19 ひたすら安全対策
能力が示したのは、より広範囲への遠征。
手に入れた空き家の周辺だけではなく、その外側まで出向くように促した。
そこにいる怪物を倒すために。
今はまだ近くまで来てはいない。
だが、いずれイツキの住んでる所までやってくる。
そうなる前に片づけるためだ。
日々、怪物になる人間はあらわれる。
なので、倒しても増えていく。
これは全人類が怪物に変化するまで続く。
イツキのように能力に目覚める者は除いても、かなりの数が今後怪物になる。
それまでは変化したものを片っ端から倒すしかない。
反対する理由もないので怪物を倒していく。
放っておけばいずれ襲ってくるかもしれないのだから。
先んじて処分しておくにこした事はない。
まだ避難を完全にし終えてない頃だ。
家に潜んでる者達もいる。
それらの中には怪物になった者もいる。
同居してる家族がいれば、怪物に殺されてる。
そして家を飛び出して目に付くものを殺そうとする。
例外は同じ怪物くらいだ。
それにしたって、争いあって殺し合う事もある。
そうした怪物を見付けては殺していく。
さほど多くは無いが、数が少ない内に処分を進めていく。
まとまって行動されると厄介だ。
間引きを開始していく。
もちろん全てを処分する事は出来ない。
そんな事は分かってる。
それでも、今頑張っておけば、将来少しだけ楽が出来る。
その少しを求めて、今は作業を進めていく。
町の中を歩き回り、見付けた怪物を倒していく。
町が一つ片付くと隣の町へ。
そこが片付くと更に隣へ。
手に入れた空き家を中心にした周辺地域を安全いしていく。
その足はやがて、見慣れた場所へと向かうことになった。
気は進まないが、能力が示してるので避けるわけにもいかない。
「まったく……」
文句を言いながらも、能力に従って進んでいく。
実家のある町へ。
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