75(28.8)
趣きを変えてみる。
「ふぅ……しんど……」
今日も仕事に忙殺されかけた。
昔はKARTに熱をあげていたのに、最近はめっきりだ。
久しぶりの休日というのになにもする気がおきない。
趣味もこれといってなく、部屋には僅かばかりのKARTグッズがあるだけ。
「久しぶりに服でも買いにいこ」
ヨレたシャツと褪せたジーンズに年季の入ったスニーカーというスタイル。
いくら自分に可能性がないとはいえ、流石に今の恰好はよろしくない。
流石にこれではマズいと思い、何故か選択したのはスーツという訳のわからないことをしてしまった……。
しかし、これなら見れる恰好だったので、とりあえずこれで買い物に行くことにした。
少しはオシャレを意識して渋谷に来てみたのだが、磨きに磨きあげた女性ばかりで気後れしてしてしまう。
なんちゃってキャリアウーマンな自分とは生きる世界が違いすぎる……。
結局フラフラと歩いた挙句ツタヤに入店した。
なんの気なしに入ったツタヤだったのだが、特別目を引くCDを見つけてしまった。
最近デビューしたSUNRISEというデュオグループらしい。
ネットでチラっとだけ見たような気もするが、全く記憶になかった。
とりあえず買うかと手に取りレジで会計を済ませると、裏から妙齢のかっこいい女性がこちらへと歩いてきた。
スーツでピシッとキメた女性が少々早歩きでこちらへ来るものだから、自分に用があるとは思わなかった。
「少々宜しいでしょうか?」
「はいっ、な、何でしょうか?」
声が上擦ってしまい少し恥ずかしい。
生きる世界が明らかに違う女性だ……左指に光る指輪が羨ましい。
しかし、そんな女性が何の用があるというのだろうか。
「ちょっとしたサービスを行ってまして、その抽選に当たったので商品をお渡ししたくて。
あちらへ来てもらえませんか?」
「べ、別にそのくらいなら構いません」
見た目はダサいながらも余裕を見せたかったのだが、かっこいい女性はそれよりもさらに余裕の態度で仕切りの向こうへと案内してくれた。
背伸びするものではないと悟った。
案内された場所は薄暗く何が用意されているのか不安になってきた。
まさか騙されたとさえ思ったが、天下のツタヤでその様なことをするわけがないと思えば少し安心した。
内心おっかなびっくりしていると電気がつき、目の前に男性2人が現れた。
1人はよく見る痩型の男性だったのだが、もう1人が大変なことになっている。
シャツの上からでも判る筋肉の隆起。
しっかりと出た喉仏。
身長も程よく高く今まで見たことがないほどの上玉だ。
そして、マッチョ男子から突然の声をかけられた。
低音ボイスが下腹部に強く響く。
どうやらデビューした歌手だと伝えられ、彼らから何かしらのサービスが貰えるということがやかった。
正直この時のことはあまり記憶にないのだ。
突然の出来事に頭が全くまわらない。
挙句の果てには一緒に写真を撮ってくれるというのだ。
パニックに陥りながらも写真を撮って貰った。
あのダッサイ服装で来なくて良かったと心の底から思う。
普段は仮面をしているらしいのだが、仮面の下を知っているのは一般人では私だけらしい。
カズという男子の笑顔が眩しい。
幸せ空間からでた私は、先程のことが夢ではないのかと頬を軽く抓ってみた。
痛い。
そこからはどうやって帰ったかすら覚えてはいないが、一緒にとった写真をPCのトップ画に設定した。
曲はエンドレスリピートだ。
まだ肩を抱かれた感触も残っており、あの時のことを想像するだけで滾ってくるものがある。
すぐ様ネットでSUNRISEのことを調べ上げ、使ったこともない掲示板に書き込みを入れた。
嘘乙という言葉も私には全く響かなかった。
SUNRISEという光が私を照らしてくれているのだ。
それからというもの、仕事が順調になり主任を任されるようになった。
効率的仕事でプライベートの時間も増えた。
もちろん部屋の中はSUNRISEグッズが増えてきている。
結婚はできないと諦めてはいるが、子供もほしいと思うようになった。
私の人生はまだまだ明るい!!
暫くして彼女は人工授精を果たす。
その時に使われたものは一也の提供したもので、男の子を産んで幸せな家庭を築くのはもう少し先の話。
高月穂希の一日。
珍しい主人公以外の視点。
なんかモブたちから見たの話を書いてほしいというリクエストに応えてみた件について。
俺もスレ立てたからこれからもこういう話ほしいか教えてね。
さて、最近アブローラーの回数が30以上になり始めたどうも僕です。
執筆は遅くなろうとも筋トレは欠かさないメンズなので、夏に向けての仕上がりは上々です。
因みに、夏にベストな体型に持っていきたいのならば、今のうちから毎日筋トレしましょう。
腕立て腹筋スクワット。
20分もかからない、ヘタすれば10分ほどで終わる努力だけで夏にはメリハリボディ。
夏に脱ぐことなんかないって?
電車の吊り革を握ったときに見えるしょうもない腕を見てみなさい。
白くたるんだ二の腕、もしくは女の子みたいに細い手足……。
私が筋トレを始めたきっかけが女性並に細かったからですよ。
脚が……。
メンズのジーンズではなくレディースが丁度いい屈辱……。
アバラの浮いた胴。
ひゃあああああ!!
筋トレしようや(^^)




