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怪物があふれるようになった地球で生き残る、全てを見通せるようになったこの目を使って  作者: よぎそーと
5章

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80 怪物は恩を感じない、怨を抱く

「ここもか」

 毎度の事とはいえ、ため息が吐き出される。

 新たにひろがった天空の領域。

 その中にいた人々の救出。

 ここまでは良い。

 だが、多くの者達はたいてい悲惨な事になっている。



 怪物が支配していた領域である。

 そうでない者達は悲惨な事になっている。



 奴隷。

 一言でいうならこうなる。

 怪物や怪物になりうる者達に虐げられる。

 たいていの場合、人間はこういった扱いになる。

 男は暴行を加えられる。

 女は犯される。

 これが大地の領域で起こってる事だ。



 こうなる前に救いたかった。

 救えないまでも、すぐにでも助けたかった。

 しかし、それは難しい。

 仲間の数が十分でなければ、攻め込んでも返り討ちにあう。

 そうなれば、戦力を無駄に消耗するだけ。



 やるからには、確実に。

 絶対に勝たねばならない。

 だからどうしても動きは鈍くなる。

 やむをえない。

 とはいえ、納得出来るものでもない。



 嬲り者になってる者達を放置する。

 最終的に助けるにしても、それまでは手も足も出せないでいるのだから。

 これで良いのかと問われれば、そんな事は無いと言うしかない。

 虐げられていた者達からすれば、慰めにすらなってないのだし。



 だからイツキ達は出来るだけ早く動いていく。

 救出した者達の能力を引き出し、戦力としていく。

 増えた人々を用いて、天空の力を引き込む。

 大地の領域を削っていく。

 虐げられてる者達を救っていく。



 人々を解放すればそれだけ戦力が増える。

 この戦力を使ってイツキ達は更に多くの人々を助けていく。



 天空の力を呼び込めないまでも、人々を救いに出向く事もある。

 少数で大地の領域に入り込み、とらわれてる者達を助けていく。

 大地の力が噴出する場所の外へと誘っていく。

 偵察も兼ねたこの行動で救われた者も多い。



 そして、怪物を殲滅していく。

 呼び込んだ天空のエネルギーで大地の力を消滅させていく。

 害にしかならないこれらを消し去っていく。

 根絶やしにしていく。



 生かしてはいけない。

 怪物は生きてる限り危害を加えていく。

 被害を増やしていく。

 そのような存在だから怪物なのだ。

 だから容赦しない。

 情けなぞ欠片もかけない。



 当たり前だろう。

 優しさにつけ込むのが怪物だ。

 恩などこれっぽっちも感じない。

 むしろ、優しさや慈しみにいたわり、これらに怨を抱く。

 恩と怨。

 同じオンと呼んでも意味は真逆。

 怪物は怨念の方しか抱かない。



 慈しみやいたわり。

 これらは他者への施しだ。

 この施しをもたらされた怪物は、自分がさげすまれたと感じる。

 施しとは強者が弱者にもたらすもの。

 見下した相手に与えるもの。

 だから自分は見下されてる、怪物はこう考える。



 だから慈しみやいたわりを嫌悪する。

 優しさを持ち合わせないから、優しさを理解出来ない。

 ただの蔑みだと考える。

 だから優しさに感謝などしない。

 憎しみと怒りを抱く。



 仲間というものも存在しない。

 支配する者と、奴隷という階級社会があるだけだ。

 仲間同士のいたわりと慈しみなど無いのだから。


 一緒に行動してる者が殺されて怒る事はある。

 嘆くことはある。

 悲しむ事もあるだろう。

 だが、それは大事な者を失ったからではない。

 奴隷を殺されたからだ。

 所有物を失ったからだ。

 おもちゃを失ったから残念だ、こう考えるのが怪物だ。



 今もそうだ。

 イツキの目に飛び込んでくる怪物の気持ちや感情にはそういった感情しかない。

 私のおもちゃを奪いやがって。

 俺の道具を奪いやがって。

 こんな意識が目に飛び込んでくる。



 そんな怪物と共に生きていけるわけがない。

 協調や協力など出来ないのだから。

 共感性を持ち合わせない。

 共に生きていく事など不可能だ。



 あるのは支配と隷属。

 どちらかが奴隷になるしかない世界。

 これが怪物の世界だ。



 そんな世界を認めるわけにはいかない。

 怪物同士でやってるならともかく、人々を巻き込むわけにはいかない。

 だが、怪物が存在する限り、暴虐は続く。

 だから根絶やしにしなければならない。



 自分以外の存在を虐げるだけなのが怪物だ。

 生かしておくわけにはいかない。

 これを殺さずにおくのは、それだけで暴虐だ。

 危害を加える、悲劇を生む存在をかばってるのだから。

 共犯者というしかない。

 そして、共犯の罪は実行犯に劣る事は無い。

 問題を存続させ続けるという点では、実際に暴虐をふるう者以上の罪がある。



 だからこそ、怪物は根絶やしにする。

 大地の中に閉じこもってる者達も含めて。

 今後を考えればこうするしかない。



 容赦はしない。

 情けをかけない。

 やればつけ込んでくる。

 徹底的に排除しなければならない。

 優しさを向ければ、損害となってかえってくるのだから。



 優しさや慈しみは、人に向けるものだ。

 怪物に、ケダモノに用いるものではない。

 必ず仇になって返してくるのが怪物である。

「早く滅ぼさないと」

 その為の道筋を見ながら、イツキは次の行動へと移っていく。






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