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詰め込み感よ!

悪くないね!



 まだ日も昇っていない時間からおせちの準備に取り掛かる。


 海老を煮ている間に圧力鍋で鴨肉をホロホロにしていく。

 かまぼこを切り分け、塩抜きしてダシに漬けておいたかずのこを盛り付ける。


 ホットクック先生による黒豆を皿に盛り、その間にさつまいもを煮詰めておく。


 茹で上がった海老のワタを取って盛り付け、空いたコンロでごぼうを煮込む。

 ブリとタイを焼き、さつまいもを取りあげて酢ばすの制作を始める。


 さつまいもを潰して用意しておいた栗の甘露煮と合わせて整形……まんじゅうのようになった栗きんとんを皿に盛る。


 ホロホロになった鴨肉を盛り付け、たたきごぼうを仕上げていく。

 楯豆腐と陣笠しいたけを作っている間に出来上がったブリとタイを盛り付ける。


 豆腐としいたけが煮込まれている間にだし巻き卵を作り、皿の上にどんどんと料理が並んでいく。


 6時が近づいてきたころに綾奈が目を擦りながらのっそりと起きてきた。


「明けましておめでとう! 今年もよろしくね!」


「はっ! あ、明けましておめでとうございます!」


 寝ぼけた頭を瞬時に覚醒させて綾奈は挨拶を返してくれたのだが、髪がボッサボサなのですぐに顔を洗ってくるように言った。


 再び料理を作り始めると明日香と明里が仲良く起きてきたので、新年の挨拶をして料理を仕上げていく。


 もうすぐ初日の出なので、それまでになんとかしておせちを作り上げたい。

 そして、母さんも姉さんも起きてきのでこれで全員が目を覚ました。


 カーテンを開けると空は薄暗く、もうすぐで初日の出が見えてくる時間になっていた。


「うわぁ……美味しそう!」


 並べられた料理を見て明里が声をあげた。

 そして、それに釣られるようにして皆がおせちの出来栄えを見に来る。


 見た目だけならかなり美味しそうだが、圧力鍋などで手早く作っているので味のほうが少し心配だ。


「うしっ出来た! そろそろ初日の出だし外に出よう」


 テーブルの上に出来上がったおせちを並べ、初日の出を見るためにベランダへと出る。

 山の向こうからゆっくりと光が漏れ始め、太陽が少しずつ少しずつ見えてきた。


「綺麗……」


 誰が言ったかはわからなかったが、本当に綺麗な初日の出だった。

 快晴ではなく少し雲が浮いているのだが、光が雲に当たって幻想的な雰囲気を醸し出している。


「さっおせちを食べよう!」


「やったぁ! おせちっおせちっ!」


 一目散にテーブルへと走っていく明里と明日香を見ながら、ゆっくりとテーブルへ向かう。


「それじゃあいただきます」


 そう言うやいなやすぐに皿に箸が伸びていき、どんどんと皿から料理が消えていく。


 品目は少し少ないとはいえ、量だけは多く作っていたので問題はないと思っていたのだが、朝からすごい食欲だ。


「あんまり時間かけてないのに美味しく出来てよかったよ」


 味の染み込みがやや足りないものの、文明の利器はしっかりと結果をだしてくれた。

 しかし、次におせちを作るときは5日前くらいから準備をしておこうと決めた。




「ふぅ〜美味しかった……朝からしっかり食べれるなんて幸せぇ……」


 姉さんがごろんと転がりながらたれぱんだのように伸びきっている。


 しかし、完全にだらけきっているのは姉さんだけでなく、母さんも明日香も溶けきっている。


「ほらほら! 溶けてないで初詣に行くよ!」


 寝っ転がる3人をなんとか立たせて初詣に向かう準備をさせる。


「一也さん、初詣に行くにしても人が多いのでしっかりと防犯グッズを持ってくださいね、」


 実はウッキウキで浮かれていたのだが、綾奈の忠告が一気に現実へと引き戻してくれた。


 確かにあの人混みの中に入っていくわけにもいかないし、初詣に行くのならそれ相応の対策と警備が必要になってくるだろう。


「大丈夫よ! 明治神宮なら完璧な警備が期待できるから明治神宮に行くわよ!」


「確かに明治神宮なら大丈夫そうですね」


 明治神宮がどれほどの警備を誇っているのかは謎だが、みんながここまで安心しているのなら大丈夫なのだろう。


