22、唯の本音
今日は体育祭の3日前。今年の体育祭からは午前で終了だそうだ。
放課後になって兄貴と蓮は一緒に帰ろうと誘ってきたけど、あの2人にはもっと進展してほしいのでなるべく別で帰っている。まあ、登校は3人だけど。
それにしてもなんか今日、ちょっと暑いな。そう思いながら電車の2人掛けの席に座っていると停まっていた駅から見覚えのある他校の女子生徒が乗って来た。
「愛理、隣座るか?」
「あ、唯。ありがとう」
愛理は笑って俺の隣に座った。愛理は俺が片想いしている相手だ。だから、こうしてたまに時間が被ると一緒に帰ることがある。兄貴たちと帰らないのはこのためだったりもする。
「唯、なんか今日変じゃない?」
「え、そうか?」
「うん。だって何回も呼び掛けたのに全然気付かないし」
「マジか。悪い。ボーッとしてた」
慌てて笑顔を作るとちょうど最寄り駅に着いた。少し気まずい雰囲気で電車から降りて改札を通った。じゃあなと言って愛理に手を振って家に向かった。すると、後ろから腕を掴まれた。
「唯、やっぱおかしいよ。唯の家逆方向だよ。ボーッとしてるなんてものじゃないじゃん。それに、おでこめっちゃ熱いし」
「愛理の手が冷たいだけだろ?」
すると、愛理が俺の額を自分の額に当てた。てか、顔近っ!
「やっぱ熱いよ。心配だから家まで送ってく」
「じゃあタクシー呼ぶから待って」
それから数分後、タクシーが来て家まで向かってもらった。タクシー代はスマホで自動に払われるように設定したので家に着くまでタクシーの中で寝た。
* * *
「ありがとうございます。あの、お金は?」
「もう払われてるので大丈夫ですよ」
「え、あ、分かりました。ありがとうございます」
唯のリュックを前に背負って唯の腕を肩に掛けてタクシーを降りた。さすが運動部。筋肉がちゃんとついてる。そのせいで重いけど。
蒼井という表札の隣にあったインターホンを鳴らした。すると、若い女性が出てきた。お姉さんかな?黄雛さん以外にもお姉さんがいたんだ。
「あの、唯が体調悪いみたいで送って来たんですけど」
「風邪じゃないから安心して。お礼もしたいし上がって」
「え、」
言われるがまま、リビングに通された。お姉さんは唯を担いであがっていった。力持ちなお姉さんなんだな。
「名前、何て言うの?」
「天宮愛理です」
「唯とはどこで会ったの?」
「……同じ中学で」
「へ~」
そして、話しているとお姉さんだと思っていた人は唯のお母さんだったことが分かった。見た目は20代に見えたけど実は37歳らしい。
それから、しばらく話していると結愛さんのスマホが鳴った。メッセージが着たようで結愛さんはリビングから出ていった。数分後戻ってくると私にスポーツドリンクとタオルを渡した。
「ごめん、急用。すぐに戻ってくるから唯のこと見てて」
「あ、はい。行ってらっしゃい」
結愛さんに手を振って2階に行った。“YUI”と書かれた札が掛けられていたドアをノックした。
「唯、入っていい?」
返事は帰ってこない。まだ寝てるのかな?それとも声を出せないくらいしんどいのかな?
「入るからね」
* * *
体が熱い。熱出したのか。愛理にも迷惑掛けたな。謝らねえと。スマホに手を伸ばそうと体を起こすと愛理と目が合った。
「え、愛理!?なんで!?」
「結愛さんが用事があるから唯の様子見といてって」
「マジか。また迷惑掛けたな。悪い、愛理」
「迷惑なんて思ってないよ。それより頭痛かったりしない?」
「いや、多分風邪じゃねえから。俺、イベント前とかによくはしゃいで熱出すから。ダセえよな」
愛理を見ると可笑しそうに笑っていた。ヤバ、愛理の笑った顔はマジで反則級に可愛い。熱あがりそう。
「あ、ごめん。唯もはしゃいだりするんだなって思ったら可笑しくて」
「どうせ子供ですよ」
「ごめんって。可愛いなって思っちゃって」
そう言う愛理の方がよっぽど可愛い!なんて言えるわけもなく目を逸らして黙り込んだ。
「あ、そう言えばさ。私ね、昔、わざと風邪引いたことあるの」
「わざと?なんで?」
