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最初はそれがどこから聞こえているのか分からなかった。けれど、
がんがんがん、がんがん。
部屋に近づくごとにその音が大きくなっていっている――気がする。
かんかん、がんがんがん。
もしかして。
分からない、分からない、分からないけどもしかしたら。
――歌子さん。
雨に濡れたわずか十メートルほどの廊下を疾走した。こけそうになりながらドアの前に立つ。がんがんがん。音が大きい。やっぱり――。ドアノブを引こうとして、あれ、鍵かけたっけ。一瞬戸惑ったが首を振り、ぐいと扉を手前に引いた。
最初はそれがどこから聞こえているのか分からなかった。けれど、
がんがんがん、がんがん。
部屋に近づくごとにその音が大きくなっていっている――気がする。
かんかん、がんがんがん。
もしかして。
分からない、分からない、分からないけどもしかしたら。
――歌子さん。
雨に濡れたわずか十メートルほどの廊下を疾走した。こけそうになりながらドアの前に立つ。がんがんがん。音が大きい。やっぱり――。ドアノブを引こうとして、あれ、鍵かけたっけ。一瞬戸惑ったが首を振り、ぐいと扉を手前に引いた。