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●ひとつめ ―転生悪天―



――黒い塊が、恐ろしいスピードで迫ってくる。

少年はそれを、他人事のように見ていた。


(ああ、オレ)


死ぬんだなあ、などと一人ごちて。

抱いた小さな温もりを、巻き込まれぬように安全な場所へ放す。もう道路になんか飛び出すんじゃないぞ、と祈りながら。



――再び目の前の光景を見据える。


(あれ?)


と。先程まで見えていた、自分に襲いかかろうと牙をむいていた黒の塊が何故か視界に入らない。

代わりにその目に映ったのは、自分を庇うように両手を広げた…――少女の背中だった。


…はて、この少女は自分の知っている人物だろうか。

記憶の糸を手繰り寄せようとしても、焦りだけが胸を占めていく。

少女は何を思い、どんな表情をして自分の目の前に立っているのだろうか。


…それを確かめる術も、時間も、残されていない。



「お願い…! にげ」


最期に聴いた少女の声。それはあくまで、こちらの身を案じるもので。

さいごのさいごで、泣きたくなった。


(どうして、オレを)


少女が言い終わらない内に、とてつもなく強い衝撃が自分に襲いかかる。


自分の意識は、そこで完全に途絶え。


少女の正体も、その意図も…安否すらも…解らずに終わったのだった。




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