日常と異変
第六中学校、1年2組、教室。私、楠原杏は先生から押し付けられた仕事をこなしていた。
「なーなー楠原。伊藤の席ってどこだっけ?」
「どっちの伊藤?美樹か遊星か。」
「あー美樹の方。」
「それなら窓際の前から二番目。」
「りょーかい。」
・・・ある人と一緒に。
そいつの名前は島崎風斗。学級委員である。
「つーか、お前今日部活なかったっけ? ギター部だよな?」
この第六中学校には珍しい部活、ギター部がある。その名の通り、ギターを引きまくるわけだが、バンドができるので通称軽音部と呼ばれている。私はそこに入ってるけど、今日はないはず。
「あー、いや、今日はなかったはずだけど。あれ、もしかしてあった?」
「というか、そこにギターおいてあるから。」
「いや、ないと思ってあったらやだなーと思って。風斗は大丈夫? 確かパソコン部だよね?」
「今日はない。あったとしても学級委員の仕事あるしどーせ行けないんだけどねー。でもいちおーパソコンは持ってきた!」
と笑う。その”学級委員の仕事”を今やっているわけだが。
ちなみにこの会話をしている最中も、二人共、手は動かしている。
「そうだ、今日さ、定期テストの試験範囲配られたじゃん。自信ある?」
「あると思う? 楠原は頭いいから余裕だと思うけど。」
「頭良くないってば。」
「そう言って。学年順位いくつよ?」
「1。」
「はいおかしい。それで頭悪かったら、150人中38位の俺はなんだよ・・・」
「あはは、まあ頑張って。」
「あとさあ、今日五教科全部持って帰る? テスト期間プラス明日明後日土日だし。」
「そりゃあ持って帰るよ。勉強しないと・・・」
「だよねー俺も。リュックに五教科全部詰めたもん。」
「それ明日肩と腰死ぬやつじゃん!まあこっちもそうだけど。」
「頑張ろー。あ、このプリント糊付けしたら仕事終わる。」
「こっちもあとホチキス三枚で終わる。」
「じゃー帰るかー。あれ、美樹と裕翔どこいった?」
美樹は私の親友の名前、裕翔は楓斗の悪友の名前。私と美樹、風斗と裕翔はいつも一緒に帰ってる。ちなみに伊藤美樹、宇田裕翔っていう名前。なんの役にも立たないけど(笑)
「先帰ってもらったじゃん。忘れた?」
「そうだった!忘れてたわ。」
「それより早く帰ろー。」
「そうだな、仕事終わったし。」
と話しながら、仕事の後片付けをし、リュックを持つ。
「忘れ物ないね?」
と聞くと、
「とーぜん!」
と元気な声が返ってきた。
そしてドアの方を向いたその瞬間。急に扉の向こうが光った。
「「・・・え?」」
ーーー
こんにちは、クスコです。
気が向いた日の5時頃に投稿すると思います、、。
飽き性なので、あまり投稿できないかもしれません。
よろしくおねがいします。