第2話 無表情な風
『ロープ』
裂け目な張られた謎のロープ
「渡ってみたい……」僕は、衝動を抑えきれず
この断崖の裂け目で、命がけの綱渡りをすることに……
第2話 無表情な風
どうぞよろしくお願いします!
原口 モ でした。
さっきまで恐ろしい程に無表情だった者達、今は満面の笑みを浮かべている。引きつったような顔の者。
──やっぱり無理か……
僕は右足をロープに乗せたまま、次の一歩を出せずにいた。端の方でこれだけ軋むのだから、先に行けば行くほど相当、軋み揺れるだろう。
もともと死ぬ気でここに来た。でもなぜか、この綱渡りを成功させようとしている自分が、少し可笑しくなった。
落ちて死んでも、目的が達成出来るのだから問題は無いのだが、綱渡りに失敗して死ぬのは違う気がする。
これが人生最期の試練なのだろうか? この命がけの綱渡りが……
裂け目に張られたロープは、しっかりしているように見える。いつから張られているのだろうか? 木から木へピンと張っているので、そんなに月日が経ってないのだろうか?
こちら側の木には、しっかりと括り付けられている。僕は両手でロープを掴んで、引っ張ってみる。向こうもしっかりと括り付けられているようだ。
──渡ってみたい……
僕は無意識に、スーツの上着を脱ぎ捨てていた。もう袖を通すこともないだろう。シャツの袖をまくり、靴を脱いだ。靴下も。
そして、裾も膝までまくり上げる。
──渡ってみよう
抑えきれない衝動は、すでに行動になっていた。
裂け目を覗く。
裂け目の底から、こことは違う冷たい風を感じる。暗くて表情の無い、冷たい風が……
『ロープ』
素人が考えたホラーのお話ですが、あまり怖くないと思います。
読まれた方が、もしいましたら
本当にどうもありがとうございます。
第3話に続きます!
どうぞよろしくお願いします。
原口 モ でした!




