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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
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Lv83 父の本気

最初に動いたのは、ムゲンだ。


「いっくでぇーっ!!」


鋭く重い槍の突きが襲いかかる。


空を切る槍の音が尋常じゃない。


「うりゃりゃーーっ!!」


同じような突きが次々と繰り出される。

紙一重でチハヤは交わしていた。


(見えない程ではない、な。だけどあんなの一発でも食らえば穴空くんじゃないか??絶対殺す気だろ!?)


交わしながら反撃の手をどうしようかと考えているうちに壁際まで追い込まれた。


「クソ親父。。。ウチんときと全然重みも速さもちゃうやんけ……本気じゃなかったんかいな。。。」


とうとう壁にトンと背をついてしまった。


「いまやっ!」


逃さずムゲンも一層重く速い一撃を繰り出す。



ズンッ



咄嗟に飛び上がって突きをかわした。

突かれた岩壁にドリルを通したような穴がボッコリ空いていた。


「洒落にならん、、、なっ!?」


地面に降り立つと同時に足元に剣尖が光る。

着地と同時にエリックが足をなぎ払いに来ていた。


身を翻し避けたが今のはかなり危なかった。


「参るっ!!」


剣、剣、剣、、、


剣の嵐が襲いかかってくる。


息つく間もなく繰り出される剣撃は正に連撃。

しかも剣筋が見えたと思ったら次の剣線が繰り出されている。


(これもかなり速いな。。。ていうかこのオッサン達は人間か??)


「ま、、、まるで見えない………父上の剣が、、、くっ!私の剣は、まだ届かないのか。。。。。」


完全に剣の嵐になっている中をなんとか横に飛び逃げた。



「もらったぁっっ!!」


「ぐはっっ、、!?」


なんだ?

ダンプカーが突進してきたような感覚だ。

ガウスが全身を砲弾に変え、ぶちかましてきた。


「そんな、、、お父様のあんな力、今まで見たことありませんわ!?」



ダンプにひかれたことなんかないが、凄まじいパワーの塊が突っ込んできて、オレは岩壁に叩きつけられた。


「っっ痛、、、」


「耐えろよ。。。。。」


『アーク・アンシェリング』


っっ!!?


目の前から七色の光、凄まじい魔力の塊がオレ目掛けて放たれている。

ガウスの体当たりの後に宙に浮かんでいたフェリウスがすかさず魔法を放つ。



「これが、、、、、魔導の申し子!?」



ズガァゥンッ!!!!!



修練場の壁に、大穴が開いた。


「か、壁が。。。。。」


マスケ王が大口を開いたまま固まっている。



「チハヤっ!?」

「チーやんっ!?」

「チー様っ!?」

「、、、、、チーくんっ!?」

「チー殿っ!?」

「だしっ!?」



ガラガラッ………カラン



「いっつつつつ、、、、、」



瓦礫の中からモゾモゾと起き上がる




「おやまぁ、、、、


「なっ!?」

「ワシたちの!?」

「攻撃がっ!?」

「効いて。。。。。ない!?」


殺すんじゃあないよ、、、、、ダァリン」



「ててて、、、、、効いてない訳ないじゃないですか。おーいてぇ。それに姉さん!人聞きの悪いこと言わない!?」


「あら、これは失礼さね」


「でも、、、、、親バカには娘離れも必要かなとは思った、かな?」





ゴゥッッッッッッ!!!!!!!




先程まで目にしていた、

あどけない少年の姿からは想像できなかった。






黒い鎧と、



「う、、、ウソやん。。。」



黒い炎を纏い、



「ば、、、化け物か。。。」



溢れ出る闘気を前に、



「これほど、、、とは。。。」



豪傑達は、震えた。



「黒の。。。。。竜騎士」






黒い竜の化身は静かに言った。


「さぁお父さん方、反撃します」

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