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17話 識別の進化



発狂してから3日後、俺は地下室で本の世界に浸っている。いや、語弊があるな。3日後じゃなくて3日間だ。飯とトイレと睡眠以外、ずっと本を読んでいる。ああ、別にまだ落ち込んでるわけじゃ無いぞ。まさか魔法の適正が全く無いなんて思いもしなかったけど、俺は元気です。だけどやっぱり心にグサッときたもんで、落ち込んではないけどやる気が出ないみたいな感じ?とにかく考えるのが面倒になった。だらだらしていたい。そんな感じだ。新しいスキルを作ったりもしていない。というか考えたくない。めんどい。じゃあずっとカゴの中でだらだらしているのかというと今度は逆に暇すぎてめんどくさいので、無心で本に目を通しているという事だ。

しかし、お父さんがくれた本は魔法関係の物が全然ないな。普通の物語系しかないじゃん。ツマンネ。そろそろ本棚に置いてある本に手を出したいところだな。まあ、また調子に乗って迷惑をかけたくないのでやらないが。



本を読んでて思ったんだけど、本の中に時々意味の分からない言葉が出てくるんだよな。翻訳先生に翻訳してもらっても意味がつかめないやつだ。例えば生鈴式とかだ。なんかい読んでも詳しい意味が記されていないのだ。何冊も読んでいると、こういう行き詰まりを感じてくる。そこで、識別を使えないかと思うわけだ。というか、識別って対象を識別するスキルだし文字も識別できておかしくないよね。ということで識別。


《識別LV9:対象を見つけられませんでした》


だめだ。反応さえしてくれない。裏技的にこういうのできれば便利だったんだけどね〜。残念。


そうそう、読書と並行して識別も毎日夜に使ってる。その成果で一昨日LVが9になった。もしかしたら今日LV10になるかもしれないな。あ、これLV10になったら進化とかするのかな?言語理解の時は進化したよね。もし進化しなかったとしても、本に書いてある単語を読み取れるようになるかもしれないし、そうだ、今日は読書より先に識別鍛えるか。

そうと決まれば善は急げだ。片っ端からこの部屋中にある本を識別ってく。ちなみに、この部屋にある水晶玉は識別できなかった。識別を使うと


《対象の識別に失敗しました》


となる。多分魔法的な何かが働いてるんだと思います、まる。

にしても、スキルレベルってどんな仕組みで上がってくんだろうな。ゲーム的に考えれば、それぞれに経験値があって使うたびに上昇していくとかそんな感じだと思う。あくまでも推測だけどね。にしても、まだ一回も進化してないのにスキルレベルが上がりにくいね、識別。翻訳と同程度かそれ以上の上がりにくさだよ。まあそれでも一週間で10LVいけるぐらいなんだけどね。


《伝記(詳細)》

《哲学(詳細》

《娯楽(詳細)》

《宗教(詳細)》


識別をしていく。詳細を識別することで詳しく見れる仕組みだ。地味に便利だな。


《偉人(詳細)》

《オカルト(詳細)》

《赤い本(詳細)》

《絵本(詳細)》


おい、今なんかヤバそうなのあったぞ。しかも絵本の隣とか、子供の夢を壊しにきてるなここの本棚。


《詩集(詳細)》

《哲学(詳細)》

《論学(詳細)》


《熟練度が一定に達しました スキル【識別LV9】が【識別LV10】になりました》


《条件を満たしました スキル【識別LV10】が【鑑定LV1】に進化しました》


おおっ!!キタキタキタ!俺が欲しかったスキル、その名も 鑑☆定 。

異世界ライトノベルに必須と言われし最強のスキル。それがこの鑑定である。見た目は2文字でずっと見てるとかわいく見えてくるような文字だが、それとは裏腹に効果は強い。なにもかもを看破し見極められる、RPGゲームだったとしたらチートの域に達することのできる神スキルだ。万能ともいう。ただしこれで女の子の心は鑑定できないのであしからず。

といったところだ。特に最後の欠点が無ければ百点満点だったんだけどね。惜しいね。まあ俺女の子だけど。


さて、では早速使ってみますか。水晶玉を鑑定。


《神水晶:ジョブを授かる水晶》


あ、鑑定さんLV1だからやる気無いのね。これは早々にスキルレベルを上げなければ使えなさそうだな。

でも、水晶玉は識別の時はできなかったけど、鑑定になったらできるようになった。つまり、今まで見えなかったものが見えてくる訳だ。世界が広がるっていいね。見え方が変わってすごい寛大だ。まあ俺の心はそれ以上に寛大で壮大でエクセレントだがな。フハハハハンっ!



さてと、じゃあステータスを開いてみるとするか。



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