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正義の代行者

作者: みももも

 馬鹿めあいつは世界に反抗した。

 今ならあれに攻撃しても、その反撃は私以外の元へ向かう。

 蓄積する鬱憤の雲を晴らすべく、私は執行を開始する。


 さて

 世の中に悪は尽きることもなく。

 故にどこにでも、正義の需要が絶えることもない。

 これから新たな正義に目覚めようというものも多かろう。

 ここで『正義』の先輩として、諸君にアドバイスを伝えようと思う。


 正義の代行者の三原則

 其の一:正体を明かしてはならない

 なぜならば、あなたは正義そのものではない。

 あなたの正体が世に知られたとき、世界はあなたの敵となる。


 其の二:領分をはみ出してはいけない

 なぜならばあなたは正義そのものではない。

 あなたにできるのは、あなたに許される行為だけ。

 過激な行為に手を付けたとき、世界はあなたの敵となる。


 其の三:何者とも団結してはいけない

 なぜならばあなたは正義そのものではない。

 個人だからこそ、その攻撃は許されている。

 あなたがあなたたちになったとき、世界はあなたの敵となる。


 それでは、諸君が真っ当な正義に目覚めることを願っています。

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