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1 異変と共に異能に目覚め

「ん?」

 篠森イツキの頭に音が響いた。

 リーン、と。

 この瞬間、イツキには様々な事が見えるようになった。



 同時に察知した。

 このままここにいては不味いと。

 いずれ悲惨な結果に陥ると。

 その様子がありありと見える。



 実際にそこで何かが起こってるわけではない。

 だが、これから起こる出来事がイツキの目にうつった。

 死んでいく者達が。

 暴れ回る怪物が。

 妄想なら良いがそうではない。

 確実に起こる現実だとはっきりと分かる。

 だからこそイツキは最適の答えを求めた。



 その瞬間に新たな道が見えてきた。

 扉から静かに教室を出て、廊下へと進む。

 その先に未来が開かれている。

 生き残るにはそうするしかない、そんな確信がイツキの中に生まれる。

 裏付けなど何もないにも関わらず。



 だが、イツキは示された道を踏んでいく。

 他の者が外に気を取られてる間に。

 気づかれたら最悪の事態に陥る。

 そうなる前にイツキは教室から出ていった。

 ゆっくりと扉を開いて。

 音をたてず、己一人が通れる隙間を作って。

 廊下へと静かに出ていった。



「さてと……」

 教室から誰にも知られる事無く抜けだして。

 あらためて廊下に目を向ける。

 そこには進むべき方向が示されていた。

 安全に確実に生き残れる方向が。

 その通りに進めば、安全は確保される。

 これまた根拠の無い確信だ。

 だが、理由など問うてる場合ではない。

 ゆっくりと静かにイツキは歩いていく。

 これからの地獄を生き延びるために。



 ただ、心残りもある。

 教室に残してきた者。

 幼なじみの恋人。

 彼女も一緒にと未練が残る。

 だが、それは出来ない。

 瞬間的に頭に入ってきた情報。

 その中で彼女はイツキを害する最悪の存在となっている。

 あらゆる可能性の中で。



 そんな危険なものを連れて行くわけにはいかなかった。

 たとえ長く一緒にいた、大好きだった相手でも。

 それに、見てしまった。

 恋人だったはずの女の本性も。

「じゃあな」

 短く呟いてその場をあとにする。

 未練すらも捨てて。



 こうしてイツキの旅が始まる。

 生存をかけた、命がけの生活が。

 変わってしまった地球で。



 ブックマークをつけて今後も付き合ってくれるとありがたい。


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