あさ〇ん〇ん〇る じょう
あなうめくいずです(๑•ㅂ•)و+
当然郎、灰姫、
火の妹・七姫の現着にて、
至高との睨み、一触即発なり。
まず、殿の言葉があり、
これは至高の怒りの種とは、
なり得なかった。
当然:「……はやい。これほどとは。感謝に堪えぬ。孤児院などから、手伝いを雇った。じきに荷馬車と共に来よう」
金娘:「ぃ、いえいえ……///」
銀娘:「はやさがー、しょうぶっ!」
アンティとマイスナからすれば、
他の者たちに足並みを合わせたので、
MAXスピードの配達だとは言えない。
ただ、トウゼンローは、
足元にて、見事に仕分け並べられ、
非常に効率的に持ち運びやすくなった荷の、
その素早さに感嘆したのである。
ごちゃまぜになった荷物と、
種類別に明確に分けられた荷物。
どちらが円滑に物資を運用できるかなど、
言うまでもない。
言うまでもなく、今回は後者であり、
それ含めての"速さ"を、
殿は褒めたのである。
思う所もあったアンマイだが、
「このポニテおっさん、
素直にお礼が言える人だな」
と、そこは、流石ギルマスと、
飲み込む点であった。
熊神:「ォイォイ、こっちに人手を送って、大丈夫かぁ? まだ、この先の"毒"の元凶すら分かってねぇンだぜーっ?」
姉乳:「んー……、私も経験あるんだけど、孤児院とかの臨時収入って、けっこうデカいのよ。まだポイズン・ラインからは、かなり距離があるし……雇用を生んでくれたってトコは、ま、アリっちゃアリかなぁ……?」
孤児院の幼子ふくむ関係者を、
毒の森に近づける行為は懸念も生むが、
広範囲ながら"毒の境い目"までは、
かなりの距離があることが分かっており、
いざという場合の避難時間を考えても、
あまり怒る気にはなれない至高である。
むしろ、貧しい者に対して正当に報酬を払い、
疲弊した刀連第一師団を助ける意味でも、
ひとつの答えとして、
それは成立しているようにも思えた。
当然:「ワシも出る。ふ、まだ倅には負けぬぞ?」
銃侍:「父上……、そ……その、お任せいただければ……!」
ヒナワが、チラチラとアンマイを見ながら、
「親父は、ゆっくりしててくれ」的なことを、
切に願ったのは、もちろん、
彼女たちのオーバーテクノロジーに、
これ以上の見聞を、
深めて欲しくないからである。
金娘:「アナライズ・マッピングとか、説明、めんどくさいわよねぇ……」
銀娘:「チャット機能とかも、バレるとヤバいよ」
なんとか若様に頑張ってほしいところだが、
その半ばで、違う案件が発生する。
──ハイ姫の主張に、幾人かの至高が、
憤慨する結果となるのである。
灰姫:「七の姫、共に経験を積ませたく思います」
いちばんに キレたのは、オシハであった。
姉乳:「──ふざけないで。原因が何かも分からないのに、お守りをしながら前へは進めないわ」
キッパリと言い放つ姉に、
ヒキハもドキリとするが、
意見としては、彼女も同等のものである。
妹乳:「……姉の発言ふしぶしの棘は、謝罪いたします。が……、私も、同意見です。私たちの力は、近くの者を守り抜くのに、適してはおりません」
血の力をバラ巻く姉妹の思考は、
見事に一致し、それはほぼ、
至高の総意であった。
だが、正室は強し──。
灰姫:「これほどの猛者が集ったのです。後続の者のために、ひと肌 脱ぐのは、先に行く者の務めでありましょう……♪」
姉乳:「──ぁ"あ?」
妹乳:「……」
銃侍:「は、母上……!」
熊神:「オィオィ……、キナ臭くなってきやがったなぁ……」
萌殺:「うわぁ……マジめんどくせぇこと、マジかんべんっ……!」
胃がキリキリしだす、ベアマックスの傍らで、
アンティが、マイスナに聞く。
金娘:「えぇと、つまり……?」
銀娘:「ヒナワくんの妹さん、7人とも、いっしょに調査に連れていって、冒険者としての経験を積ませたいって言ってる」
金娘:「そっ、それは……!」
銀娘:「わたしも、反対」
それは……アブない、と、アンティも思う。
原因が未知だし、何より、人数が多い。
護衛をしながらの調査は単純に手間であるし、
気疲れするのは、確定事項である。
「ぅ、う〜ん……」と、アンティが唸るのも、
致し方ないことだろう。
姉乳:「……義務だと言いたいの?」
灰姫:「──よい機会だと、言っておる」
この時点で、オシハは、相当キレていた。
アンティとマイスナも、この時に理解する。
トウゼンローもアレだが・・・、
この……ハイ姫も、そうっとうに、我が強い。
言ってしまえば──"ワガママ女"である。
自分の要望を、強く──、
相手に押し付けることが でき、
尚且つ、
微笑みを絶やさぬことができる、
それは──確かな権力者の構図であった。
灰姫は調査には行かぬようだが、
槍を携えている。
また、娘七人の従伴は、
トウゼンローも初耳のようであり、
これまた、驚いた顔をしていた。
当の妹たちは、オシハの怒気に当てられ、
冷や汗、滝の如くである──。
姉乳:「……、……ッチ」
コソコソと、アンティはヒキハに聞く。
金娘:(オシ姉……ブチ切れすぎじゃない?)
妹乳:(いえ……アレ、けっこう普通です。理不尽を言われた時は、よくありますのよ)
金娘:(そ、そーなのぉ……!? 私らの前じゃ、ニッコニコじゃん……?)
妹乳:(そりゃあ、貴女たち、いい子ですもの!)
金娘:(……んっ!?///)
アンティは、素っ頓狂な顔をし、
初めて見るマジギレの女剣士に、
大きく息を吸う。
皆、妹チームでさえも無言、同じであり、
笑顔の灰姫と、剣士の睨み合いは、
後者によって破られる。
姉乳:「……そこの、封火って子が、一番マシね。お殿様も出るなら、随伴なさい。他のはダメだ。こちらには余裕がない」
実力を完全に看破された妹共は、
ビクッと体を揺らす。
悔しさもあっただろうが、
封火が秀でているのは、
妹たちの中でも、周知である。
灰姫:「心配せずとも、後ろを勝手に付かせる。良い経験になるであろう」
姉乳:「 」
熊神:「ォィォィォィォィ……やべぇぞ、アレ、マジのマジギレだ……おい、ゴウガのダンナ……景気よく吼えてくれよ……この空気、霧散させてくれって……」
獣王:「が、ガオォ……!?」
萌殺:「マジメンチ切りじゃねっか……おぉ、マジこわ……」
白童:「はっははー♪♪♪」
ユユユは、足をパタパタさせながら座り、
ニコニコと、その様子を見ている。
妹乳:「うーん……」
ヒキハも、領主の妻にキレかかっている姉を、
どうにかしなければ、とは感じているが、
主張は完全にオシハが正しいので、
どう行動に移せば、迷うところである。
灰も槍の武人ならば、
そっとの殺気には動ぜず。
灰姫:「タネガシの槍は、折れぬでな?」
姉乳:「 ── ッ ─ 」
一歩、前に、
踏み出そうとした、オシハを────。
金娘:「 ── ま っ て 」
姉乳:「……っ!」
キンっ、と、手で制したのは。
── アンティで あった。
たいとるは
こうへんまでの
しゅくだいです(:3_ヽ)_.*・゜










