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2 日常

投稿間違いました。

 アルテナが、部屋から出て行ったあとで、残っている医者が。


「ケント君、初めまして。私は、オロモ・カルパチと言う者じゃ。一昨日から

バクトラ男爵にお世話になっておる」


と、挨拶をしてくれた。


「こちらこそ、よろしくお願いいたします」


と、言って頭を下げる。


「僕も、訳あって男爵にお世話になっております。治療は、先生がして下さったのでしょうか?」


と言って頭を再度さげる。


「いやいや、大した事はしてないぞ。体の具合の悪い所が無いか確認した位じゃ」


 と言って顔の前で手を振った。


「昨日アルテナが、そなたを魔の森から連れ帰ってから。丸一日寝ていたな。体の傷は、全く無くなっていたぞ。アルテナの話では、小鬼の討伐をしていたら。突然そなたが動かなくなり、小鬼に、右太ももを切り付けられて倒れたから慌てて助けに行き残っていた小鬼を全滅させて。そなたの、治療をしょうと思ったら呼吸も無く心臓の鼓動も無く、死んでしまったと思い悲しんでいると。突然に上空から、丸く光る物がそなたの体に入り込み体全体が光り輝いていたそうだ。光が消えると、体の傷が無くなっていたそうだ」


 あの、天使の仕業だな。しかし、別の世界だから此方にも、別の天使が居るのかも知れないな。


《はい、こんにちは。いますよ、どうぞ宜しくね》


こちらこそ、よろしくお願いいたします。

しかし、もしかして、監視対象ですか?


《そうですよ、この惑星の最初で最後の転生者ですよ。この世界だけでも、億を超える惑星が有ります。その一つ一つの星に時代を変えたりして、個性的な方、平凡な方、団体様を取り混ぜてやっています。テストプラントですね》


 なら俺は、モルモットじゃねーか!!




《そんなに、怒らなくても、老い先短い人生だったのに。若返って、ハーレムも夢じゃないですよ》


 そうだよな。感謝していいのか分からないや??


《それで、モル…じゃないですよ。せっかく転生させたのに直ぐに亡くなられると、こちらのつご…困りますので、暫くは見守ってあげますね》


《とりあえずは、魔法の練習をして下さいね。レベルが上がれば力を授けてあげます》


 この世界では、貴方しか頼れないかも知れませんので、こちらこそよろしくお願いいたします。

連絡が、取りたい時は、祈れば宜しいのですか?


《何時も、かn… 見ていますので大丈夫ですよ》


 ふと周りを見れば、医者もサンドラも固まっている。

時間を止めている様だ。


《それでは、またねー》


 時間が、動き出した。

オロモさんが


「ケント君、君の体を診察したが傷一つ無かった。不思議じゃ?この世界の魔法使いで、治癒魔法の最高の使い手でも傷を治す事は出来るが少しは跡が残る。無論手足の欠損などの治療で成功したとは聞いた事が無いのう」


「先生は、此方に来られるまでは、どちらに、いらしたのでしょうか?」


「王都の方で暮らして居たが余生を此方で過ごそうと、バクトラに無理を言って住まいを構えて貰っているのじゃ、決まるまではこの館に住まわせて貰って居るのじゃ」


「僕は、先月よりお世話になっています。と言っても、母の実家です。よろしくお願いいたします」


 そうしていると。


「皆さん、夕食にしましょう」別の召使が呼びに来た。


 皆で、食堂に行くと男爵夫妻やアルテナも席についていた。


「ケント、体調は良くなったか」


と、爺さんが聞いて来た。


「はい、御爺様、お陰様で良くなりました」


「ケント、気を付けないといけないよ。お父さんもお母さんも心配しているのよ」


とお婆さんも言ってきた。


「はい、御婆様、ご心配をおかけいたしました」


 と言って、アルテナを見てみると、案の定いやな顔をしている。

ここに、来てからは猫を被っていたのだ。


「それでは、食べよ」


 と爺さんが言って皆が食事を始めた。

異世界最初の食事は、お腹がすいていたので美味しかった。

料理の内容は、俺は現地人だから脳内情報で大体は分かった。豚肉の焼いた物や肉と野菜の煮物普段より

少し豪華だ。


 男爵だからと言って余り贅沢はしていない。爺さん婆さんはそんな人だ。

爺さんが、話し始めた。


「食事をしながら聞いてくれ。オロモ殿は、儂と王都の学園で一緒に学んだ友人で先日まで。

王国医師団の重鎮で有ったが年齢もあり此方で余生を過ごされる予定である。隣に、居られるのが

奥方である」


「シルビア・カルパチです、よろしくお願いいたします」


と挨拶をする。


「オロモもシルビアも初めてだから、紹介しよう。私達の孫で、マックス・スミルナ 辺境伯の5男だ、若いから辺境伯領で悪さばかりするもので、儂らが引き取って世話をしている。御目付役が、アルテナ・フランツ嬢でフランツ子爵 の次女だ。スミルナ伯の所で騎士をしている」


