その夜のお話。でぇとプラン!
「あ、コハル? うん、僕。こんばんは」
家に帰り、夕食をいつもの通りフタバと食べ、そしてお風呂にも入って──今日はフタバの乱入はなかった──、もう寝るだけという状態で、僕はベッドの上に腰かけて、電話を掛けていた。
「今日の話、デートのプランはいつにしようか」
「え、そうだな~。GWの間に一回行きたいかな~」
「そっか。じゃあ、みんなで行く翌日とかはどうだ?」
「空いてるよ~。まあ、みんなで遊びに行く日以外の予定は、全部空白なんだけどね」
あははと、笑いながら彼女は言う。
「僕も同じだね。ああ、フタバが遊びにいきたいっていってたか。受験生のはずなんだけどな」
「まだ五月だし、フタバちゃん頭いいし、大丈夫なんじゃない?」
「そういうもんか。まあ、息抜きも大事だしね。どっかつれてってあげることにするよ」
「うん。それがいいね。じゃあ、デートの日取りは決まったし、どこに行くか決めないとだね」
「ああ、映画なんてどう? 今日、なにか見たいのがある感じだったけど」
「え、ばれてたの?」
「まあ、みんなで行くものは無いって言ってたからね。二人で行きたいのとかがあるのかなって」
「何でもお見通しだね。うん。見たいのがあるんだ」
「何てやつ?」
「ふふ、じゃあ楽しみにしてて。チケットは私がとっておくから。当日まで内緒ね」
「わかった。楽しみにしてるよ」
「時間は前日くらいに伝えるね」
「了解。場所は?」
「アエタでいいかと思ってるけど」
「ならそうしよう。そのあとの予定はどうしようか」
「アエタをぶらぶらして終わりでいいんじゃないかな?」
「わかった。じゃあそうしよう」
「はーい。それじゃあ、そろそろ寝るね。おやすみ」
「うん、お休みなさい」
「ふふふ」
ふと、口から笑みがこぼれ落ちた。
夜に電話をしたのは久しぶりだ。
つまり、眠そうなコハルの声を聞くのも久しぶり。
「眠そうなときの声って、魔力あるよな……」
「寝ましょう、お兄ちゃん!」
フタバが突然部屋に侵入してきた。
実は、添い寝のお約束はまだ続いている。
というか、期限を切り忘れたせいで、半永久的に続くんじゃないかと心配している。
まあ、フタバが成長して兄との添い寝を恥ずかしいと思うようになってからでもいいんじゃないか、なんて考えていたら、きっとあと一年以上かかる気がする。
まあいいさ。
なにかが減るわけでもないし。
「あ、誰かと電話をしていたのですか?」
「ああ、コハルとちょっと」
「! あの人ですか! まさか、GWにデートに行く相談とかじゃないでしょうね!」
「正解。よくわかったね」
「ずるいです、あの人ばかり!」
「フタバもどっか連れてってあげるから」
「ほんとですか、やったぁ!」
「ああ、そういえば、GWに部活のみんなで遊びに行くから、その日はよろしくね」
例に漏れず、両親は休日だって働く予定になっている。
マジでブラックだな。
能力が高いのも考えものですなあ。
「え、そうなんですか。私もいきたいです~!」
「って言ってもなぁ。じゃあ、聞いてみるから、ダメだって言われたら諦めてくれよ?」
「わかりました。楽しみです!」
反対する人はいなかった。
みんな賛成してた。
まあ、僕だってフタバを一人でおいていくのは少し心苦しい。
「いいってさ」
「やったぁ! でも、どこに行くんですか?」
「ええと、確かカラオケとかだよ。アエタに行くってさ」
「アエタ! 楽しみですね~」
「フタバは予定入ってないの? まあ、受験生だし、ないか」
「クラスの男の子から何回か誘われましたけど、全部お断りしました」
あはは、と笑いながら話すフタバ。
「え、女の子からは?」
「誘われました。ああ、だから翌日は予定が入ってますね」
「じゃあ、僕とはどこにいつ行く?」
「う~ん、おうちデートにしときましょう! お出かけは人がたくさんいたほうが楽しいですし!」
「ん、わかった。じゃあ、僕も他に予定は入れないでおくよ」
「よろしくお願いしますね? それじゃあ、そろそろ寝ましょう!」
「あ、やっぱ今日もなのね……」
「もちろんです!」
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