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怪物があふれるようになった地球で生き残る、全てを見通せるようになったこの目を使って  作者: よぎそーと
5章

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77 無駄な努力ではない、害悪をなしてる、そんな者をどうして放置する必要があるのか?

「やってるなあ」

 ヒロトモが空から降りてくるエネルギーを遮っている。

 それはイツキの目にも見えていた。

「ようやるよ」

 我が身を犠牲にしてエネルギーの中に突入する。

 そうして大地のエネルギーを呼び込む。

 背後にいるミオに回復をしてもらいながら。

 苦痛にまみれたその行為には呆れるしかない。



 いいように利用されてる。

 イツキの目にはそうとしか映らなかった。

 大地に、そしてミオに。

 そそのかされてるというか、たぶらかされてるというか。

「ようやるよ」

 同じ言葉が何度も出る。



 生死がかかってるのだから当然ではある。

 ヒロトモもミオも大地のエネルギーによって生きている。

 そんな彼等にとって、大地を遮る空の力は脅威でしかないだろう。

 拡大する天空の領域によって居場所を奪われているのだ。

 抵抗するのは当然だ。



 ただ、ならば大地と縁を切れば良い。

 天空の力を受け入れれば良い。

 そうした方がよっぽどマシだ。

 無理して大地の側にいる必要がない。

 ただ、それが出来ないのもイツキには分かっている。



 ヒロトモは大地の力にひたりすぎた。

 体のつくりそのものが大地に根ざしたものになっている。

 もう天空の側になる事は出来ない。

 天空のエネルギーを受けたなら、その瞬間に体が崩壊していく。

 だからこそ、天空の領域に入った瞬間に苦痛に苛まれているのだ。



 怪物化してると言ってよい。

 もともと素質があったのだろう。

 そんな者は空の下では生きていけない。

 姿形が人間であったとしてもだ。

 細胞の質、なにより霊魂の性質が空と相容れない。

 そんなヒロトモは大地と共に生きていくしかない。

 大地に取り込まれたというべきか。



 ミオにいたっては言わずもがない。

 救いもなにも、元々がどうしようもない。

 こちらもなるべくしてなったというべきだろう。

 空と相容れないのだからどうしようもない。



 そんなヒロトモやミオは、大地の力を保つしかない。

 空の力を撥ねのけるしかない。

 これからも生きていくために。

 そのために命がけの作業をするしかない。



 必死なのだ。

 それは分かる。

 目から伝わってくる。

 彼等の励む姿が。

 その異図や思いが。

 あらゆる事を見通す目は、ヒロトモやミオの行動をしっかりとらえてる。

 その心境も。



 だからといって同情はしない。

 その思いの全てが邪悪なのだから。



「怪物を救ってどうすんだよ」

 生きとし生けるもの。

 その中に怪物を含めてどうするのか?

 他者に危害を加える存在を生かしてどうするのか?

 生きてる限り様々な存在の脅威になる物体を置いてどうするのか?

 そこにいるだけで他の者達は危険にさらされる。

 そんな状態を続けてどうするのか?



 みんなが生きられる場所。

 それは、誰かが地獄に落とし込まれるという事だ。

 様々な者達がいるというのは、悪辣非道な輩がのさばるという事だ。

 こういった者を排除しないで同居させるという事だ。

 被害者が拡大するに決まってる。



 分別や選別をしなければならない。

 でなければ、普通に生きてる者達が被害をうける。



 それを理解せずに嫌悪する。

 だから地獄のような世界が出現する。

 ヒロトモ達はそれが分かってない。

 ただただ全ての存在を平等に扱おうとする。



「それが大地なんだろうけどさ」

 イツキにとっては迷惑なだけだ。

 空の下で生きる者達にとっても。

 イツキが救った者達の全ては怪物の脅威にさらされていた。

 危険な存在に虐げられていた。

 怪物と隣り合っていたために。

 怪物の要素をもつ者達のせいで。



 今、ようやくそこから解放されたのだ。

 ようやく平穏を手に入れたのだ。

 大いなる空によって。



 これを失うわけにはいかない。

 安寧を手放したい者はいない。

 誰もが一緒という地獄を再び出現させるつもりは誰にもない。

 だから空の下で生きる者達は動いていく。

 空の力をもっと地上におろそうと。

 自分達の居場所を守ろうと。

 二度と怪物に虐げられないように。



 ヒロトモが、他の怪物が必死になって空の力を遮ろうとする。

 その間に他の場所で天空の領域が作られていく。

 空に救われた者達によって。

 空によって能力を引き出された者達によって。



「少し遅れるけど、これならどうにかなるか」

 事の進捗が目に飛び込んでくる。

 増減を繰り返す天空の領域。

 しかし、増加速度の方が勝っていく。

 空によって目覚めた者達によって、力が次々に呼び込まれていく。

 その力によって怪物が滅していき、その分大地の領域を守る者達は減っていく。



 やがて空が地表を覆う事になる。

 その時、人はようやく怪物という脅威から逃れる事が出来る。

 時間はかかるが、その時は確実にやってくる。

 イツキの目はその瞬間を確かに見ていた。





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