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11  ケント設計室

これで、暫く途切れるかも知れません。


 夕食の席で、爺さんの許可を取ってみる。


「御爺様、このお館にお風呂を造ってもよろしいでしょうか?」


「この国の中に、風呂が有る所は、王都か伯爵以上の貴族か特別に風呂好きな大商人。位しか無いな」


 と教えてくれた。

暗に、男爵程度では、風呂は作ってはいけないぞと。言う感じの返事だ。


「御爺様も、御婆様もお歳ですから、今からの季節は宜しいでしょうが、寒い冬になると湯浴みも大変です。見えない様な場所に作りますが許可を貰えませんか。なお、作る途中でお気に召さなければ、止めて処分致します」


婆さんが、涙を流しながら。


「ケントが、こんな優しい事を言ってくれる長生きしていてよかった、それに比べて、リリーは、勘当して此方に放りだすなんて!」


 と言って泣いている。

俺は、アルテナの方を向いて目でサインを送る。余計な事を言うなサインで有る。

爺さんも、下を向いて涙が見え無い様にして嗚咽を漏らしている。


 今年の、アカデミー賞は、異世界アウスのモルダビア王国、スミルナ辺境伯が5男 ケント・スミルナに決定致しました。萬来の拍手喝采です。


 余韻に浸っていると。イタッ、隣に座っているアルテナに太ももを抓られた。

こいつも、心がよめるのかな?


 落ちついた所で、爺さんが、許可をくれた。取り敢えずは明日だ。

夕食もいつもながら、美味しくいただきました。

高望みはしませんよ、よっぽどの事が無い限り。内政は不干渉で行こう。


 魔法使いだとバレ無い様に、ステルスに徹します。


 夕食も終わり、自室に帰ると付いて来ています、金魚の糞が。


「お姉様、御用が無ければ1人にさせて頂きたいのですが。若い男女が1つの部屋に居れば間違いが起きたりしますので」


 と一応釘を刺す。


「間違いを待っておる、お前は、筆降しもまだであろう?」


 とのたまっております。


「いえいえ、もう、何度も数えきれない程済ませて居りますが」


「な、な、何、な、な、何度と、と、」


 顔色も変わりうろたえている。

18歳だけどまだ処女なんだろう。色々、いじってやろうかと思ったが止めて置く。

体は15歳、心は(記憶)60数歳ですからね。○ナン君よりずっと上ですよ。


「ちッ、ちッ小さい頃から、かッ、かッ、監視していたのに、いッ、いッ、何時やったのだ」


中々動揺が止まらない。


「そうですね〜、昼間に説明したでしょう。俺は、貴女の3倍生きているのですよ。だから、わかるでしょう。ま〜ねんねの貴女には分からないかな〜」


 と嫌味たっぷりに言ってやった。

やっと、気が付いた様だ。

悪い虫が付かない様に、監視を任されていた様です。

ひょっとしたら、性教育も任されていたのかも。


 風呂にも興味が有ったのでしょう。風呂の事は明日と言う事でお引き取り願い致しました。

寝るまでに、A2サイズ位の板を造ります。製図板ですね数枚作って置きます。

パソコンも無くCADも無い世界ですからね。T定規位ならセーフでしょうか?

明日、オロモさん所の工事現場に見に行って見よう。

この世界で普通に使われている。工具等を見てくる事にする。


 今夜は、軽く魔力コントロールをして眠りにつきました。


 次の日、朝食を食べて。エルスコさんに、昼食は食べに帰ると伝えて出かける。

オロモ邸新築工事現場に、歩いて行きます。

今日は、基礎固めをしています、直径30位の丸太で長さ1m程度で2人で向かい合わせで、丸太に付けた

持ち手を持って合図をしながら、上げては落として地盤を固めています。

大工のボレスさんに、道具を見せてもらう。日本でいえば、江戸時代に使っていた様な道具だ。


「ボレスさん、道具は何処で仕入れていますか?」


「男爵領にも有るけどな、辺境伯領が此処より種類も多いぞ。もちろん、王都に行けば安くて良い物が

沢山あるな」


 と教えてくれた。

教えてもらった道具屋に行く、灯台下暗しである。冒険者組合の直ぐ近くだった。

トレンチ道具店と、デカデカと看板が掲げてある。興味が無かったら気が付かないものである。

現代の、ホームセンターから見たらみすぼらしい。大通りから外れた道も狭くて運転が下手なおばちゃんなら絶対行かない様な、寂れたシャッター通りに有る小汚い古道具屋みたいな店だ。


