作中登場の用語解説集
・メイドインチャイナバッシング
2016年初期に中国製製品の劣悪さ発覚によって起きた世界規模での中国製品不買運動のこと。
これにより、元々他国企業を受け入れ底に与える安い人件費の労働力提供によって財政をまかなっていた中国は、自国製の製品の売れ行きが滞り、国家始まって以来の経済危機に陥る原因となる。
というのも、これによって自企業の信頼性低下を恐れた各国企業がそそくさと中国から撤退してしまったのが主な原因となる。
これにより労働力派遣を行いそれによる利益によって財政をまかなえなくなったほか、国民の労働場所提供が出来ず失業者が増大する結果となり、中国は国家始まって以来の危機に陥った。
・『日本国家機密諜報部(Japan country Secret Agency)』
略称『JSA』。
日本の機密諜報機関で、アメリカで言うCIAの、いわば日本版である。
数年前の日本でのスパイ防止法案施行を背景に、相手国の諜報活動に対抗するため数年前より極秘裏に設立され、その存在は一部の政府関係者ほかごく僅かの者にしか知らされず、存在を知っている彼らに対しては例外なく箝口令がしかれているほか、そのJSAの監視の対象となる。
主に国防軍(旧自衛隊)や警察、消防などから優秀な有志を募り構成。うち半数はアメリカCIAでの活動経験がある者から構成されている。
本部は東京地下のどこかにあるといわれているが、厳密にはその詳しい所在は機密面の関係上不明である。
また、内閣ではそのJSAから定時報告が来ることもあるが、そのときの会議室は警備員を装ったJSA諜報員が入念に検査する。
最初期は結構盗聴機等が見つかったらしい。
そして、内閣に情報を提供する担当も決まっており、今現在ではシャークといういわばあだ名を付けられた男性が内閣情報伝達官として情報提供を行なっている。
わざわざ本名を公表しないのはもちろん機密的な面の関係である。
・憲法改正
4年前の朝鮮戦争勃発に伴う国防力の法的欠如を危惧した第二次麻生政権が行なった憲法改正。
これを達成する過程で国民レベルではいろいろと衝突が起こるなどしたが、それを経て何とか2017年8月に憲法改正に成功。同年9月より施行される。
簡単には、
1.積極的戦争の放棄(ただし防衛的戦争の場合はその限りではない)
2.国防力を補う分の戦力の保持容認
3.交戦権の最低限の容認(つまりやられそうになったらやり返す)
以上の3つがあげられ、またこれによって各関連法の改正も行なわれ、集団的・個人的自衛権の強化や、領海・領空侵犯時の対応強化などが行なわれた。
また、その結果は近隣諸国にしっかり伝えられ、それぞれ了承の旨返答を得ている。
・日本国防軍
3年前の憲法第9条改正に伴い、自衛隊より生まれ変わった“憲法上初の”日本国軍である。
陸海空3軍から構成されており、その上に統合参謀本部、そして、日本政府がある。
といっても、ぶっちゃけ言えば名前が変わったぐらいで後は彼ら自身のやることはほとんど変わっていないのだが。
また、これによって海軍にいたっては、名称の世界規則の統一化という名目で〝護衛艦〟という名称を撤廃され、それぞれ駆逐艦や軽空母といった名称がそれぞれの艦船に与えられたほか、各基地の名称も若干変わり、海軍でも『~護衛隊群』や『~護衛隊』から『~艦隊』や『~戦隊』という風に名称が変わっている。
・朝鮮戦争(第二次朝鮮戦争とも)
2016年に北朝鮮の韓国侵攻という形で“再開”された戦争。
ちょうど在韓米軍が撤退した翌年であり、それを狙って北朝鮮は侵攻したと思われる。
マスコミの間ではよく“第二次朝鮮戦争”といわれるが、厳密にはこれは間違いで、朝鮮戦争自体あくまで休戦協定で戦争自体が〝止まっていた〟だけであり、今回はそれを北朝鮮側から再開させただけに過ぎなかった。
最初1週間は、前々から韓国に工作員を送っており韓国国防力に細工をしていたこともあり優勢を保ち、韓国領土の半分まで侵攻していたが、後になって日米の応援が駆けつけたことにより戦局は一変。
一気に押し返され、韓国再奪還どころか北朝鮮国内にまで侵攻を許し、結果『金正雲第1書記』ほか北朝鮮高官を米軍により確保され、それによって朝鮮戦争は終結を迎えた。
その後、韓国やアメリカ主導で朝鮮半島統一が1年くらいかけて行なわれる。
・領土問題
ここで言う領土問題は日本が抱えている3つの領土問題のうち竹島と北方領土のほうである。
竹島問題は、上記の朝鮮戦争終結に伴う国境再構成時に浮上。
日本政府はこれを好機と捉えいろいろ交渉させた後何とか国際司法裁判所に引きずり出すことに成功し、その場で竹島を日本領土だと認めさせることに成功する。
その後の国会で改めて島根県域とする声明を発表し、今後島根県を中心に漁民の町として開発されていく予定である。
また、そのほかに北方領土もあるのだが、これはこの竹島解決の流れに乗ったロシアが申し出て、日本もそれに賛同する形で国際司法裁判所に出廷。
結果、こちらもロシアの領土主張は違法だとして日本域とする旨の声明が発表され、結局最終的には日本領土だと認める結果となった。
この経緯もあり、日本は拡大した領土をカバーするために軍事力強化に乗り出すことになる。
・台湾独立
2018年中期に達成された国家独立。
中国は度重なる経済危機の打破の一環として、領土切り離しによる国家負担の軽減を目的として、いくつかの近隣の地域を独立させる。
そのうちの一つとして台湾が『台湾民主国』として独立を果たし、2019年8月15日に独立宣言を世界各国に向けて行なった。
また、そのときの記念式典で行なった、当時政権発足仕立てだった麻生政権仲山副首相のコメントは台湾をはじめ世界各国で賞賛された。
その後台湾は完全な民主主義をめざし一部憲法や法律等を改正しており、それは日本のを例にしているという。
・艦魂
官民問わず船乗りの間で代々言い伝えられている伝説である。
ある程度大型の艦なら1隻につき一人必ず宿っているといわれており、それは例外なく女性であるという。
しかし、その姿を確認できるのはごく僅かの限られた人間のみであり、その条件としては、霊感が強かったり、その艦に対する思いやりが強かったり、はたまたその艦魂自身から選ばれたというものまである。
とはいっても、あくまで伝説上だけで今までそれを見たというものを全然出てこなかったが、ある日大樹がその存在を確認することになる。




