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怪物があふれるようになった地球で生き残る、全てを見通せるようになったこの目を使って  作者: よぎそーと
5章

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78/97

78 怪物は自分が悪いことを自覚しない

 怪物は次々に死んでいく。

 地脈や霊脈が寸断され、生きていける場所が消えていく。

 特に霊魂や精神だけの状態のものは次々に消えていく。

 肉体という容器ない霊魂はもろい。

 己を保つ事が出来ずに分散していく。

 それを大地という巨大なエネルギーに頼る事でどうにか己を保ってきた。



 そんなエネルギーの流れである地脈や霊脈が分断されていく。

 怪物のほとんどは消え去るしかない。



 これを避けるには肉体を手に入れるしかない。

 人間など、生きてる存在の肉体を手に入れるか、死体に入り込むか。

 こうした手段をとらねば己を保てず消えていく。

 だが、生身の肉体など簡単に手に入るものではない。



 人間の確保が難しくなっている。

 天空の領域が拡大した事で、人間の逃げ場所が増えた。

 多くの人間は、そちらに流れていく。

 怪物の潜む地脈や霊脈から逃げて。



 ならばと死体に入りこんだり、動物や植物に取り憑いていく。

 少しでも生き延びるために。

 こうしてそこかしこにゾンビや、怪物になった獣や草木が増えていく。

 いびつな姿に変化した不気味な生物が増えていく。



 しかし、こうして肉体を得ても、怪物に安息が訪れるわけではない。

 天空のエネルギーに触れれば肉体の中にある霊魂が衝撃を受ける。

 相容れないエネルギーによって怪物の霊魂そのものが消え去っていく。

 肉体があるから即座に消滅はしない。

 しかし、天空のエネルギーが害になる事は変わらない。



 そんな天空の領域が拡大していく。

 怪物が潜む町に、森にと。

 領域を広げようとする者達がやってきて、空からエネルギーをおろしていく。

 これを阻止しようと怪物が立ち向かっていく。

 しかし、結果は芳しくない。



 超能力に目覚めた人々は怪物と互角に渡り合う。

 怪物すらしのぐ力を持つ者達も多い。

 これらによって怪物は次々に殲滅されていく。



 超能力に目覚めた者達は一切の容赦もなく怪物を殺していく。

 情けや容赦などかける者はいない。

 生かしておけば怪物は必ず害になると分かっているからだ。

 実際、これまではそうだった。

 怪物や怪物になった元人間は様々な者達を虐げてきていた。

 こんな者達を放置すれば、必ずどこかで問題を起こす。

 そんな要素を残しておくわけにはいかない。



 だから攻撃は熾烈を極める。

 1匹たりとて生かしておかぬと。

 自分たちがされてきた事を思い出しながら。

 過去において行われてきた様々な出来事が頭をよぎる。

 怪物や、怪物になるような者達にいたぶられてきた事を。



 過去に起こった出来事は未来においても発生する。

 過去においてやらかした人間は、今後も悪さをやらかす。

 反省や改善など決してしない。

 そんな危険物を放置するほど、人々は愚かではなかった。

 愚行を繰り返さない賢明さを持っていた。



 怪物はなぜここまで攻撃されるのか分からない。

 何をしたらこれほどまでの攻撃をされるのかを。

 仲間である怪物が次々に殺されていくのを見て。

 命乞いすら無視して殺しにくる人々を見て。

 疑問だけが頭に浮かんでくる。



 彼らの思考を言いあらわすなら次のようになる。

「私たちが何をしたの?」

 人々に危害を加えてきたという事実を全く自覚していない。

 悪さをしたという思いもない。

 楽しくみんなと遊んではいたのはおぼえているが。

 その遊びが虐待であるとは全くおもっていない。

 むしろ、遊びとして仲間に加えてあげたのにとすら思っている。

 自分は良いことをしたと。



 だから全く理解が出来なかった。

 なぜ自分たちがこのように攻撃されるのかを。

 それどころか、怪物となった者達は誰もが思っていた。

 どうしてこのように虐げられるのかと。



 そんな怪物の思考が分かるから、人々は容赦をしなかった。

 言っても無駄だから。

 説明をしても理解はしないのだから。

 話をするだけ時間の無駄というもの。



 それに怪物になってるのだ。

 もう救いは無い。

 天空の領域では生きられない。

 そんな存在のために苦労する理由は無い。



 天空のエネルギーを呼び込み、怪物は殲滅する。

 呼び込むまでの時間を稼ぐために、怪物を殲滅する。

 そして、安全圏を確保していく。

 手に入れた安全圏の中で、他の者達が天空を呼び込む。

 どうかここに来てくれと。



 この気持ちに応えて、天空の力が舞い降りる。

 大きく豊かで穏やかな力が。



 その力が人々の生きる場所を作っていく。

 木々や草花の居場所を作っていく。

 動物たちが生きる空間を保っていく。

 害悪をなし、生命を脅かす怪物を殲滅して。



 怪物は死んでいく。

 超能力を得た者達によって。

 天空の力によって。

 最後まで自分たちがなぜ死ぬのかを理解出来ないまま。



 理解する必要もない。

 どうせ理解出来ないのだから。

 そんな者達への説明など、時間の無駄でしかない。



 あるいは時間稼ぎでしかない。

 死ぬべきものをほんの少しでも生かすための。

 これは怪物への譲歩でしかない。

 してはいけない、怪物への利益提供でしかない。


 もう誰もこんな事はしない。

 説明のための労力がもったいない。

 生かしておく事で時間を奪われる。

 さっさと処分した方が利益になる。

 時間も労力も消費しない、その分他に割り振る事が出来るのだから。



 温情も優しさも情けも、人にかけるべきものだ。

 怪物にもたらすものではないと。

 誰もがようやく理解していった。





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