 神武天皇が見てもこれは古いと言いそうな店構えである。

一応、道具屋はここしかないそうです。中に入る、すかさず。


「いらっしゃいませ」


 店員が、声をかけてくる。

店員を見て固まる、マズイですよ。絶壁が、絶壁が、2度言います。ご同伴なのです。

店員も俺の顔を見て、胸元を隠す。初対面のはずだ?まさか、異世界にもモンタージュが作成出来て、

ウォンテッドですか。


 男爵領に来てまだ1か月位。

風の噂で広まるにしても早すぎますよ。しかし、どこかで見たような?誰かに似ている。

それは少し放って置いて。巨乳、巨乳なんですよ。

俺が、ガン見していると。


「チェッ」


 絶壁から舌打ちの音声が聞こえます。


「お前、コリーンの妹だろう?」


 絶壁が問い詰めています。

言葉の、橋端どころか全体に棘だらけの問いかけです。

引き攣った声で。


「ハッ、はい、妹のグーラと言いますよろしくお願い致しましゅ。ケッケッケント様、貞操は捧げますから、いッいッ命だけは!」


 エ、何をおっしゃいます。

アルテナが、手を引いて店の奥に連れて行く。事情聴取ですよ、親子丼ですよ。

俺は、その間に展示して有る道具類を見て回る。鋸・金槌・差金・墨・糸・寸法を測るロープ等、風呂の工事で必要な物を見て行く。無い物は作って隠して置くつもりだ。

暫くしたら、絶壁刑事が帰って来ましたよ。容疑者と一緒に。


 アルテナから、聞きました。コリーンは、可愛い妹に、ケントと言う極悪非道の悪魔が辺境伯領で

悪の限りを尽くし、婦女子を犯しまくり殺しまくって男爵領に逃げて来たから気を付けなさい。

特に胸の大きい女の子が好物だと吹き込まれていたらしい。

お姉ちゃんも、冒険者組合で受付をしていたら。いきなり入って来て胸を揉まれて。


「止めて下さい」


 と言ったけど。


「減る物じゃないから良いじゃないか」


 と言いながら服を、剥ぎ取られてもうすぐ貞操の危機という時に。アルテナ様に助けて頂いたのよ。

お姉ちゃんを襲ったのは本当だ、原住民は若いから性欲が有りまくりだった。

アルテナが、何時も良い仕事をしていたものだ。


「ごめんな、お姉ちゃんにも言っといてね」


 ニッコリ笑ってウインクしてやったら、アルテナにシバ枯れた。

男の買い物は速い、お金を払って買った物を袋に入れて帰途に就く。

昼には早いので、男爵邸の測量をする。取り敢えず、平板測量をする。

大邸宅では無いのでそれ程掛からない、木造の2階建てです。

板に、平面図をフリーハンドで簡単に書く。風呂の位置を書いていく食堂の横に作る予定です。

厨房も近いですし水回りも近い方が便利です。給湯しても冷めにくいです。

そろそろ、お昼なので食堂に行きます。

爺さんに、図面を見せて了承を得る。昼食を取りながら、オロモさん夫婦に現場の進捗状況を報告して置く(点数を稼いで置きます)。


 昼からは、自室で正式な設計図を書きます。今日は、ケント設計室です。

最初は、T定規と三角定規を使って細々ネチネチと手書きをするつもりでしたが。アッサリ、止めて、

魔法、魔法の世界ですよね。やって見ました、CADより簡単に出来ます。

マウス要らない右クリック左クリックドラックも要らないキーボード操作なしで、図面が掛けるし。

それが板の上に直接プリントアウト出来ます。間違えても消せます、元の世界に帰れたらお持ち帰りしい、アッ駄目だ魔素が無いのでした。


 設計図も出来たので、100/1位の模型を造ります。

井戸から、水を汲み上げる装置を考えます。風車を動力にして小さい桶を連続で回して汲み上げる事

にします。

井戸の水面が地面から2m程度下だったので地上3m位に高架タンクを設置したいから、

余裕を持って6m位の揚程を考えて設計します。

南面の屋根に、太陽光で水を温める装置を設置します。この世界の屋根は、石材の薄い物で葺いています。それを、偽装します。

冬は、暖炉に火を点しますので、煙突の煙道内に熱交換器を設置して。

太陽で暖かくなったお湯を熱交換器で加熱して給湯します。厨房の排熱も利用すれば、ほぼ年中お湯が使えます。

浴槽は、4m×2m真ん中で仕切ります、男と女湯に分けます。

食堂の外壁に沿って長さ4m強 外側に2m強出して部屋を造ります。


 ケント設計室及び設備設計合作で計画は完成しました。

工程表も作成して、住民説明会を開催いたします。


有難う御座います。

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