表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者の称号を剥奪された体力バカ~「超回復:体力」を魔力とステータスに変換して無双します~  作者: 信仙夜祭


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/62

第45話 復興5

 帰路に着いた。

 本当は、ダンジョンからの脱出も危険を伴うものなのだが、魔物のいないダンジョンである。

 そして、地図化(マッピング)も済んでいる。

 問題なく脱出出来てしまった。


「……ただの遠足になってしまったね」


「不満なのかしら? それと、もうすぐ日が暮れるのだわ。

 寝なくても良いのかしら?」


 あ、忘れてた。二日連続で同じミスを犯すところであった。


「そうだね、日暮れ前には、第六都市に帰りたいな」


「ふう。まったく、また、お姫様に運ばせようとか考えていたのかしら」


 苦笑いが出てしまう。

 男性を担いで移動するお姫様は、ネーナだけですよ?


「ネーナであれば、僕なんか小指で持てるでしょう?」


 ──ブン


 モーニングスターが、鼻先を掠めた。いや、慌てて躱していなかったら直撃だったのだけど……。


「何か言ったかしら?」


「ナンデモアリマセン」


 こうして、走って第六都市に向かった。





「ネーナ様とビット!? 予定より早くないですか?」


 第六都市に着くと、イルゼから声をかけられた。

 イルゼは、車椅子から松葉杖に変わっていた。この二日間で、大分回復したようだ。

 あの指輪は、僕のスキルが暴走した時用に持っていたのだけど、この分では当分返して貰えそうにないな。

 ダンジョンで僕のスキルが暴走しかけたけど、やっぱり保険として持っておきたい。

 そのうち取り返す方法を考えておこう。


 ネーナが、カバンから宝箱を取り出した。作業員達が驚いて集まって来る。

 本当であれば、お祭り騒ぎになるのだが、今の第六都市に貴金属や宝石は無用の長物である。

 ネーナの指示で、第五都市と第四都市に貴金属を持って行き、食料と必要な物資と交換するように指示が出た。

 皆納得しており、『欲しい物リスト』の作成に取り掛かっている。

 そして、問題なのが剣であった。


「リセイ関長が持てば良いのではないですか?」


「まず、鑑定からかしらね。呪いと言うか、デバフ効果付きであった場合、取り返しがつかないのかしら」


「ビット。私は、この二本の剣で精神の安定を図るバフ効果を得ている。ありがたい申し出だが、私は今の剣以外を装備する気はないのだよ」


 精神の安定? 良く分からないけど、リセイ関長には、不要なのだな。

 僕は、剣術は習っていない。僕が使っても折ってしまうだろう。僕は、今ある棍棒と短剣で十分だ。

 そうなると、国宝級の武器を任せられる自分はいなかった。

 相談の結果、王城に持って行き、鑑定結果から適任者を探して貰うことにした。それと、ゴブリンロードが持っていた杖とネックレスもだ。

 前回の、魔剣の槍みたいに遊ばせておくよりは、誰かに使って貰った方が良いだろう。


「一応、二日間ですけど、僕達が不在の間、何か変わったことはありませんでしたか?」


「う~ん。大きな飛翔生物を見かけたくらいかな? Uターンしてこちらには来ませんでしたけど」


 竜人かな? 監視に来たのだろうか?

 まあ、もう攻撃して来ることはないであろう。


 この後、ネーナに剣を王城に持って行くように頼むと、暴れ出した。

 適任者は、ネーナしかいないというのに。

 何とかなだめることには成功した……。


 後日、ネーナを送り出してダンジョン探索は終了となった。

 さて、僕はこれからのことを考えようかな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