「私、8歳年下の妹もいるんだけど、妹が産まれてすぐの頃はお母さんもお父さんも妹に構ってばっかで寂しくて『あ、風邪引いたら構ってくれる!』って思って土砂降り雨の中、外で走りまわったの」
「え、マジで?」
「うん。でも、お父さんもお母さんも海里にもめっちゃ心配掛けちゃったからそれが最初で最後だけど。」
愛理は少し恥ずかしそうに笑った。そして、俺の額に冷たいタオルを乗せた。
「唯は?」
「え、」
「唯はない?お母さんとかお父さんが構ってくれなくて寂しいって思ったこと」
「なくもないけど。」
「いつ?」
「なんか、話す流れだから話すけど笑うなよ?」
「うん」
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俺は、4人姉弟の3番目で、出来のいい姉と手のかかる兄と甘え上手の妹がいる。もちろん、父さんも母さんも平等に接してくれてると思う。
けど、俺は春雪とは逆に甘えるのが下手だった。それも昔から。昔、風邪を引いたときも、春雪のピアノの発表会があって母さんはそっちに行かずに俺の看病をしようとしていた。
「お母さん、発表会行ってきていいよ。姉ちゃんが家にいるし全然平気だ」
「でも、心細くない?」
「もう8歳だし、大丈夫だよ。春雪もピアノの練習頑張ってたから見に来てほしいだろうし」
「分かった。でも、何かあったら黄雛に言って連絡するのよ」
「分かってる」
車の音が聴こえたあと、ダサいけどめちゃくちゃ泣いたんだよな。春雪のとこに行ってほしかったけど、自分から離れてほしくなかった。
小学4年生のときも俺のバレークラブの試合があって、そのときは春雪が熱で寝込んでて。父さんも仕事があったから母さんはずっと春雪につきっきりじゃないといけなくて。
「唯、春雪は母さんに預けて応援行くから安心して」
「来なくていい。別に決勝戦とかじゃないし。それに、春雪が心細いかもしれないから」
「唯の試合見たかったな」
「勝てば次の試合は見れるから。絶対勝ってくる。春雪にも応援してもらわないとだから」
「頑張ってこい」
試合会場まで送ってもらって試合が始まった。相手は去年の優勝チームだ。頑張って粘ったけど小学生ながら170cmの長身選手がいて最終的に負けてしまった。
こんなだったら母さんに見に来てほしかった。けど、母さんに迷惑掛けたくなかった。って気持ちがぐちゃぐちゃになってどこかでめちゃくちゃ泣いたんだよな。そこでもう一人泣いてる子がいて一緒に泣いた気がする。
家族ってさ、迷惑掛けていいって言うけど。俺は甘えるのも下手だし、迷惑掛けたくないし。だから、あんまり甘えたことなくて寂しかったな。まあ、中学に入った頃には甘えたいなんて思わなくなってたからいいけどさ。
~~~~~~
「ダセえだろ?やっぱ笑ってもいいぞ。もう高校生なのにそんなの覚えてるくらい引きずってるとか自分でもダセえなって分かってるから」
愛理に背を向けて壁の方を向いた。さすがに引かれるよな。でも、これを受け止めてほしいなんて思いながら笑ってもいいぞって言う辺り、俺、全く成長してないなって分かるわ。
愛理からなかなか笑い声が聴こえてこない。そこまで呆れられてるのか?と思っていると急に頭を撫でられた。
「分かるよ。唯の言いたいこと。忙しそうにしてると余計に“迷惑掛けたくないな”とか“嫌われないかな”とか考えちゃって甘えられないよね」
「愛理、マジで悪い。今、あんまり顔見ないで。さすがに泣くとことかダサくて見せられねえわ」
愛理に背を向けたまま俺は目を擦った。
「泣いてもいいじゃん。これまで寂しかった分、いっぱい泣いていいよ」
「え、」
『泣いてもいいんだよ。これまで寂しかった分、たくさん泣いていいんだ』
昔、俺が誰かに言った言葉と一緒だ。誰だっけな。全然覚えてねえな。ま、いっか。
少し、デジャブ感を感じながらも泣いてしまった。
「タオルの水、換えてくるね。あと、体温計も取ってくる」
「ありがと」
* * *
唯の部屋を出て、ドアを閉めた。まだ、気付いてなかったな。ってそんなことより、頭撫でちゃった。キモいって思われてないかな?次、どんな顔して話せばいいの!?
