表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者の称号を剥奪された体力バカ~「超回復:体力」を魔力とステータスに変換して無双します~  作者: 信仙夜祭


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/62

第50話 異変1

 とりあえず、方針が決まった。

 僕は何もしなくて良いみたいなので、第六の関所に残って復旧に協力だ。


 ネーナは、王城に槍を取りに行き、イルゼは、竜人に着いて行き問題の魔物を観察するらしい。時間がないため、別れるとのことだ。

 別に拗ねてないですよ?

 さて、今日も頑張るか。


「ビット。良かったのか? ネーナ様の決定とは言え、頭を下げた方が良かったのではないか?」


 リセイ関長が質問して来た。


「……ネーナも随分と強くなっていますし、大丈夫でしょう。

 イルゼが先に見に行くことになっていますし、あの二人で対応出来ないのであれば、僕が行ってもそう変わりませんよ」


「戦術的には、初手で最大戦力を投入するのが最善なのだが……」


「リセイ関長が行きますか? 関所は、僕が守りますので」


「……。狂戦士化だけは、避けてくれよ」


 それだけ言って、リセイ関長は、持ち場に戻って行った。


 ネーナとイルゼだが、竜人の騎乗出来る鳥に乗って移動だ。インコウが、もう一匹を呼んだのだ。

 なんでも、ダンジョンで待機させていたらしい。

 チョウホウは、一度入ったことのあるダンジョンを繋げる能力があるのそうだ。

 空間魔法らしいが、僕は聞いたことがなかった。

 ヒルデさんなら出来るのだろうか? でも、ヒルデさんと過ごした空間は、一ヵ所しかなかったので、ダンジョン間を繋げる能力は、披露してくれなかったのかもしれないな。


 まず、第六の関所近くのダンジョンに入り、王都近くのダンジョンから出るのだそうだ。

 そして、ロンギヌスの槍を回収してから、竜人領にあるダンジョンに移動する……。ダンジョン間限定であるが、長距離転移魔法になるのだろうか?

 前回の魔物の氾濫(スタンピード)の仕組みが、少しだけ理解出来た気がした。


 僕は、ネーナとイルゼを送り出し、関所の復旧作業に戻ることにした。





 日も暮れたので、夕食だ。歓談をしながら、衛兵達と夕食をとる。

 この一年で食糧事情も大幅に改善された。

 ネーナが畑を大きくし、家畜も増えたので質も量も大満足だ。

 まあ、僕は食べなくても良いのだけどね。

 今、大好評なのが、チーズだ。第六都市で大量生産に成功し、内地に輸出までしている。


 夕食も終わって、自由時間となった。

 だけど、することもないので、僕はそのまま寝ることにした。


 気持ち良く寝ていた時だった。

 ドアが乱暴に開かれる音がした。カギを掛けておいたのだが……。

 その音で少しだけ目が覚めた。まだ、覚醒しきっていない頭を回し、眼を開ける。

 だけど、そのまま簀巻きにされて、部屋から出された。


『まあ、間違いなくネーナだよな』


 一日で帰って来たのかな? なんか話し声が聞こえるけど、今日はもう眠い。

 多分この後は、牢屋だろうけど、布団に包まっているので、気持ちが良い。

 今日はこのまま、寝てしまおう。





 どれくらい寝ていたのだろうか?

 目が覚めた。太陽がまだ低いので、何時も起きる時間だと思われる。思われるのだが……。


「う~、寒い」


 場所は、屋外であった。

 運ばれていたのは、理解していたけど、ここは何処ですか?

 とりあえず、布団から這い出て、火魔法で周囲の温度を上げた。

 そして、周りを見渡す。


「なんで誰もいないのだろうか?」


 何がおきたのだろうか?

 そして場所である。大樹が折れており、元が森であったことが伺える。

 森林を破壊された跡……、そんな場所で一人で寝ていた。

 索敵を展開するが、周囲には魔物は一匹もいない。


「魔物がいれば、場所の判断もついたのだけど……」


 推測する。

 ここは、シスイ関前の森ではないだろうか? なんとなくだが、雰囲気が似ている気がした。

 何故ここに運ばれたのかは、推測の域を出ない。


「しょうがない、調べるか……」


 ネーナの無茶ぶりは何時ものことである。

 後は、布団を〈空間収納〉に入れて、代わりにコートを出した。

 僕は、コートを着て飛んだ。

 高度を高く取れば、何かしら分かるだろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