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5話:アメリ韓国語とスキルレベル

翌朝、いつものようにベットの上で俺は目覚める。

いや正確に言うとカゴの中の小さいベットだな。カゴはスーパーの買い物カゴぐらいの大きさしかない。はっきり言って狭い。めちゃ狭い。まあ赤ちちゃんだし適したサイズがあるってのも分かるんだけれども、ね。やはり狭いね。

でもまあ。カゴは狭くても俺の心は広いからな。これぐらいは許してやらんでもない。俺ってば偉い!


なんてバカな事を考えながら体を起こす。朝日が目に入ってきて一瞬眩しくなるが、次第に慣れてくる。


そういえば、昨日スキルを使ってMPやらSPやらを消費したけど、回復してるかな。とりまステータス確認してみるか。


—————————————————


【ルーラ・ケイオス】

2歳 女


HP :12

MP :40/40

SP :20/20

攻撃 :3

防御 :4

魔攻 :6

魔防 :4

俊敏 :2


-スキル-

識別LV1


-魔法スキル-

創造魔法LV∞(神域限界突破)


-称号-


異世界人

創神

—————————————————



おおっ!SPとMP増えてるやないか!やったぜ。

これ、つまり使ったぶんだけ強くなるって奴かな?これは使いまくれば超絶強くなる系なのかな?そうなのかな?

しかも、寝たら回復するなんて神がかってるじゃないか。

もうこれだけで生きていけるって思えるぐらいだ。まさか枯渇寸前まで使い切ることで増やせるなんてな。大発見だな。ステータス魔法様様だぜ。

ちょぴっとずつしか上がんないけど、これは毎日ギリギリまでMPとSPを使うしかないな。うん。

それと今ので気づいたんだけど、わざわざステータス魔法の詠唱しなくても呼び出せるようになってるね。心の中で思い浮かべるだけでできるというか、こういうの詠唱破棄っていうのかな?まあでもこの低スペックな俺ができるんだからこの世界の人たちだってみんなできて当たり前かもしれないけど。


それはさておき。

今俺はカゴの中にいるんだが、なんと出れないんですねー。この幼女体形だと何にもできんぞ。


試しにカゴを揺らしてみるも、手応えなし。じゃあどうするか………


よしもっと強く揺らそう!

オラ!オラララ!オラオラオラ!

…ガトン!

おお、倒れた倒れた。これで出られるな。頭打って痛かったけど。もしかしたらHP1ぐらい減ってるかもね。

外に出られたので周りの様子を伺う。後ろにはレースのカーテンがかかった窓があり、薄く日の光が差し込んでいる。前には開けっぱなしにされた木の扉があって、階段へと続く廊下が見えている。

もう侍女のアメリーさんはいないみたいだ。下の階から料理してる音が聞こえてくるから、朝食の準備をしてるのかな?

さてと、じゃあいつもどうり家の中探索しよっ………って、うわっ!


急に視点が高くなる。後ろを見てみるとエマ姉さんがいた。体を持ち上げられたみたいだ。


「◆●▼〓!」


うん、今日もアメリ韓国語は元気ですね。

じゃなくて、なんか怒られた?多分、勝手にウロウロすなって言ってるんだろう。多分。

そんな俺は持ち上げられたまま階段を降りて食堂のとこまで連れて行かれる。また離乳食か…あれ全然美味しく無いんだよね。どちらかと言うと他のみんなが食べてるハムとかを食べたい。くれ。


*・゜゜・*:.。..。.:*・'*:.。. .。.:*・゜゜・*


朝食を食べ終わり、みんなそれぞれの仕事場に散らばる。

エマ姉さんは学校へ、お父さんは山へ芝刈りに、お母さんは川へ洗濯しに行った。川から大きな桃が流れてきて、その中から赤ちゃんが出てきて、3匹の動物をつれて鬼を倒しに行くことは無いと思う。無いとは思うが万が一あるかもしれないので留意しておく。


と、そんな茶番はさておき、今日も今日とて魔法を使おうと思う。侍女のアメリーさんは台所の片付けをしているので、2階にいる俺の魔法に気づくこともはないだろう。


いつも通りカゴの中だが、また強引に出ようとしてアメリーさんに気付かれては本末転倒なので我慢してカゴの中でやる。


今日試すのは、言葉関係のスキルが作れないかどうかだ。創造魔法さんは優秀なので翻訳機能も作ってくれるんじゃね?という見解だ。

今は赤ちゃんだから話せなくてもなんとかなっているが、成長した時に言葉がわからないのは死活問題だ。というか早急に改善しないとコミュニュケーションが取れないし、本を読み聞かせてもらっても意味不明だ。不便だ。これ以上アメリ韓国語を聞いていたら耳がホントにタコになってしまう。


ということで………


(翻訳魔法を作成)


《【創造魔法LV∞】によって パッシブスキル【言語理解LV1】が作成されました 【言語理解LV1】は【スキル記憶】によって自動で記憶されました》


心の中で唱えると、魔力を消費する独特の脱力感と共に魔法が自動で作成された。さすが創造魔法さん、レベルが無限で神域限界突破してるだけあって仕事が早いねぇ。使える部下である。まあ上司である俺が使えるとは限らないが。

んで、パッシブスキル?なんぞそれ。

とりあえずステータスを出して確認しよう。


—————————————————


【ルーラ・ケイオス】

2歳 女


HP :11/12

MP :10/40

SP :20/20

攻撃 :3

防御 :4

魔攻 :6

魔防 :4

俊敏 :2


-スキル-

識別LV1


-魔法スキル-

創造魔法LV∞(神域限界突破)


-パッシブスキル-

言語理解LV1



-称号-


異世界人

創神

—————————————————


うーん、見ただけじゃ分からんな。望みは少ないが識別使うか……

パッシブスキルと言語理解LV1をじーっと見つめる。


《パッシブスキル:常時発動のスキル》


《言語理解:言葉が理解できる》


なるほど、パッシブスキルはいつでも発動中になるスキルか。つまり言語理解が常に発動中ってことかな?まさか……これは…もう理解できちゃったりしたりするのかな?

