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短めで更新早め作戦。

詰め込み大作戦。


さすがに少し濃厚にした方がいい気がする。




 伊織さん宅訪問から数日後、ラジオ大筋も決まりいよいよサンライズの第二シーズンが始まりつつある。

 鮎川さんと桜子さんがサンライズの売り出し方、これからのイメージ戦略についてあれやこれや話し合っているらしい。


 その中でもテレビへの露出をどの程度やっていくかで頭を悩ませているらしい。

 純が思いの外オールマイティな活躍ができることが一番の問題だそうだ。


 嬉しい悲鳴だとは言っていたが、純自身はピンでの仕事にはやる気をみせていないので、必然的に俺のスケジュールが過密になりそうな状態らしい。


 桜子さんが申し訳なさそうにその事を伝えてきたのだが、売れ始めとはそういうものだろうと納得している。


 過密になることに反発していた綾奈と明日香をなんとか説得し、事なきを得たが長期間この状態が続くとさすがにまずい。

 なので、とりあえずこの一ヶ月だけということでやってみることとなった。




「今日は9:00からレッスンで12:30から雑誌取材とモデル撮影。14:30からサイン会で17:00から安心院さんとの軽い打ち合わせの後に食事という流れです。

昼ごはんは移動の車の中で食べることになるのでお願いします」


 いつも以上に仕事モードな桜子さんに少し気圧されつつも、いつも通りにレッスンを行う。

 しかし、いつもよりも厳しく淡々と進んでいる気がしないでもないが、なんの問題もなく終わった。


 時計をちらりと見るとすでに11:50で、桜子さんが慌ててレッスンルームへと入ってきた。


「次の現場は自由が丘なので急いでください!」


 クールダウンをする間もなく着替えだけを済ませ、車に乗せられて自由が丘へと向かう。

 運良く渋滞に巻き込まれずスムーズに行き、胃の中に昼ごはんをチャージし終わるころに到着した。 


 現在時刻は12:27。

 オシャレなオフィスで記者の人と軽い挨拶を済ませてすぐに取材を始める。


 今回の表紙モデルを引き受けた理由からこれからの目標やこれまでの道のりなどを聞かれた。

 表紙モデルは桜子さんが持ってきた仕事で、別に断る理由もなかったので了承したものだ。


 なので、引き受けた理由はこれといってないので適当にそれらしいことを言っておいた。

 道のりもまだまだで振り返ればすぐそこにスタート地点が見えるくらいしか進んでいない。


 なので、必然的に夢の話が長くなる。

 自分の目標の立て方の話から始まり、そこに向かってどう歩いていくかという話になっていった。


 一日で達成できることもの立てて次は一週、一月、半年、一年と順番に目標を考えていく。

 次の目標への期間が長くモチベーションの維持が難しいときは、その間々に小目標を立てる。


 そういう話をついつい熱く語ったおかげで撮影時間が短くなってしまった。

 慌ててメイクさんや衣装さんの手によって整えられ、すぐに撮影が始まる。


 カメラマンさんが声をかけながらシャッターをきっていき、予想時間よりは早く終わることができた。


 しかし、これまたポーズが中々に恥ずかしく、純に至ってはもうやらないと小さく呟くほどだ。

 純がこういうということは、こういう写真撮影は今後組まれることはないだろう。


 こういう仕事を受けた理由とし、食わず嫌いをしないという理由もあったのだが、純は食って嫌いになったようだ。


 時計を見れば13:57。

 次の現場である渋谷に向かうため、別れの挨拶もそこそこに車へ駆け込んでいく。


 渋谷ではすでに準備が済んでおり、ガッチリ警備されていた。

 サンライズの会員の中から選ばれた限定サイン会で、今回のイベントはかなり情報規制がされている。


 なので、選ばれた戦士たちはこの日まで選ばれた興奮を誰にも伝えられずにいた。

 そのおかげもあり、サイン会があるという情報だけは広がっていたが、いつどこで何時にやるかだけは洩れることはなかった。


 洩れたら最後、サイン会が中止になるので戦士たちの葛藤は凄まじかっただろう。


 そうして始まったサイン会に来た戦士たちはわーぎゃー騒ぐこともなかったが、目の前に来たときに燃えに燃えたぎっている内に秘めた炎を解放していた。


 一線を超えてくるような女性はおらず、皆が皆が淑女だった気がする。

 この時ばかりは我らの男護官が男護官なんだというのを再認識した。


 別に疑ったりしてたわけではないのだが、炎を燃やす女性以上にブリザードな姿を見て驚いたのは内緒だ。


 そうしてサインと握手と軽い会話をしていき終わる頃には16:48……。

 慌てて安心院さんに連絡すると、少しの遅れは気にしないという有り難い言葉を頂いた。


 超特急で会食の場所へ向かい、10分少々の遅刻をしてしまった。


「忙しそうですね」


 笑いながらそうは言ってくれるものの、こちらはペコペコと頭を下げる。

 そして、安心院さんに案内されて席につき、ほぼ完成した台本を渡された。


 パラパラとめくって軽く確認すると、こちらが送った内容もしっかりと反映されていた。

 構想もスタッフもスポンサーもすでに決まっており、今すぐ始めるといっても大丈夫なくらい準備は整ってるらしい。


 なので、安心してラジオに向けた準備をしてほしいと言われたのだが、全く安心できない上に少しだけ不安になってきた。


 しかし、それを表に出すわけにはいかないので頑張りますとだけ伝えた。

 もちろん純はどこ吹く風と言った感じだ。


 桜子さんと俺だけがほどほどにプレッシャーを感じていた。


 食事のときは今度のラジオの話はせずに、芸能界の面白話などを聞いて楽しく食事ができた。

 慌ただしいながらも最後は少しは癒やされて今日を終えることができたと思っていた……。


 しかし、帰りの前に桜子さんから明日の予定を聞いてげんなりして家に戻った。


 綾奈と明日香も疲れたようでぐったりとしていた。

 特にサイン会の時が大変だったそうで、あの人数の警戒ともし暴動が起きたらのことを考えたらハラハラだったそうだ。


 その話を聞いて男護官の数を増やそうとも考えたが、今いる男護官と男女関係にある。

 しかし、新しく守ってもらう人とだけはとそういう関係にならないとなると、なんだかいろいろな不満が生まれないかという不安がある。


 しかも、それで男護官どうして険悪になってしまうかもなどと考えると踏み込めない。

 それならば臨時でいいやとなってしまう。


 それを二人に伝えると、にんま〜りしながらデヘデヘと気持ち悪く笑っていた。

 しかし、その笑顔見ているとこの選択は間違ってないなと確信した。


 その後いつも以上にラブリーな雰囲気が家を支配した。




最近オタクの皆さんと会話する機会があったのですが、あの人たちは自分の得意なところになると饒舌になるじゃないですか?


その饒舌になるポイントを探るのが結構楽しいです。


浅く広く生きてきた人間のいい所がこういうとこでいかされますね。

ただ深くまで話されるとついていけなくなるので、浅めで止めさせてコロコロと話を変えていかないと大変です。


あと、オタクの人と話すときは聞き専になるのがコツだと思います。

ウェーイ系はノリに合わせとけばなんとかなります。


結論……私は他人と話をするのが大好きだということですね!

この世で一番幸せな瞬間です。

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