55 人を虐げて生き残った者など
怪物を撃退しながら物資を集めていく。
小数だが、人間も救助していく。
壊滅した避難所の生き残りや、自宅に籠もっていた者達。
怪物から姿を隠しながら逃げ続けた者もいる。
こうした者達の中から、まともな者だけを選んで回収していく。
なにせ、生き残りはろくでもない者がほとんどだ。
他人を殺して食料を奪った者。
人を殺したり虐げるのが好きで、あちこちで見つけた人間をいたぶっていた者。
他の者を支配して独裁体制を作っていた者。
かつていた地域でも発生していた問題だ。
それが、やってきた地域でも行われている。
はてはこうして出来た勢力による戦争まで起こっていた。
もはや小さな国家のようなものだ。
生き残りをかけて殺し合っている。
協力すれば良いものだが、それが出来ないのだろう。
理由は理解できる。
必要な物資が足りないからだ。
食料は限られており、それで養える人数は少ない。
必要なら奪うしかない。
他に入手法方は無いのだから。
それはイツキにも分かる。
農地を手に入れたとはいえ、そこから収穫が出来るまで時間がかかる。
それまでの時間をどうにか稼がねばならない。
となれば、当面の食い扶持を稼ぐ事になる。
その為に既にあるものを奪う。
他に方法は無い。
分かってるからこそ、イツキも戦争に乗りだしていく。
どうせ殺さねばならない連中なのだ。
ならば今のうちに少しでも数を減らすしかない。
数が減ればその分、食料の消費も減る。
残り少ない食料を確保できる。
だから戦闘を次々と仕掛けていった。
守りに入るなど悠長な事はしてられない。
そうしてる間に、他の連中が食料を強奪するのだから。
それに、機会は今しか無い。
相手は自分達を知らない。
だから警戒をしていない。
そうであれば奇襲をしかける事が出来る。
無防備な相手に一方的な攻撃を仕掛けられる。
これ程ありがたい事はない。
自分は損害を受けず、相手を一方的に殺す事が出来る。
それも今だけだ。
自分達に気づかれてないうち。
少しでも兆候を知れば、相手は警戒する。
わずかであっても、守りに入る。
そうなったら奇襲は出来ない。
しても成功率は下がる。
成功しても、与える損害が減っていく。
気取る、感づくというのはそういう事だ。
無意識であっても体は反応する。
そうなったら上手くいかない。
だからやるなら今なのだ。
繰り出した先で様々な勢力を潰していく。
まともな所なら協力体制を作ることも出来るが。
そんな所は一つもない。
いずれも悲惨な状況ばかりだ。
だから遠慮も躊躇もなく殲滅していく事が出来た。
悪人悪党に生きてる資格は無い。
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