 と爺さんが紹介した。


「ケント、挨拶をしなさい」


 立ち上がってから、一礼する。


「初めまして、ケント・スミルナ15歳です。昨日は、お世話になりました。今後ともよろしく

お願いいたします」


 深々と頭を下げた。

今度はアルテナが、立ち上がり。


「アルテナ・フランツです、昨日にお会いして色々な事を話しておりますので、よろしく

お願いいたします」


 アルテナが挨拶して着席する。

爺さんが。


「ケント、明日は、どうするのだ?」


 少し、考えてみる。

冒険者組合には行き難いから。魔物討伐報告は、アルテナに頼もう。

天使が、魔法の練習をと言っていたな。一人でコッソリやるか。


「御爺様、体の具合を確かめる為に裏山で軽く訓練をします」


「お姉様には、冒険者組合に報告に行って欲しいのですが?」と言ってみる。


「お前は、行き難いであろうなぁ〜〜〜」


 と嫌味たっぷりに言われる。

そうだよなぁ〜、記憶を覗くと黒歴史がうごめいている。


「ケント、一人にすると危険ですから。一緒に組合に行ってから訓練に付き合います」


 そうお姉様は、のたまうので有ります。


次の日に、朝食を済ませてから、アルテナと一緒に冒険者組合に行く。


 この世界の朝は、皆早い。教会の鐘の音で時間が分かりそれで、仕事に取り掛かる。

一年は360日で一日は、ほぼ24時間(正確な時間が測れていない)だ。

季節は、有り(地球と同じで地軸が傾いている様だ)地球と同じで一年を12に分けている。月を見れば、ひと月の始まりと終わりが分かる。地球の陰暦だ。

もっと便利な機能が月には付いている。

月の周りに衛星が回っている。月の上天に有る時が正月で一年の始まりで冬の季節で。右回りをしていて右が春、月の真下が夏になる、左に来ると秋だ。

今日は、右側に有り真横より少し上なので、春分が近い。

色々な事を考えながら歩いて行くと、組合に到着した。男爵邸からは近いのだ。

石造りの、二階建てで、窓は有るけどガラス戸では無い。玄関も、木製の扉だ。

西部劇の様な、上下が見えて外にも中にも開くスイングドアだ。

全面ドアだと、向こう側が見えずに人が居たら突き飛ばされるだろう。

しかし、その外側には頑丈な鉄板で補強が施されたドアがある。外敵の侵入を阻止する為だろう。


 気候的には、穏やかなのか風除室的な間取りではない。

中に入ると、もちろんアルテナが先ですよ。

アルテナの後を、下を向いてコソコソと付いて行く。アルテナのお尻がプリプリとしているが、見えない。何時も通り甲冑を来ているのだ。

顔は美人で、髪は金髪だ。胸は、残念な絶壁です。

スミルナに居た頃に、(俺が、生まれ育った所です)アルテナにお客さんが来て。

偶々、俺に。


「アルテナ様と言う方はどちらに居られますか?」


と聞いて来たので。


「何方から、来られました?」


 聞いたら、遠方からだと言う。しめしめ、と思い。


「この廊下を真っ直ぐに行って、右に曲がって二つ目の部屋がアルテナの部屋ですが、合言葉を言わないと開けてくれませんので、ドアをノックしてから、アルテナ様のクレア・クレア・クレアと三回言って下さい」


「クレアを三回ですね?」  「そうです」


 と言って廊下を曲がるのを確認してから走って逃げた。

この辺りでは、超有名な、垂直に切り立った断崖絶壁がクレアである。

その後、ばれてボコボコにされましたが。



 アルテナの後ろを付いて行くと、カウンターが見えて来た。

組合の受付け嬢達の、顔色がカメレオンの様に変わっていく。普段は開けている胸元を慌てて留めている。

テーブルに着いて、何か飲んでいた男連中や掲示板を見ていた者達も。何か用事を思い出したかの様に、潮が引いて行くように隠れてしまった。

カウンターに並んで居た者達も居なくなったので、アルテナが一番近い受付に行き。


「コリーン、いいかしら?」


「は…はい、ど、どの様な御用件でしょうか?」


「先日の魔物討伐の報告よ。」


 5体分の討伐証明部を袋から取り出して渡している。コリーンが、確認してから銅貨を5枚カウンターの上に置き。


「報酬の5銅貨です」


 銅貨をアルテナに渡した。


「有難う」


 アルテナは銅貨を革袋に仕舞い。


「ケント、行くぞ。」


 出口に歩いて行く、俺も、俯いたまま後に付いて行く。







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