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6 疑惑2

 爺さんには、昼食は要らないと言って男爵邸の裏山に行く。

例によって、お邪魔虫が付いてくる。何とかしたいが出来ない。

昼も近いので、食材を探してみる。春になったばかりなので。山菜を探してみる。


 この世界は、地球が見本みたいなので似たような山菜が有る。灰汁抜きに時間の掛かる様な物は

取らずに、直ぐに食べられる様な物を採取する。

葉っぱの上に、芋虫もいる。数匹捕まえて葉っぱで包んで確保する。地面に、手を付いて土魔法で錬成を使い釣り針を作る。先程捕まえた芋虫に針を刺してテグスの様な蔓を探して釣り針と繋ぐ。蔓の端は丈夫な木に結んで置く。


 適当にしなる細い木に、蔓を取り付けて獲物が掛かると跳ね上がり首が絞まる様な罠を数か所に設置する。エサは、芋虫や兎が好むような餌を付けて置く。

人間の匂いが残らない様に、草や木の葉をすり潰して匂いは消して行く。


 罠から少し離れた場所で、火を起こせるように準備をする。

薪になりそうな枯れた木を探して廻る。

アルテナは、こいつは、何をするつもりかと眺めている。


「お姉様、昼食は男爵邸に帰られたらどうですか?」と聞いてみる。


「お前を、一人にしたら大変な事になるから付き合ってやるよ」


 居座るつもりだ。


「それなら、火の番をお願いします」


土魔法で竈を造り薪を並べて火魔法で点火する。

風魔法も使い酸素を送り十分に火を大きくして置く。


「後は、お願いします」


 と言って罠を仕掛けた順番に、罠を見廻りに行く。

最初の罠に鳥が掛かって、バサバサとして暴れている。ナイフを取り出して素早く足を持ち引っ張りながら、ナイフで首を切り落とす。

蔓で足を縛り近くの木にぶら下げて血抜きをする。その間に罠を回収して処分する。

全て廻って、鳥が2羽と兎も2羽確保した。鳥は、竈を設置した所に帰りながら羽を毟って帰る。

俺が子供の頃には鶏を飼っていて、肉が食べたい時は殺して食べていた。

今の、ブロイラーは清潔な環境で飼って居るから寄生虫などは居ないと思うけど。

自然界の動物には一杯いますよ。鶏などは、毛虱が沢山いて羽毛を毟ると慌てて逃げ惑っているから

ある程度毟ると、たき火で焼いて殺します産毛も焼けて綺麗になりますよ。

兎も、罠に掛かって首を絞められて中吊状態になると毛繕いが出来なくなって

ダニが血を吸い放題になるから全身ダニだらけです。

これが、現実です、嫌なら食べずに餓死をお勧めします。


 味付けは、塩を持って来ていなかったのでコッソリ塩を錬成します。

兎を解体します。内臓は、綺麗にはぎ取って捨てます特に膀胱は破らない様にしましょう。

中身をぶちまけると食べられなくなりますよ。

水魔法で綺麗に洗って塩をまぶして焼きます。ジビエ料理の完成です。


 原住民は、こんな調理も野生動物を捕まえて食べた事が無かった。

アルテナが、ビックリした様子で見ている。

アルテナは、美味しそうに食べている、現代人なら美味しいとは思わない。

牛も豚も数千年掛けて品種改良してきた。家畜の方がずっと味は良いに決まっている。

食事も終わったので、竈を魔素に返すサラサラと崩れていく。ここで、調理をした痕跡は無くなった。


 魔法の練習を始める、自分で思いつくままに試してみる。

2時間位経った頃に、突然に脳内に負荷が掛かった様になって眩暈がする。ふらついて倒れこむ。


《よく頑張ったから、ご褒美です。余り慌てないでゆっくり生きましょうね》


レベルが、上がった様だ。


≪ステータス≫

《ケント・スミルナ》 人族 男性 15歳


 レベル: 5 (+4)

 職業  : 冒険者(天使の使徒見習い)

 体力  : 25 (+15)

 魔力  : 50,000 (+40,000)

 筋力  : 25 (+15)

 防御  : 100 (+90)

 魔攻撃 : 100 (+90)

 魔防御 : 100 (+90)

  運  : 20  (+10)

 《スキル》

 鑑定 レベル 2 (+1)

 アイテムボックス《空間制御》レベル 2 (+1)

 言語文字理解

《魔法制御》

 魔法 《水・火・風》

 土属性魔法《錬金 レベル2》(+1)

 《称号》

 天使アルテミアの加護 《治癒魔法》(制限解除)

アルテミア様と言うのか。まあまあかな、レベルが上がっている。


《余り、極端には上げませんよ。慣らし運転が必要です。今の段階でこの惑星ナンバー108位になりました、人族では、ナンバーワンです。おめでとうございます!パチパチパチパチ》


 手を叩いてくれている様です。

108位か、まだ、上には上がある様です。

《トップは、ドラゴンで後は魔物達が沢山いますよ。因みにドラゴンは地球産です。ティラノサウルスがお手をしないと言って地球が属する世界の管理者(天使)が、巨大隕石を落として絶滅させました。それを見ていた創造主様(神)が、ティラノサウルスの(つがい)を、この世界に転移させ私が世話を任されました。前にも言いましたが、そのままでは長く生きられないので、ドラゴンに変えました。余り繁殖しても困るので長命にして子供の誕生を私が調整しています》


 そりゃそうだろう、逆らえば一族郎党絶滅だ。因みにアルテミア様には、お手はするようになりましたか?


《それは、それは、永く生きていますから頭脳は明晰学習能力も抜群で、地球での記憶も残しての転移です、子孫に十分過ぎる程伝わっていますよ。お手どころかチンチンまでしますよ》


ドラゴンが、ペット状態ですか?


《貴方も、一匹如何ですか?黒龍・白龍等色々御座いますが?》


 いらねーよ! ペットに餌にされそうだし、国宝級のパンダより希少な生物だ。

俺も、子供の頃には、猫も犬も飼った事は有る。珍しいと言えば山羊も飼って居た。しかし、草を毎日刈って来て与えないといけないので面倒になって手放しました。今思えば山羊は不思議な生物です。好物の草に唾を掛けて食べさそうとしても食べません。多分臭いで分かるのかな?


 原住民に子供でも出来たら、可愛らしくて大きくならない動物をお願い致します。


《貴方(原住民)、子供と言いますが、子供を作るには伴侶必要になりますが貴族の子供なら、

許嫁も居ますよね。しかしながら貴方の場合は、婚約解消になっていますよね。日頃の行いが悪かった付が回って来ましたね》


 天使には、隠し事は出来ない様だ。まあ、これから過去の負債は徐々に支払って行こう。

しかし、許嫁かぁ〜 たしか、俺が10歳位の時に見た事は有る、少し年齢は下のはずだった。名前は、え〜と記憶を掘り起こしてみる。アーリアだ、 アーリア・デイトナ伯爵の3女だ。スミルナ辺境伯領の東隣に領地が有り、親どうしが親しいし、兄のチェスキーとデイトナ伯爵の長女が結婚して子供が二人居る。

原住民は、色々悪影響をまき散らしていたものだ。


 この世界の貴族も、子弟(こどもたち)に結婚相手を選ぶ権利は無い。親か上位の貴族に決められる。

数年後に、アーリア問題が大事件になるとは、俺も分かっていない。


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