階段に行くと結愛さんと、私より少し年下くらいの女の子が座っていた。
「結あ、」
声を掛けようとすると結愛さんに口を塞がれた。結愛さんの目には涙が溢れていた。きっと泣いていたのを唯に見つかりたくないんだ。
一緒にリビングに降りてタオルの水を換えて体温計を渡してもらった。
「愛理、あのさ、唯は私の息子で幸せなのかな?」
「幸せですよ。だって、寂しいってことはそれだけ結愛さんのことが大好きってことだと思うので。大好きだから、迷惑掛けたくなくて素直になれないんです」
「そっか。愛理、ありがとう」
「私は、何も。……唯のところに戻りますね」
* * *
「唯、入るよ」
「ああ」
俺が答えるとドアが開いた。愛理が少し気まずそうな顔をして俺の前まで歩いてきて少し濡れたタオルを渡した。
「汗、拭いた方がいいよ。あと、さっきは急に頭撫でたりしてごめん。なんか、無意識で。嫌だったら、もう帰るから遠慮なく言ってくれていいよ」
「嫌だなんて思ってねえよ。だから、もう少しだけここにいてほしい。……ってなに言ってんだろ、俺」
苦笑いを浮かべて愛理の顔を見ると愛理は耳まで赤くなっていた。もしかして、脈あり?いや、ないな。
「私も、もう少しいたいけどもう7時だし帰らないと」
「だ、だよな。悪い」
「う、うん。唯が熱計り終わったら帰るね」
「分かった」
愛理から体温計を受け取って熱を計ると36.4℃に下がっていた。
「よかった。じゃあ帰るね」
「気を付けろよ。家に着いたら連絡しろよ」
すると、愛理はすごく驚いた顔をした。
「意外。唯って他人に興味ないと思ってた。違うの?」
「まあ、間違ってはないけど。愛理は他人じゃないから」
「そ、そっか。分かった。家に着いたら連絡するね」
愛理はそそくさと部屋から出ていった。顔が見えなかったせいで分からない。今のは脈ありだったのか?それとも完全に俺の片想いか?
「愛理ちゃんだっけ?唯兄にはもったいないくらい可愛いね。私の未来のお姉ちゃん?」
「なんで春雪が愛理の名前知ってるんだよ」
「リビングでお母さんが呼んでたから。で、彼女?」
「……違う」
「はは~ん。片想いか~。そっかそっか」
「なんだよ」
「別に~!頑張ってね~」
春雪はニヤニヤしながら部屋から出ていった。マジでなんなんだよ。
しばらくすると、スマホの通知音が鳴った。
『家着いたよ』
『よかった。愛理、よかったら……』
* * *
3日後、体育祭当日。
蓮はなんだかんだ楽しみにしているようだ。
「蒼井くん!頑張ろうね!」
「え、ああ。そうだな」
「唯くん!私、チア出るから見ててね」
「俺、その次の競技に出るから無理だわ」
ホームルームを終えて荷物を持ってグラウンドに出た。テントに行く途中、蓮たちに会った。
「唯~!」
「なんだよ」
「足引っ張ったらどうしよう~!うわ、あいつ遅っとか絶対に思われる。」
「実際遅いだろ」
「ひど!仁くんもひどいと思わない?」
「別に。蓮が足遅いのなんてとっくの前から知ってるし」
「仁くんまで酷い!……あ、そうだ。唯、リレーで仁くんに買ったらコンビニのアイス好きなの1つ買ってあげる。だから頑張ってね」
蓮はニッと笑って俺にグッドポーズを向けた。まあ、別にいいけど。
「じゃあ一番高いやつで」
「いいけど、仁くんに勝ったらだからね。酷いこと言う仁くんはほって行こう~」
「おい蓮!引っ張んなって!」
兄貴がすごい形相でこっち見てくるからマジで腕引っ張んな。蓮はわざとやってんだろうな。兄貴の方を何度か見てるし。そんなに足遅いって言われたくなかったのか?
「えへへ、仁くんに意地悪しちゃった。じゃあ、自分のテントのところに行ってくるね」
「ああ。転けるなよ」
「そんなにどんくさくない!」
蓮は怒り口調で走っていったがつまづいて転びそうになっていて腹を抱えて笑ってしまった。
それから、プログラムが進んでいって男子借りもの競争になった。
グラウンドに並んで自分の番が来るのを待った。
「次、どうぞ」
スタートラインに並んだ。この競技は得点がないから正直適当でもいいけど。
ピストルの音と同時にダッシュをした。やっぱ競争って付いてる限り頑張りてえよな。
お題の紙を引いて開いた。お、ラッキー。
「蓮!」
「なに?」
「まあまあ」
蓮を肩に担いで一位でゴールした。よっしゃ!一位だ!
