14 新しい朝は混乱と共に
明けて翌朝。
変わってしまった世界での二日目が始まる。
すがすがしさなど欠片もない。
それでもするべき事をするために活動しなくてはならない。
一応、テレビをつけてニュースを流し。
スマホでネットも眺めてみる。
世間がどうなってるかを確かめるために。
最適解を常に見通せるので、こういった情報の必要性はほとんどないが。
それでも、雰囲気だけでも掴んでおこうと目を通して耳を傾けていく。
何はなくとも混乱しているのがよく分かる。
ニュースもネットも昨日の惨劇をとりあげている。
空にあらわれたオーロラに驚き。
怪物課して襲ってくる者達に恐怖し。
死に物狂いでこれらに対処しているのがほとんどだった。
こんな状況なので政府や警察・消防・自衛隊などはまともに動けてなかった。
なにせ地球全体が変化したのだ。
大組織であっても、その中の一部でしかないこれらに事態の収拾が出来るわけがない。
出来るだけの事はしてるのだろうが、手が追いつかない。
それどころか、これらの中でも怪物化した者達が出現している。
大臣に国会議員、官公庁の官僚、警察官に消防士、自衛官。
あらゆる所に満遍なく。
企業も同じで、上は世界に名をとどろかせる大企業から。
下は個人商店に自営の職人まで。
あらゆる場所で怪物化した者達があらわれている。
こんな状態でまともな活動など出来るわけがない。
まずは自分達の身のうちにいる敵を片づけねば救助どころではない。
当然ながら、電気・水道・ガスなどの社会基盤もあやうくなっている。
今はまだこれらはもたらされてるが、何時止まるか分からない。
イツキのように先を見通せる能力があればともかく。
大半の人間にとって先が見えない状況になっている。
イツキにしたって安穏としているわけではない。
先が見えてしまうから覚悟を済ませる事は出来るが。
これから先は最悪の情景しか見えない。
適切な対処方法は能力が示してくれるが、決して楽な状況にはならない。
それでもやるべき事は見えている。
目に浮かんでくる道に従って動いていけば良い。
それだけでも他の多くの者達よりは有利だ。
それに従って今日も動いていく。
必要なものを集めるために。
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