞った。
「殺した人数が多いほうが勝ち、どお?」
大鎌の手入れをしているモラールの顔を覗き込むようにして言った。
「勝者には何かあるのでしょうか?」
「うーん。最後の一人を殺して良い、とか」
「かしこまりました」
モラールが少し楽しそうに口元をほころばせた。
「じゃ、決定ね♪いってくるねー。……あ、モラールはここに残っててね」
「え、それはお話が違いますよ、お嬢様っ」
モラールをそこに残したまま、銃を持って廊下に飛び出した。
階段を下りてくる生徒が視線に入る。
「1人目発見♪」