「で、お題は?」
「なんだと思う?」
「幼馴染みとか?」
「いや?」
全員がゴールし、お題が発表されていく。
『1位の借りものは“親友”です』
アナウンスを聞いた蓮はこっちに走ってきた。俺は蓮から逃げるように退場した。
「唯~!」
「来んな!」
「照れなくていいよ」
「照れてねえ!嫉妬した兄貴に殺される!」
すると、蓮は急に立ち止まった。なんだ?足でも捻ったか?そう思って近付くと蓮は俺の腕を掴んではぁ~と溜め息をもらした。
「……仁くんは嫉妬とか全然してくれないもん。どうせ嫉妬しちゃうのは私だけだし。朝もさ、唯の手を引いてるのに仁くんったら追いかけようともしないし、それどころか興味無さそうにあくびしちゃって」
蓮は兄貴のクラスのテントに目線を向けていた。てか、嫉妬しないとか絶対ウソだろ。蓮の前では顔に出してないだけとかで絶対嫉妬しまくりだろ。
「ねえ、唯。仁くんってホントに私のこと好きなのかな?告白されたのも付き合ってるのも全部私の妄想だったらどうしよう。」
「めんどくさ」
「酷っ!親友なんじゃないの!?」
「じゃあ、親友として言うわ。兄貴は蓮が好きだ。不安に思う要素はない。以上」
「じゃあ、仁くんの弟としての意見は?」
「蓮にはあれが嫉妬してないように見えるのか?」
さっき見つけた兄の方を指で指すと蓮は驚いたように兄貴の方を見た。どうせ、俺が担いでたのが気に食わねえとかだろうな。
「兄貴~。蓮が自分ばっか嫉妬して兄貴は全然しないから不安って言ってたぞ~」
「ちょっ、唯!」
蓮が慌てて俺の口を押さえた。仕方ねえから手伝ってやろ。
蓮の頭を撫でるフリをして兄貴の方を見た。というか、フリなのに蓮まで引いた顔してんじゃねえよ。
「唯、蓮から離れろ。」
「はいはい。さすがの蓮も分かっただろ?」
「分かった、けど。仁くん、体育祭中に堂々とキスしようとしてこないで!」
「邪魔者は退散しま~す」
マジであのバカップルは2人ともめんどくせえな。兄貴は兄貴で『蓮はそんなに俺のこと好きじゃねえのかも』って言ってきたりするし。相思相愛だろ、どっからどう見ても!こっちは片想い中だってのに目の前でイチャイチャイチャイチャしやがって!
クラスのテントに戻るとクラスメートたちが騒がしかった。
「何騒いでるんだ?」
「今大野さんと一緒に走ってる子、可愛くね?」
「なんだ。そんなことか」
汗を拭いてスポーツドリンクを飲んだ。女子借りもの競争の最後の組って大野だったよな?じゃあこの組が走り終わったら組対抗選抜リレーか。
ちなみに大野は俺と同じ中学出身で中学時代は女子バレー部だった。エースナンバーを背負っている同士よく喋っていた。
『選抜リレーに出場する選手は入場門に集合してください』
「んじゃ、俺行ってくるわ」
「勝てよ」
「おう!」
入場門に向かうと兄貴がなぜかドヤ顔を向けてきた。
「なんだよ」
「別に」
「どうせ蓮に応援されて浮かれてるんだろ」
「まあな」
「バカップルにだけは負けたくねえ」
「バカップルは姉貴と潤だろ。俺らは違えよ」
俺らとか言ってるのがウゼえ~。そっちみたいに両片想いならいいけど、愛理は俺のこと好きか分かんねえし。
それからリレーが始まった。俺のクラスが兄貴のクラスよりリードしていた。だが、アンカーの前の5走者目の拓海が俺のクラスの第5走者に並んだ。
俺と兄貴はほぼ同時にバトンを受け取った。アンカーのみトラックを一周する。応援席からは歓声が聴こえてくる。
「唯!頑張れ!」
スッと耳に入った。これだけ大勢の声が聞こえるなか、特別大きい声ってわけじゃないのにその声だけははっきりと聞き取ることができた。
さっき以上の力で地面を蹴った。もちろん兄貴と距離をつけれるわけじゃない。けれど、せめて1歩でも速くゴールしたい。
『2組がゴールしました!続いて1組も2位でゴールです!』
よっしゃ~!マジで嬉しい!
グラウンドから退場した。
「兄貴に勝ったのとか初めて!」
「さすがに負けるとは思わなかった。いつも大福と走ってるからか?こらから俺も走っていい?」
「いいけど。蓮も呼べば?」
「いいな、それ」
俺と兄貴が笑っていると目の前に蓮が来た。
「よくない!なんで体育祭終わったのに走らないといけないの!?やだよ!」
「そういうと思った」
「蓮ってすぐに運動から逃げるよな」
「もっと運動しろよ」
「ホント、こんなときはすごく仲良くなるんだから」
蓮はわざとらしく溜め息をついて首を振った。
閉会式を終えて教室に戻って荷物を持ってグラウンドに戻った。すると、校門の側の花壇の近くに私服姿の愛理が立っていた。
「お疲れ」
「ありがとう。リレーのときに愛理の応援聴こえてきてめっちゃ頑張れたわ」
「うん。全力なの伝わってきた」
愛理に笑顔を向けてグータッチを交わした。愛理を誘って良かった。自分で言うとナルシストって思われそうだから言わねえけど、今日の俺結構カッコよかったと思うし好きな子にその姿を見てもらうのは嬉しい。
この前はダサいところ見せたし、少しは俺のことをカッコいいって思ってくれてるといいな。




