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怪物があふれるようになった地球で生き残る、全てを見通せるようになったこの目を使って  作者: よぎそーと
5章

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81 平和のため、怪物を殲滅する

 空が地表を覆い尽くしていく。

 怪物は居場所を失う。

 人々は怪物から解放される。

 ようやく居場所を見いだした人々は、空の下で平穏を取り戻していく。



 取り戻すというよりは、はじめての事になるかもしれない。

 人々は怪物の中で虐げられてきたのだから。

 有史以来、人類発祥以来。

 あるいはもっと前から。



 そんな人々は、空から降り注ぐエネルギーによって満たされていった。

 空腹をおぼえず、細胞の隅々までエネルギーがいきわたる。

 このエネルギーが眠っていた能力を引き出していく。

 その中で、人々は穏やかな日々をおくる事が出来た。



 暢気。

 そういって良いだろう。

 のんびりと、何も考えずにいられる。

 何かに追われて生きる必要もない。

 危機におびえる事もない。

 やりたい事があるならやっていく。



 ただ、そうも言ってられないのが現状だ。

 まだ怪物は生き残っており、常に人々を脅かしている。

 まだ残ってる大地の領域の中で苦しんでる者達もいる。

 これらを救いに行かねばならない。



 救い出された人々は動き出す。

 かつての自分たちのように苦しんでる者達の所へ。

 今度は自分が救う側になるために。

 そして、危険な怪物共を根絶やしにするために。

「もう二度とあんな連中の好きにさせるか」

 二度と脅威にさらされない為にも。



 イツキ達の動きは拡大を続ける。

 怪物は居場所を失っていく。

 怪物側からの反撃もあるが、それも長くは続かない。

 仮に大地のエネルギーが復活しても、次の瞬間には潰されていく。



 強力ではあるがエネルギーでしかない怪物は分が悪かった。

 より大きなエネルギーがぶつかれば、その衝撃で分散してしまうのだから。

 肉体があれば、エネルギーに耐える事も出来るが。

 そんな肉体を持つ怪物は少ない。



 仮に肉体を持ったとしても、今度はエネルギーを制限される。

 肉体におさまる程度のエネルギーしか使えない。

 下手に大量のエネルギーを使うと肉体が壊れてしまう。



 肉体がエネルギーになじめば多少の無理は出来る。

 しかし、そうなるまでには時間がかかる。



 このため、肉体を得た怪物は弱い。

 超能力に目覚めた人々によって倒されるくらいには。



 では、肉体が怪物本来の力に耐えられるほど強くなったらどうなのか?

 それでもやはり分が悪い。

 超能力に目覚めた人々も、やはり強力な力を使う事が出来る。

 怪物が本来の力を発揮できるといっても、人々もそれは同じ。

 戦えばどちらが勝つかは分からない。



 これだけではない。

 肉体を得たことで怪物はエネルギーへの抵抗力を手に入れる。

 しかし、同時に肉体の維持のために力を割り振ることになる。

 これが怪物本来の力をそぎ落としていく。



 エネルギーとしての、霊魂としての存在を消さないために肉体は欲しい。

 しかし、肉体を得ることで弱体化する。

 こんな問題を怪物は強いられる事になる。



 それでも肉体を得ることを選ぶ怪物もいる。

 天空のエネルギーに対抗するために。

 だが、それも人々の抵抗の前に粉砕される。

 怪物に脅かされる事の無い日々を求めた者達に。



 討ち取られる怪物は、何とか手にした肉体すら粉砕される。

 そして再び霊魂に戻り、天空のエネルギーにさらされる。

 その中で怪物は滅びていく。

 存在そのものをかき消されて。



 そして、怪物が消え去った後で。

 人々はようやく平和に生きていく事が出来るようになる。






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