サルレア
リアルタイム勢様は、
ぜったい何話か読み飛ばしてるので、
七話くらい戻んなさい(^_^;)(笑)
簡易マップを視覚野に表示して、
右下の方へ、ゆっくり探索する。
『────やはり:薬草分布は減少傾向です。』
「そのようね。少し植えながら移動しましょうか」
うさ丸たちは、
聖女ちゃんトコに置いてきてしまった。
夏場じゃなかったらなぁ……。
下を歩かせると、泥んこになっちゃうし。
「アンティ、あそこに岩があるよ」
「お、やっちゃいますか」
私たちは、配達の時に、よく森を通る。
街道ガン無視、一直線。
そんな時、よく素材回収をするのが日課になっていて。
マイスナが一緒に居てくれるようになってから、
回収できるモノは、格段に種類が増えた。
〘------じゃ;使えそうな金属;
------巻き上げるのんよぉ──☆☆☆〙
ギゥン、ギゥン、ギゥンギゥンギゥン……!
展開される、鎖ポケット。
白銀の回転する輪っかは、
まるで……天使の光輪だ。
生態系を潰さない程度に、
岩に含まれる鉱石が分解され、
吸い込まれていく。
「てやーっ!」
微量だけれど、
ミスリルが含まれている事もあるそうだ。
川では、同じ方法で金が取れたりもする。
マイスナのヨロイは、半分は金属で出来ている。
たまに、弾丸やアイテム加工に利用する金属は、
できれば定期的に補充したいワケで。
私たちの格納スキルは、
それには、もってこいのチカラなのだ──。
『>>>そこの木材も、ずいぶんと乾燥してるな。ついでに回収しとこうか』
「うーん、ソルギアがあんでしょ? これ以上、薪とかいるかな……」
『>>>わかんないよー? どんな時に役にたつか。いいじゃないか! 入るんだからさぁー』
「ぶぅー」
初代義賊様も、素材集めは好きなよーだ。
前も、まとめて倒木を見つけたり。
なんか、凄い数になってる気もするんだけど……?
〘#……ふふ。私も金属素材が増えるのは、喜ばしい。猫の家族くん達も、たまに剣など造っているのだろう?〙
『C2:は、はいみゃ! どうも男心がくすぐられると言いますかみゃ……!』
『C7:はーん! 剣ばっかり作って! どうせなら新型の銃器を開発するにゃ!』
物騒なご趣味の猫ちゃん達だこと……。
「他に、特に気になる所はない、かな……?」
「あ! そのキノコ、食べられるよ。ついでに吸い込む?」
「じゃあ、半分だけ。残りは森のもん!」
「はい!」
ゆっくりと、食料や素材を集めながら、
森を進んでいく。
『────魔物の反応です。』
警戒する。
『────:一体だけのようです。』
「……種族名、わかる?」
『────あちらから:接近してきますね……。
────小さいです。
────しばらく待てば:視認可能です。』
「危険な魔物なら、やっちゃいましょうか」
「あいあいさー」
木の上で、物音をたてないように、隠れる。
こーゆーのは、私よりマイスナが上手い。
見習わなければ。
(きたよ……!)
(……ん!? あれって……)
「ウッキー……」
(( …… ))
おサル……さん?
『────分析完了。
────種族名【 バールモンキー 】。
────幼体のようです。
────体長:52セルチメルトルテ。』
「あれが、バールモンキー……! は、初めて見た……」
「なんか、普通の子供みたいだねー」
た、確かに……。
なんか、愛嬌がある見た目してんわね。
よく、絵本に出てくるはずだわ。
子供が、よく知ってる魔物だもんね。
木に登ってるイメージあったけど、
普通に地面を歩いてんなぁ……。
「ウッキキ、ウッキキ……」
「……! ホントに手が、バールみたいになってる!」
「そうだねー」
金属の棒が、曲がったような……。
あれ、物とか掴めるのかな?
すっげぇ、不便そうな手なんだけども……。
「キッティが、尻尾がバールになってるのと、手がバールになってる、二種類のお猿がいるって言ってたよ」
「そーいや、私も聞いたような……ん?」
「ウッキキー……」
下にいる、バールモンキーの子供を、
よくよく見てみると──……。
「ねぇ、あの子……」
「う、うん……」
「ウッキッキ、ウッキキィー……」
手ぇも、尻尾も。
全部、バールやんけ。
「ど、どうやって、物、掴むんだろね……?」
「さ、さぁ……」
「ウッキぃー……」
バールモンキーの子供は、
なんだか、困っていた。
猿レア(๑´ㅂ`๑).*・゜










