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勇者の称号を剥奪された体力バカ~「超回復:体力」を魔力とステータスに変換して無双します~  作者: 信仙夜祭


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第46話 復興6

 ネーナは不満を言いながら王城へ向かった。

 あの剣を王家に献上して功績とし、王位継承権を復活させて欲しいのだが……、まあ無理だろうな。

 ネーナは、第六都市に来てからとても良い笑顔である。

 自慢の〈怪力〉も発揮出来ているし、溜まったストレスも発散されているのであろう。

 王都としても、ネーナの狂戦士化(バーサック)は、こりごりだと思うし。

 そもそも、ネーナを王城に閉じ込めておくことが、国益を損ねている。第六都市の復興で誰もが理解しただろう。


 ネーナが馬車で移動するとなると、以前の僕と同じくらいの速さであるはずだ。

 往復で十二日くらいかな? ネーナが一人で走れば、二~三日で帰ってきそうだけど、無理を言って馬車での移動にさせた。

 ネーナには、やはり王族として生きて貰いたいと思ったからだ。

 王族の威厳と、〈怪力〉の発揮場所の両立……、難しいが考えて行こう。


 さて、僕は何をしようかな。

 ダンジョンも僕一人では、危ないということが分かった。

 一番時間のかかる、資材集めも終わってしまい、僕にしか出来ないことはなくなってしまった。

 職人達に混ざって、建設に参加でも良いのだが、それは僕でなくても良い。

 思案の末、再度逃げてしまった家畜の捜索を行うことにした。



 ステータス変更:カリスマ極小



 CHRの値をほぼ消してみた。

 僕は、〈隠密〉スキルを発動したとも言えるほどに気配を消したのだ。

 今の僕は、誰も認識出来ないであろう。

 家畜を繋ぐ縄を大量に持って、まず、第五の関所へ向かう道を進んだ。

 風景としては、草原である。魔物の氾濫(スタンピード)で踏みつぶされた大地も、すぐに草が生い茂っていた。

 コートで飛び、高所から探すと、数匹の羊が見つかった。

 そのまま近寄っても、気が付かない。

 そっと、首に縄をかけて、捕まえる。


 羊は、縄をかけられると、僕を認識して鳴き出した。まあ、驚くか……。

 今のステータスは、暗殺には最適だろう。……使うことがないことを祈ろうか。


 とりあえず、一日探し回り、羊十頭と鶏を三羽捕まえることが出来た。

 もうちょっと捕まえられるかなとも思っていたのだが、ステータス頼りでは、こんなものかもしれない。

 本職に任せた方が良かったかな? 狩人のステータスはどうなっているのだろうか?

 いや、罠でも作った方が、効率が良いのかもしれないな。

 僕は、多数の家畜を引き連れて、第六都市へ帰ることにした。





 次の日から、僕は建築に参加することにした。

 出来るだけ、周りと歩調を合わせる。

 僕一人が先行しても、時間的に大きな変わりはないのだ。

 のんびりとだが、復興に協力することにしたのだ。


 休憩時間に空を見上げると、大きな鳥が飛んでいた。インコウかな? でもすぐにどっかに飛んで行ってしまった。

 監視だけは、続けたいのかもしれない。


 数日で、簡易的な居住区が完成した。

 これで、雨風が凌げる。ここで、衛兵と住民が分かれることになった。


 リセイ関長と衛兵達は、城壁の修理に取り掛かったのだ。住民達は、引き続き居住区の復興に取り掛かっている。

 僕が、土を盛って焼き固めても良いのだが、ブロックを積んで修復するらしい。

 城壁だけは、自分達の手で修復したいそうなので、任せることにする。

 僕は引き続き、居住区の復興に協力することにした。

 要望を聞くと、まず鍛冶場を直したいとの事だ。刃物類もそろそろ研ぎ直したいらしい。

 住民総出で、鍛冶場を復旧して行く。

 数日かかったが、なんとか火を入れられるくらいまでになった。これで、道具の修理も出来るようになるので住民達も喜んでいた。


 そんなことをしていると、ネーナが帰って来た。

 皆で出迎えだ。

 馬車から降りて来たネーナは、とても不機嫌であった。顔に青筋が出ています……。

 王城で何があったのだろうか?


 そしてどうやって、機嫌を取ろうかな……。皆、真っ青である。


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