15話 新しいスキル
変な夢を見て寝起きが悪い今日この頃。ちょっと思うところがある夢だったな。おそらく夢じゃなくて本当のことだろうし。
まあ、それはそれ、これはこれだ。昨日新たな魔法をたくさん作ったから、今日はそれを順番に試していくよ。ただいつものようにカゴの中でやったりするとやはり問題がありそうなので、場所を選ばなければいけない。
*・゜゜・*:.。..。.:*・'*:.。. .。.:*・゜゜・*
ということで、やってまいりましたは家の裏。最初は地下室でやろうと思ってたけど、火玉とか使えないし諦めた。本燃えたらやばいしね。一家崩壊だしね。家の裏でも魔物が来るかもしれないっていうデメリットはある。けど、俺の魔法で一家崩壊するよりかはマシだろう。自爆テロは1人でどうぞ、だ。
ではまず、ステータスを開く。
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【ルーラ・ケイオス】
2歳 女 魔法使い LV 7
HP :62/62
MP :397/397
SP :167/167
攻撃 :52
防御 :53
魔攻 :3
魔防 :2
俊敏 :16
-スキル-
識別LV8
筋力強化LV1
瞬発LV1
-魔法スキル-
創造魔法LV∞(神域限界突破)
閃光玉LV1
盲目玉LV1
火玉LV1
水玉LV1
風玉LV1
土玉LV1
-パッシブスキル-
翻訳LV5
-称号-
異世界人
創神
-加護-
魔法使いの加護
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ステータスにあるやつで今日使うのは、
・スキル
筋力強化LV1
瞬発LV1
・魔法スキル
閃光玉LV1
盲目玉LV1
火玉LV1
水玉LV1
風玉LV1
土玉LV1
これらを全部使って、それぞれどんな感じの魔法か確認し、使いやすい魔法を選別し、あとはこの有り余ったMPでバルスしてフィニッシュだ。
そういえば、この前読んだ本の中に『勇者の冒険記』みたいなのがあったのだが、そのストーリーの中で気になる会話があったんだ。それがこれだ。
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お姫様「勇者様は色々な属性の魔法が使えるのですね!」
勇者「ああ、ある時は剣を極め、またある時は魔導を極めた。剣は日々の鍛錬で上達できたが、魔法はそうはいかなかった。全ての属性の魔法を扱えるようになるのには並々ならぬ時間と苦労がかかった。何度もくじけそうになった。だが、それを乗り越えて今があるんだ。さあ行こうか、姫よ。私と共に世界を救おうではないか。」
お姫様「キャー!勇者様ステキ!抱いて!」
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とまあ、こんな感じの会話だ。一応言うが、最後のお姫様のセリフは俺が付け足した。まあ気にしないでくれ。
それで、これの何が気になったかって言うと、勇者の「全ての属性の魔法を扱えるようになるのには並々ならぬ時間と苦労がかかった」というセリフだ。物語に出てくる勇者様でさえ色々な魔法を使うのは大変だったんだ。逆に考えてみよう。この本の話が本当だったら、この世界の人たちのほとんどは何種類も魔法を使えないということになる。属性なるものがあるらしいが、それはよく分からないので考えない。まあそれはいいとして、この話から複数の魔法スキルを持ってる人はあまりいないということがわかる。つまりだ、結論を言おう。俺は火玉、水玉、風玉、土玉等々、様々な魔法を持っている。俺が考えたところではもうこれだけで4属性かもしれない。だから…………俺、この世界で無双できるかもしれないぞ。という事だ。
ッフォオオオオオオオオオー!!!!
…っああ、ごめん。ついカッとなってやってしまった。今は反省している。(棒)
でもほら、考えても見ろよ。みんな2属性魔法が限界で、3属性持ってると神の魔法使いだとか言われるような世界で、ただ1人俺だけが全ての属性を操ることができるとしたら?したららら?もうそりゃもう俺TUEEEEEEしちゃってもいいんちゃう?やっちゃう?やっちゃう。オーケーオーケー。
要するに、昔は俺も主人公無双系アニメとか超能力使いまくっちゃうありがちなラノベ作品が好きだったよ。でもね、やっぱり、ありえないよね。そんなこと起こるはずないよね。現実見ようね。逃避はやめようね。そんな感じだった。が、今その壁が崩されようとしている。
Q.誰の手によって?
A.俺だ俺だ俺だ俺だ俺だ俺だぁぁぁぁぁぁっっ!!!
それを確認する作業というわけだ。
すまない、興奮状態にあるせいで説明が回りくどくなってしもうた。御免被る。
はい、というわけで1個ずつ使っていきます。まずはウォーミングアップがてら、筋力強化LV1を識別。
《筋力強化LV1:SPを消費して自身の筋力を少し上げる 使用中は常にSPを消費し続ける》
よし、思ってた通りの効果だ。早速使ってみる。
頭の中で筋力強化と念じると、体が少し強張るような感覚の後、体が少し軽くなったような感覚になった。
よしよしうまく発動したな。これだけでもすごい気がするけど、ちょっと走ってみるか。
タッタッタッタッタッタッ………
おお!結構早くなってる!2歳の俺でもそこらの小学生ぐらいなら余裕で追い抜けそうなぐらいのスピードだ。
とりあえず大体どんなもんかは分かったのでスキルを止める。同時に脱力感が出てくる。
すごい便利なスキルだな。かなり筋力が上がった気がしたぞ。SPを確認したけど、消費の仕方は1秒に1SPぐらいだ。燃費も悪く無い。やっぱりスキルっていいね。
次は、瞬発LV1を識別する。
《瞬発LV1:自身の移動速度を一瞬だけ高め、対象にした場所まで移動する 移動距離は1m以内》
ん?どういうことだ、これだけじゃよくわからんな。とりあえず使うか。対象…だから近くの地面を意識して、発動。
ヴァサっ。スタッ。
ファッ!?なんだなんだ。一瞬で1mぐらい移動したぞ。なんだこれ、ちょ、神ってるなおい。え?てかこれ応用すれば不意打ちとかにも使えんじゃないか?アニメとかでしか見ない夢の高速超次元戦闘ができるかも……?!
フフフ……俺の時代も近い…フフフフ。
さて、もうこの二つだけでめっちゃ満足だが、メインディッシュの魔法スキル、いっちゃいますか!