 すぐに車を呼んで出発したのだが、本来ならば明治神宮には車では行けない。

 しかし、男を家族に持つ家庭のみ明治神宮へは車で行けるようになっている。


 そうして到着した駐車場にはそこそこ車が停まっており、ちょうど車から降りてくる家族もいた。


 遠目にその家族を眺めたのだが、男護官がドアを開けると男が出てきてその後ろからさらに男護官が出てきた。


 すると、隣の車からおそらくは家族であろう女性たちが出てきて、男護官に囲まれた息子の後をついていっている。


 後ろから大きな声で問いかける母親に対し、無視か汚い言葉しか返さない男を見ていると腹が立ってきた。


「いくよ母さん!」


 少しだけ強めに母さんの手を取り明治神宮へと向かう。

 手をつなげてことで母さんは嬉しそうにしているのだが、これには他の女性陣が黙ってはいない。


 こっちへ詰め寄ってくる2人も手を繋ぎたいとアピールしてくるので、順番に手を繋ぐことでしぶしぶ引いてくれた。


 そうして歩くことにより、他の男に対して家族の仲の良いことをアピールする。

 そして、他の家族の顔を見ると、明らかに笑顔が無理をしているのがわかる。


 それに比べて国東家は心の底から幸せそうにしていると思う。


 これを見て何も思わないのなら仕方ないが、少しでも家族に優しくしようと思う人が出てきてくれればいい。


 そうして幸せオーラを撒き散らしながら賽銭箱の前に到着し、みんなに5円を渡して放り投げる。


『サンライズが成功しますように! そして、男たちがもう少し優しく主体性を持ちますように!』


 かなり想いをこめて願ったが、ここまで真剣に初詣の願いを願ったことはない。


「お兄ちゃんは何を願ったの?」


「ん? それは秘密。こういうのは教えないほうが願いが叶うらしいよ?」


 明里にそう言うと、すぐに口を抑えて〈たとえお兄ちゃんでも教えないからね!〉と、言いかけた願いを呑み込んだ。


「それじゃあおみくじ買って帰るわよ〜」


 母さんに50円を貰いおみくじを開けていく。


 "大吉"


 開いたおみくじをたたみ直し財布の中に入れる。

 

 そして、姉さんと綾奈が中吉、母さんと明里と明日香が大吉で、中吉をひいた2人はおみくじを括りに行った。


 「大吉って幸先いいね!」


 明日香と明里が本当に嬉しそうにしているのだが、正直言うと凶を引きたかった。

 なんとなくレア度の高い凶を引くというのは運がいいと思う。


 しかし、冷静に考えるとレア度の高い凶を引くということは、年始早々に運を使うのは良くないという考え方もある。


 どっちの考えでいくかは人それぞれか……。


「それじゃあ帰るわよ〜」


 おみくじを結び終わった2人が合流し、来た道を戻っていく。

 帰りがけに他の男がほんのり家族に優しくなっている気がし、少しはいい影響を与えられたような気がする。


 不器用に優しくする男と心の底から笑う家族はほっこりものだ。


 自分の家族の幸せにはまだまだ及ばないが、いつかは全ての息子持ち家族が幸せになってくれればいいなと思う。



ようやく完治しました。


長く苦しい日々からの解放……晴れやかっ!


家族回をあと一回やるとダレると思ったので、今回はぎゅうぎゅう詰めにしてなんとかおさめました!


次回からはしっかりと芸能活動させますぜ!




さて、マッソォ!!


最近目標ができました。

プロレスラーの飯伏幸太さんのようなボディを目指します。


目標ができると筋トレも捗りますよね。

背筋300kg超えを目指します!


今が200ないくらいなので、マッスルへの道は中々遠いです……。


懸垂やデッドリフトなどで背筋を鍛えていく予定なのですが、中々背筋は太く強くなりませぬ……。


日本人はフィジカルが弱いと言われていますが、この背筋力が絶望的なだけなのです。


背筋をしっかりと鍛えて体幹を作り上げれば、海外の人よりはフィジカル強くなるんですよ。


実は日本人はフィジカルお化けになれる血を持っているのです!


プロレスラーの棚橋弘至さんやマッスル北村さんのボディを見てください。


やる前から諦めるのは悪い癖です!!

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