いやさすがにこんなに早く覚えられる訳ないかぁーそーだよなー前世で3年かかけても英語覚えられなかったしなー無理に決まってるよなー。

と思っていると、急に扉が開く。


「あれ?今日はおとなしくしてたみたいだね。珍しい。」


「わああぁぁぁぁぁ!」


あまりにびっくりしすぎて叫んでしまった。失敬失敬。


「あ、え?どうしたの?なにかあったの?大丈夫?」


アメリーさんはギョッとしてあたふたしてる。驚かせてしまったようだ。


「あ…あう……。なんえも…ない…」


伝わったかな?と思ったらアメリーさんがまたびっくりしている。


「…!? あ、そ、そう。なんでもないのね。なら、良かった。そうだよね、少しびっくりしただけだもんね!じゃあミルクとってくるからちょっとまっててね。何もしちゃダメだよ。絶対だからね。」


アメリーさんは顔を若干引きつらせながら部屋を出て行った。しかもよく聞こえなかったけどなんかぶつぶつ言ってたぞ。まあ気にしなくていいか。

それより………言語理解すげぇぇ!!

え?なんですか?俺スキル作っただけなのに言葉が分かるぞ。うわなんか超絶ファンタジーっていうかラノベ感満載というか、もうびっくり仰天ですよこれ。青天の霹靂ですよ。

いや〜3年も勉強して英語をつかえなかった前世に比べ、これ楽勝じゃね?性転換してたり幼女体形だったりで大変だったけど、これからは主人公無双系の超絶パワフルな異世界ライフスタートなんじゃね?勝ち組キター!!


ふぅ、喜んだ喜んだ。いやでも、まさかスキル作るだけでアメリ韓国語を習得できるとは思わなかったね。うん。これで異世界魔法陣の本も……あれ、これって本にも適用されるのかな。言語理解だし、字が読めてもおかしくはないと思うけど。まあそれは今度でいいか。

あ、アメリーさんがミルク持って戻ってきた。


「ミルク飲みたい?」


ブンブンと首を横に振って拒否る。喉乾いてないし、第一俺が飲みたいのはコーヒーだ。言語理解もできて調子のいい今ならブラックもいけるぜ。いや今ならなんでもできる気がする。フフフ


「……フフフ」


あ、声に出ちゃってた。アメリーさんに変な目で見られたけど、まいいか。それより、MPは使ったけどSPは使ってないな。識別を使っとこうか。壁やら天井やらをじーっと見る。


《木の壁:壁》


《木の天井:天井》


《木の扉:扉》


《アメリー:ステータスの解析に失敗しました》


……え?今アメリーさん識別した?これって人も識別できんのか。いいこと知ったな。

ていうかステータスの解析に失敗しましたってことは、頑張れば頑張れば相手のステータス解析とかできんじゃね?よしもう何回かやってみよう。ジ———。


《アメリー:ステータスの解析に失敗しました》


《アメリー:ステータスの解析に失敗しました》


《アメリー:ステータスの解析に失敗しました》


《アメリー:ステータスの解析に失敗しました》


《熟練度が一定に達しました スキル【識別LV1】が【識別LV2】になりました》


なんだと!識別のLV上がったぞ今。ということは……ステータス見れちゃったりするんじゃないのこれ〜


《アメリー:ステータスの解析に失敗しました》


うん知ってた。まあ、そんなに上手く事が運ぶわけないよね。うん。てことで、何が変わったんだ?他のものなら分かるかな。試しに識別に使って見るか。


《識別LV2:対象を識別できる 第3等級まで可能》


おお、文章が二文になったぞ。少しはやる気が出たみたいだ。識別君もYDKじゃないか。よしもっと頑張れ。

そんで、第3等級?どういう事だ?これも識別してみるか。


《第3等級:第3の等級》


あ、関連付けて識別使うとやる気が無くなっちゃうのね。もうちょっと頑張って欲しいところだよほんと。

でもまあ、識別のレベルが上がったってことは、ステータスの説明とか詳しくなってるってことだよね。これは見てみるしかないな。


《創造魔法LV∞(神域限界突破):使用者の想像したものを作成できる 作成には相応のMPを消費する》


おお、めっちゃ説明が丁寧になってる。LV1の時の「色々作れる」と比べたら一目瞭然だな。LVが1上がるだけでこんなに差がでてくるのか。これはスキル使いまくってレベル上げるしかないな。


っとそんなことやってたら、アメリーさんが変な目でこちらを見てる。なんだろう、顔に何かついてるのかな?と思ったら、アメリーさんが何か納得したように、うんうんと2回頷いた。


「じゃあ私は他の仕事があるから、ルーラちゃん、ここでちゃんと待っててね。勝手にどこかに行っちゃダメからね?」


そして、また何かを呟きながら足早にその場を去っていった。変な動きだな。俺何かしたかな?まあ気にしなくてもいいか。

さてと、MPもSPも使ったことだし、あれしよう。俺の予想ではMPとSPは時間経過で回復すると思うんだ。そして休息を取っている間とかはそれが早くなると思うんだ。

つまり、今俺がしなければならない事、それは…………



おやすみなさい!グンナイ!


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