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百物語〜霊感少年の憂鬱な日常〜  作者: 荒瀬ヤヒロ
第一話 「白い手」
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序 始まりの日

序  始まりの日




 つんつんと背中をつつかれて、(みのる)は振り向いた。

 後ろの席から身を乗り出していた少年が、にこにこしながら


「な、小学校どこだった?」


と尋ねてきた。


「立南」


 稔もにこっと微笑んで答える。後ろの席の少年は少し驚いたような顔をした。


「へー、隣町の?俺は緑城小から。名前は?」

倉井 稔(くらい みのる)


 稔が答えると、少年は首を傾げた。


「倉井?どっかで聞いたことあんなぁ……倉井稔……くらい……」

「幼稚園同じだったかも。この近くののぞみ幼稚園……」


 自分は小学校は隣町のに通ったけれど、幼稚園まではこの町にいたと、稔が説明する前に、少年がうれしそうに叫んだ。


「ああっ、思い出した!『たんぽぽ組のれーのーりょくしゃ』!」


「……え?」



 思えばこれが、稔のろくでもない六年間の始まりであった。




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